妊娠中はつわりや便秘に悩まされる人も多いはず。
そんなときは果物を食べてみませんか?
果物には妊娠中に必要な葉酸などのビタミンや食物繊維が豊富です。
そこで、今回はつわり解消や便秘解消の強い味方になってくれる果物をご紹介します!
妊娠中に食べたい果物とは?
葉酸が豊富な果物
葉酸はビタミンB群のひとつです。ビタミンB12と共に赤血球や核酸を作る働きがあり、妊娠中は特に意識して摂りたい栄養素の一つです。
水に溶けやすく熱に弱いため、火を通さずに生で食べられる果物は特におすすめ。
妊娠初期は葉酸を摂取することで、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを軽減できるため、できる限り摂取をするように心がけましょう。
つわりに効く果物
妊娠中のつわりは本人にしかわからないツラさがありますね。
食べなきゃいけない、と思うとストレスに感じてしまうので、食べれる時に食べれるものを食べて栄養補給しましょう。
果物はつわりでも食べやすいと言われています。嘔吐によってビタミン不足になりやすいので、果物からビタミンを補えます。
さらに、つわりにはビタミンB6がいいと言われています。ビタミンB6を摂取するとつわりや嘔吐の症状が軽くなるようです。
実際にビタミンB6はピルの副作用の吐き気を抑えるためや、妊娠悪阻の点滴としても使われています。
便秘に効く果物
妊娠中は便秘に悩む人も多いですね。あまり薬に頼りすぎず、運動や食事など自然な方法で改善したいもの。
そんな時に強い味方になってくれるのが食物繊維たっぷりの果物たち。
食物繊維には水溶性食物繊維と、不溶性食物繊維があります。両方をバランスよく取り入れることが自然にすっきりできるポイントです。
妊娠中におすすめの果物とは?
マンゴー
世界三大フルーツと呼ばれるマンゴーは、妊娠中の風邪の予防などにおすすめです。
甘くて濃厚な味わいのマンゴーですが、栄養素もギュッと詰まっています。
βカロテンやビタミンA、C、葉酸が豊富です。甘くて食物繊維もたっぷりなので満腹感があり、便秘予防にも効果があります。
ライチ
ライチは葉酸とビタミンCが豊富な果物です。葉酸は果物の中でも多く含まれているため、妊娠中におすすめです。
一般的にライチは冷凍されて販売されていますので、冷凍庫で保存がきくのも嬉しいですね。
イチゴ
フルーツとして人気の高いイチゴは、ビタミンCが豊富だけではなく、実は葉酸も多く含まれています。
イチゴの赤い色はアントシアニンというポリフェノールの一種で、眼精疲労を感じている人におすすめ。
パッションフルーツ
抗酸化作用のあるβカロテンや免疫力アップのビタミンC、タンパク質の代謝に欠かせないビタミンB6などが豊富です。妊娠中に必要な葉酸と鉄も摂れます。
妊娠中は酸っぱいものが欲しくなる人もいますが、パッションフルーツは酸味がきいていて、さっぱりとした味わい。つわり中でも食べやすいのでは。
アボカド
森のバターと呼ばれるアボカドはとても栄養価が高く、葉酸やビタミンE、鉄、マグネシウムなどバランスよく含まれています。
果物の中でもダントツで脂肪分が多いのですが、ほとんどが不飽和脂肪酸と呼ばれる善玉コレステロール。
食が細くなってしまう妊娠初期は、栄養価の高いアボカドでエネルギー補給を。サラダにプラスするだけでボリュームのある1品になります。
アメリカンチェリー
アメリカンチェリーは一粒当たりの成分量は少ないですが、妊婦さんにうれしい葉酸やビタミン、鉄、カルシウムなどのバランスよく含んでいます。
手軽に手に入るので、冷蔵庫に常備しておくと便利!小腹がすいたら食べれば、つわり対策にもなりますよ。
パパイヤ
消化酵素を多く含むため、肉や脂っこいものをよく食べる人は特におススメです。カリウムも含みむくみや高血圧防止におすすめです。
