フリーランスが事業用のデビットカードをつくるには?

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開業したての個人事業主にとって、クレジットカードの審査を通すのは一苦労です。

しかし、支払いなどで銀行手数料を支払うのも勿体無い話、そこで注目をすべきなのが「デビットカード」なのです。

 

クレジットカードと同じように、事業用の経費をカード払いし、ポイントなどの恩恵を利用することができます。

では、フリーランスの人が「事業で使えるデビットカード」を持つためには、一体どうすればいいのかということについて解説していきます。

クレジットカード審査が難しい個人事業主こそデビットカードがオススメ

まず、フリーランスの人が「クレジットカードではなく、デビットカードを選ぶ」ということの、そもそもの根拠は何であるのかということについて解説していきます。

デビットカードならカードの審査が不要

まず、デビットカードは「カード作成時の審査がない」というメリットがあります。

つまり、「審査落ち」してしまうことがなく、条件さえ満たしていればフリーランスであろうともデビットカードを作ることができるのです。

 

クレジットカードが作りたくても、開業してすぐだと審査に通らないことが多いのですが、デビットカードだと審査不要なので信用の低い個人事業主でも作成が可能です。

必要な条件としては、基本的に「その銀行の口座を持っている」ということであり、実質的にここが審査に該当すると言えます。

ですが、余程のことがない限りは銀行口座を作れないということはないと思いますが、昨今は「法人口座」の審査が厳しくなっているので、その点は注意が必要です。

支払いの履歴が残り経理の手間が減る!

次に、デビットカードでの「支払いの履歴が、経理に転用することができる」という点です。

個人事業主には、自分で経理を全てこなすことは大きな負担になりますが、デビットカードを使えば「購入履歴」が残り、これを活用することで経理の負担削減になるのです。

 

デビットカードはネットで簡単に利用履歴を参照することができ、「CSV形式」での出力も可能な事が多いのでそのまま会計ソフトに転用することができます。

開業したての忙しい時期に、経理の手間を少しでも減らすためには大いに活用したいところです。

利用限度額が高いカードが持てる

最後に、「利用限度額の高いカードを持つことができる」というポイントです。

クレジットカードの場合、与信のない個人事業主であれば仮にカードを作ったとしても限度額が数十万円なんてことも普通にあります。

 

デビットカードなら上限は無制限とまでは行かないものの、基本的に口座残高を上限とするので、開業したての人でも高い上限金額を設定することができます。

銀行口座に十分なお金を入れていけば、それを上限にすることができるのです。

カードによっては利用上限が設定されているものもありますが、それでも1日最大100万円まで使えるものが多いです。

もちろん、口座残高があることが条件となります。

事業用のデビットカードを作るにはどうすればいいの?

次に、「事業用のデビットカード」を作るためにはどうすれば良いのかということについて簡単に解説していきます。

口座を開設した銀行でデビットカードの発行手続きを行う

まず、口座を開設した銀行で、デビットカードの発行手続きを開始します。

デビットカードは口座から即時決済で引き落とされるため、デビットカードと紐付いた口座を作らなければなりません。この点は、個人でデビットカードを作るのと同じことです。

 

クレジットカードの場合、基本的にどこの銀行口座であってもクレジットカードは作れます。

しかし、デビットカードは「その口座の銀行のデビットカード」しか作れないので、三菱東京UFJ銀行の口座であれば三菱東京UFJ銀行のデビットカードを、楽天銀行の口座の場合は楽天銀行のデビットカードを利用することになります。

目当てのデビットカードがある場合、その銀行の口座を作るところから始めることになりますが、口座を持っていない場合でも「口座開設」と「デビットカード申込」を一度に行うことができます。

ジャパンネット銀行は営業性個人口座でVISAデビットカードが発行可能!

次に、「ジャパンネット銀行」の「営業性個人口座」についてです。

ジャパンネットのデビットカードは、営業性個人口座でVISAデビットカードを発行することができます。

個人事業主の屋号付き口座でデビットカードを発行できるのは、今のところはジャパンネット銀行のみです。

 

デビットカードには「ビジネスアカウント」という共通の表記がされます。

ネットショップでの名義や署名には、個人の氏名だけを記載すれば利用できるので、屋号に関しては必要ありません。

なお、この点については公式HPにも記載が無く、サポートデスクに電話して確認をとりました。

営業性個人口座ではデビットカードが発行できない銀行が多いので注意!

しかし、「屋号付きの個人事業主用の口座」では、デビットカードを発行できない銀行が多いという点には注意が必要です。

屋号付きの個人事業主用の口座を作り、デビットカードの発行をしている銀行としては「三菱東京UFJ銀行」と「楽天銀行」があります。

しかし、どちらも個人事業主用の口座でのデビットカード発行は対応していないのです。

新規参入のSMBCデビットも屋号付き口座では不可能

加えて、2016年10月から「三井住友銀行」も「SMBCデビット」というVISAデビットカードを発行しました。

三井住友銀行も屋号付きの個人事業主口座を発行できますが、この口座からのデビットカード発行は不可となっています。

そういった銀行でデビットカードを作るには、営業性個人口座ではなく普通口座でデビットカードの発行をしなくてはならないのです。

経理の手間を省くことを考えると、デビットカード用口座も事業用の口座として用意しなくてはならず、面倒が増えます。

この三つの銀行にも電話でデビットカードの発行について尋ねた結果、このような回答でした。

公式HPにも特に記載はありませんが、正しい情報です。

個人事業主のデビットカードにデメリットはないのか

個人事業主がデビットカードを作ることのメリットは既に解説しています。

では、フリーランスがデビットカードを作り、利用することにデメリットというものは無いのでしょうか?

