普段から健康的な生活にはバランスの良い食事が大切といわれますよね。
妊婦さんにとってより大切になって来るのが毎日の食事です。
ママの食べているものがそのまま赤ちゃんの栄養になります。
そこで今回は、妊娠中に摂りたい栄養素と、効果的に摂り入れられる簡単レシピも紹介します。
ぜひ、妊娠中の食生活に役立ててみてください!
妊娠中の食事は栄養バランスが大切!
バランスの良い食事とはいったいどのようなものをイメージしますか?
食材の栄養素を考えて料理を考えることができれば一番ですが、なかなか素人がバランスのよい食事を考えるのも大変ですよね。
何かと忙しい妊娠中は、まず、「主食」「主菜」「副菜」でバランスよく!ということを覚えましょう。
これなら、バランスのよい食事といっても難しく考える必要はありません。
なるべく多くの食品を使って組み合わせることで栄養バランスのとれた献立になります。
主食に炭水化物、主菜にタンパク質、副菜にビタミンやミネラルの野菜や海藻を用いるのが基本の献立です。
赤・黄・緑など彩りを考えることも大切ですね。
妊娠中の摂取エネルギーの目安とは?
妊娠中は自分の体に必要なエネルギーに加え、赤ちゃんの発育に必要なエネルギーも摂取しなければいけません。
しかし、体重コントロールも大きな課題になってくるので、カロリーの摂りすぎには気をつけましょう。
普通の女性の1日に必要な摂取カロリーは約2000キロカロリーです。
それに加えて、妊娠初期(~13週まで)で+50キロカロリー、妊娠中期(14週~27週まで)で+250キロカロリー、後期(28週以降)で+500キロカロリーが必要になります。
カロリー計算の出来る手帳やアプリを活用してもいいですね!
塩分や糖分の取り過ぎには注意!
妊娠中は妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病にも注意しなければいけません。
塩分の高い外食やコンビニ食、インスタントフードは控えめにしましょう。
特に妊娠をすると、普段は食べないジャンクフードやお菓子を大量に食べてしまいがちになります。
とても塩分や糖分が多く含まれていますので、できるだけ抑えるようにしましょう。
また、料理を作る際は、薄味を心掛けるように!だしやお酢、薬味、スパイスを使うことで薄味でもおいしくいただけます。
甘いものを食べたいときは、お菓子ではなく、くだものを食べるのがおすすめですよ。
妊娠中に摂りたい栄養素とは?
タンパク質
赤ちゃんの体を作るのに欠かせない栄養素です。肉・魚・大豆製品・乳製品など、動物性と植物性の両方からまんべんなく取るようにしましょう。
ビタミンC
免疫力アップや抗ストレスの働きがあります。ピーマンやトマト、ブロッコリー、果物など緑黄色野菜に豊富です。
鉄と一緒に摂取することで、鉄の吸収率を助けてくれます。
ビタミンB群
B1は豚肉やウナギに豊富です。糖のエネルギー化を促進し、B2は納豆や牛乳に含まれ、細胞の生成や成長を助けます。
マグロ赤身やマッシュルームに含まれるB6にはつわりを緩和してくれる働きがあります。
葉酸
葉酸には赤ちゃんの脳の発育や神経をつくる働きがあります。不足すると胎児の先天異常を発症するリスクが高くなります。
ほうれん草やブロッコリーなど緑黄色野菜に含まれています。
鉄分
妊娠中は赤ちゃんに大量の血液がいくため、貧血になりやすくなります。妊娠時は普段の1.7倍の鉄分が必要になります。
レバーやひじきなどの海藻、大豆製品など、動物性と植物性の両方から摂るようにしましょう。
カルシウム
赤ちゃんの骨を作る元になります。妊娠中にカルシウムが不足するとママの骨や歯から摂られることもあります。
乳製品や小魚、ほうれん草などの青菜を毎日摂りいれるようにしましょう。
食物繊維
妊娠中は便秘がつきものです。海藻類やイモ類に含まれる水溶性食物繊維と、根菜類やキノコに含まれる不水溶性の両方から摂るようにすると効果的です。
妊娠中におすすめのレシピ
【主食】鮭とひじきと枝豆の混ぜご飯
鉄をたっぷり含むひじき入り混ぜご飯です。カルシウムや食物繊維も摂れてヘルシー、彩りもきれいな混ぜご飯です。
枝豆には妊娠に必要な葉酸も含まれています。
調味料は加えなくても、素材の味だけで美味しく出来上がります。
材料(3人分):
- 米2合
- 鮭の切り身1切れ
- ひじき(乾燥)大さじ2
- 枝豆(冷凍)ひとつかみ
作り方:
(下準備)
- 米は洗っておきます。
- ひじきは水に戻して洗っておきます。
- 冷凍枝豆は解凍しておきます。
- 炊飯器に枝豆以外の材料を入れ、通常通り炊きます。
- 炊き上がったらさやから取り出した冷凍枝豆を加えて、鮭の身をを崩しながらよく混ぜます。
【主食】しらす納豆チャーハン
野菜の中でもダントツでカルシウムを含む小松菜入りチャーハンです。妊娠中に必要な葉酸、カルシウム、鉄分も摂れます。
簡単なのでぜひレパートリーに加えてみてください。
材料(2人分):
- ご飯お茶碗2杯
- 小松菜3束
- しめじ半パック
- しらす半パック
- 納豆1パック
- 大根 15cm
- (調味料)
- ごま油 適量
- 粉末だし 1本
- 塩・胡椒 適量
- めんつゆ 大さじ1杯