キウイ
ビタミンCとビタミンEが豊富な上、水溶性と不溶性食物繊維がバランスよく含まれたキウイ。妊娠中の風邪や便秘予防にピッタリの果物です。
テレビでも紹介されるゴールデンキウイはさらに栄養価が高く、おすすめです。
バナナ
バナナは非常に栄養バランスのよい食品の一つで、ビタミンやミネラルが豊富です。食物繊維もたっぷりなので妊娠中の便秘対策にもなってくれます。
ビタミンB6も豊富でエネルギーに変わりやすいため、つわり対策だけではなく、つわりのときの栄養補給や食事代わりにもなります。
白いスジの部分にはポリフェノールが豊富なので、とらずにそのまま食べるようにしましょう。
かりん
咳止めや風邪対策のシロップでポピュラーなかりんですが、不溶性食物繊維を多く含み体の毒素を排出してくれる働きもあります。
ビタミンCが豊富なので、妊娠中の風邪やインフルエンザ予防にもいいですね。
プルーン
プルーンはドライフルーツのイメージが強いですが、生でも食べられる果物です。
ペクチンなどの水溶性食物繊維が豊富で、カロテンやビタミンEなどの抗酸化作用も強く、便秘や生活習慣病の予防にもおすすめです。
いちじく
いちじくは食物繊維全体の量はそれほど多くはないのですが、水溶性食物繊維ペクチンの量は、果物の中までもトップクラスです。
不溶性食物繊維も入っているので、これ1つで二つの食物繊維が同時にバランスよくとれる優秀な果物です。便秘や高血圧予防におすすめです。
生だけでなくドライフルーツとしても楽しめます。
一日の摂取量はどれくらい?食べ過ぎはNG!?
ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、間食代わりにも食べたい果物。
しかし、日本人はあまり果物を食べないと言われています。
一日の果物摂取量の目安は、「くだもの2つ分(200g)」とされています。
これは妊娠初期の目安で、妊娠中期はくだもの3つ分、妊娠後期はくだもの4つ分が目安です。
基準となるくだもの2つ分の目安は以下の通りです。
- りんご、ナシ:1個
- みかん:2個
- ブドウ:1房
- マンゴー:1個
- ライチ:10個
- イチゴ:6~15粒(大きさによります)
- パッションフルーツ:5個
- アボカド:1個
- チェリー:40粒
- パパイヤ:1個
- キウイ:2個
- バナナ:2本
- かりん:1個
- プルーン:3個
- いちじく:2個
あくまでもこの表は目安になりますので、果物の大きさによって量は変わります。
この目安を参考に、いろんな果物を食べられると様々な栄養素を摂ることができます。
スーパーには売ってない果物もありますから、たまには青果店で変わった果物にチャレンジしてみてください。
妊娠中こそ果物を積極的に食べよう!
果物はすばやくエネルギーに変わるので、つわりで食欲が落ちている時や、疲れている時など妊娠中の栄養補給に最適です。
また、産後も美肌やエイジングケア、生活習慣病の予防など美容と健康にも嬉しい効果を発揮してくれます。
果物はあまり食べない・・・という人も、これを機会に食事に果物を取り入れてみてはいかがですか?
手軽なエネルギー供給源として、またおやつ代わりにも果物をもっと楽しんでみてください。
参考文献:厚生労働省 神経管閉鎖障害の発症リスク軽減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について
参考文献:日本産科婦人科学会 D.産科疾患の診断・治療・管理 6.異常妊娠
参考文献:洛和会音羽病院 マタニティ― 妊娠中に気をつけること
参考文献:果物ではじめる健康生活 毎日くだもの200グラム! FACT BOOK 果物と健康
参考文献:文部科学省 食品成分データベース