屋号付き口座でのデビットカードはジャパンネット銀行でしか発行できない

先程も説明しましたが、「屋号付き口座」でのデビットカード発行は、現状では「ジャパンネット銀行」だけが行っています。

「屋号つき口座でデビットカードを作る」となると、カードの選択肢が全然ないという状況であることがデメリットの一つとなります。

 

2016年10月下旬から、屋号付き口座を開設できる三井住友銀行もVISAデビットカードに参入するのですが、屋号付き口座でデビットカードを発行できるかは現時点では不明です。

もし、仮に三井住友銀行デビットカードで屋号付き口座を利用できるとなるとしても、選択肢はこれとジャパンネット銀行を合わせた2枚だけですので、選択肢は結局少ないままです。

即時決済での支払いとなるため、クレジットカードのように資金繰りに活用ができない

次に、デビットカードでは「資金繰りができない」というデメリットがあります。

クレジットカードは支払いをしてから後日、口座から引き落としとなるため支払いを遅らせる効果があります。これは事業としては資金繰りの手段の一つとして活用できるのです。

 

デビットカードは、カードで支払いを行ったその時点で即時決済なので、基本的に口座残高以上の決済はできません。

口座に10万円入っていれば、お金を追加で入れるまでは10万円までしか決済することができません。

事業用の支払いとなると、数万円単位での支払いも多くなり、資金繰りが大変な時期には不利な条件となります。

 

クレジットカードの場合、一旦クレジットカード会社が立て替え払いをして、それを次の支払い期日に支払うことになります。

分割払いの場合であれば、さらに支払いを後回しにすることが可能になります。

デビットカードの場合はそれらの機能が備わっていないので、資金繰りに利用することができないのです。

 

例外的に、「立て替え払いをするデビットカード」「定期預金を担保に自動融資するデビットカード」「キャッシング枠から自動融資するデビットカード」などもあります。

ただし、借金の要素があるカードには審査が必要なことが多く、カード作成の難易度が高くなってしまうことは避けられません。

デビットカードの魅力「使い過ぎない」というメリットが薄い

最後に、デビットカードのメリットである「使いすぎの防止ができる」という特徴を活かせないということです。

「便利だけれど、使いすぎない」という特徴を持ったカードとしてデビットカードはとても便利なのですが、事業用の買い物ではこのような心配は不要となります。

なので、デビットカードのこのメリットはビジネス用で見た場合、メリットとみなすことができないのです。

 

前述の通り、デビットカードは口座残高が上限となり、口座残高以上の決済はできないシステムとなっています。

これにより、クレジットカードにありがちな「カード破産」を起こす心配がなく、口座残高をコントロールすることでカードの利便性に溺れること無くデビットカードの運用が可能になります。

ですが事業用の支払いに使うことを前提とすると、「使いすぎ」ということが考えにくいのです。

事業用の支出なので、それは基本的に必要な支払いです。

つまり、余計な出費をするリスクが存在していないので、「使いすぎない」というメリットが活かせないのです。

まとめ

このように、デビットカードをフリーランスの人が利用するに当たっては、メリットだけではなくデメリットも存在します。

そうは言っても、「審査が不要である」という点は非常に大きなメリットであることには変わりません。

ぶっちゃけて言えばクレジットカードの方が便利な点は多いのですが、どうしてもクレジットカードを作れないという人はデビットカードの発行を検討するようにしましょう。

 

事業用の支出のために利用する上で、総合的な利便性はクレジットカードの方が優秀です。

ポイント還元率や保証サービスの内容も、基本的にクレジットカードのほうが優れていることが多いですし、分割払いができるというのも大きなポイントです。

ですがクレジットカードを作るためには「審査」が必要であり、法人カードともなれば審査が厳しくなります。

特に、開業したてのフリーランスの人であれば、その難易度は極めて高いと言えます。

 

デビットカードは口座さえ作ることができるのであれば、基本的に誰でも申し込むことができます。

基本的な利便性の部分はクレジットカードと同じように扱うことができますし、やはり「経理が楽になる」と言うのはフリーランスとしてはメリットが大きいと言えます。

あるいは、「将来的にはクレジットカードで支払いをしたい」と考えている人が、その審査のために必要な「事業実績」を稼ぐ間はデビットカードを使うという方法もあります。

 

何にしても、利用のためのハードルが低いと考えると、デビットカードの魅力は十分に発揮されるのです。

結局のところ、いくら利便性が高くても使えなければ意味がありません。

利便性が高い代わりに審査が厳しいクレジットカードは、開業したばかりのフリーランスには少し敷居が高いのです。

もちろん、作れるような状況にあるのであれば良いのでしょうが、そうでない人はデビットカードの利用を第一に考えておいたほうが無難です。

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