- しょう油(大根おろし用)少々
作り方:
(下準備)
- 小松菜は細かく刻んでおきます。
- しめじを食べやすい大きさに切っておきます。
- 納豆はタレをかけ混ぜておきます。
- フライパンにごま油をしき、小松菜の水分が飛ぶまで炒めます。
- しめじ、しらす、粉末だしを加えて軽く炒め、ご飯を加えさらに炒めます。塩胡椒で味付け。
- めんつゆを回しかけて、納豆を加えさらに炒めます。
- お皿にに盛り付けトッピングに大根おろしをのせしょう油をたらして出来上がりです。
【主菜】さつまいもとほうれん草の豚味噌炒め
鉄分が豊富なほうれん草と食物繊維たっぷりのさつまいもで、ボリュームのある一品です。白いご飯によく合いますよ。
材料(4人分):
- さつまいも中1本
- ほうれん草1束
- 玉ねぎ1個
- 豚挽き肉100グラム
- 塩コショウ少々
(合わせ調味料)
- 味噌、すりごま各大さじ1
- 焼肉のたれ大さじ3
作り方:
(下準備)
- さつまいもは洗って皮をむき拍子切り、水にさらしておきます。レンジで3分加熱します。
- ほうれん草は3cmの長さ、玉ねぎは薄切りにします。
- 合わせ調味料の材料を全て合わせておきます。
- 油をしいたフライパンに豚肉を入れ炒めます。色が変わったら塩胡椒で味付けします。
- 玉ねぎ、さつまいもを加え玉ねぎがしんなりするまで炒めます。
- ほうれん草の茎の部分を加え火が通ったら、合わせ調味料を加えて焦げ付かないよう手早く炒めます。
- 火を止めてほうれん草の葉の部分を加え、余熱で炒め合わせてできあがりです。
【主菜】さばときのこのトマト煮
チキンのトマト煮をさばに変えたメニューです。
さばなどの青魚には赤ちゃんの脳神経系を発達させるDHAが豊富です。
洋風のアレンジで、魚がもっとおいしく、食べやすくなりますよ。
材料(2人分):
- さば2切れ
- 玉ねぎ1/8個
- しめじ1パック
- さつまいも1/3本
- ブロッコリー1/4株
- トマト水煮缶(カット)3/4缶
- 粉チーズ適量
- オリーブオイル 大さじ1
- 塩ふたつまみ
作り方:
(下準備)
- 玉ねぎは薄切り、しめじはほぐしておきます。
- さつまいもは1cmの輪切り、ブロッコリーは小房に切っておきます。
- さばは塩・胡椒をふり下味をつけておきます。
- フライパンにオリーブオイルを小さじ1杯しき、玉ねぎとしめじを炒めます。しんなりしたら一旦取り出します。
- 同じフライパンにオリーブオイルを小さじ1杯加え、さばを皮を下にしいて入れ、弱火で焼きます。
- 皮に焼き色がついたら裏返し、(1)とトマトの水煮と塩胡椒を加え7分ほど煮ます。
- ブロッコリーを600Wのレンジで約1分加熱します。
- さつまいもの同様に3分30秒レンジで加熱して柔らかくします。
- (4)と(5)をアルミホイルにのせて粉チーズをかけ、オーブントースターで焼き色がつくまで焼きます。
- さばと(6)をお皿に盛りできあがりです。
【副菜】れんこんきんぴら
食物繊維がたっぷり摂れる昔ながらのおかずです。
ビタミンCも豊富なため、妊娠中の風邪予防にも最適です。
レンコンの食感も楽しめ、お弁当のおかずやたくさん作って常備菜としても。
材料(2人分):
- れんこん80g
- 人参80g
- ごま油大さじ1
- 酒大さじ1
- 醤油大さじ1
- みりん大さじ1
- ゴマ5g
作り方:
(下準備)
- れんこんは変色を抑えるため輪切りにしたらすぐに水にさらし、10分ほどおきます。
- 人参は薄く半月切りにしておきます。
- フライパンにごま油をしき、れんこんと人参を加え炒め合わせます。
- 火が通ったら調味料を加え煮立たせます。
- 汁けがなくなったらゴマをふって火を止めます。
【副菜】ひじきの胡麻和え
鉄とカルシウムが豊富なひじきと小松菜が一緒に取れる副菜です。えのきに含まれるビタミンDでカルシウムの吸収がさらにアップ!
レンジで簡単に調理できるので、時短レシピとしておすすめです。
材料(2~3人):
- 乾燥ひじき10g
- にんじん1/6程度
- 小松菜3株程度
- えのき1/3袋程度
(和え衣)
- すりごま大さじ2
- 醤油大さじ1
- 砂糖少々
作り方:
(下準備)
- ひじきは水で戻し洗っておきます。臭みが気になる時は熱湯を回しておきます。
- 野菜類は全て食べやすい大きさに切っておきます。
- ひじき以外の材料を同じ容器に入れ600Wの電子レンジで4~5分ほど加熱します。にんじんが柔らかくなればOKです。
- レンジで加熱している間に和え衣の材料を混ぜ合わせておきます。
- 加熱した野菜を一旦水にさらし変色を防ぎます。キッチンペーパー等で水けをしっかり取ります。
- 食べる直前に和え衣で和えます。
まとめ
妊娠中はとにかく偏った食事にならないようバランスよく食べることが一番大切です。
普段はあまり栄養素まで考えて食事を摂ることは少ないと思います。
しかし、妊娠中は赤ちゃんへ栄養を届けるためにも、少し意識をして料理をしてみませんか?
食事の基本は、「主食」、「主菜」、「副菜」です。これさえ覚えておけば、いつもより栄養バランスが取れた食事ができるはずですよ。
レシピを参考にしながら、毎日の献立にぜひ取り入れてみてください。