きゅうりレシピを紹介!寒い時期に食べても体を冷やさない?

きゅうりレシピを紹介!寒い時期に食べても体を冷やさない?

濃い緑色でイボイボが特徴の細長い野菜といえば、夏が旬の「きゅうり」ですね。

きゅうりはその95%が水分でできているため、夏の水分補給になる野菜として知られています。

しかし、大阪ではきゅうりは秋が旬なのです。

なぜ大阪では秋にきゅうりが旬なのでしょうか。その理由は、なすの旬にも関係しています。

今回の記事では、やさい料理研究家 大畑ちつるが、大阪のなすときゅうりの意外な関係、そして秋に作りたいきゅうり料理をご紹介します。

大阪のきゅうりとなすの意外な関係

なすときゅうりの二毛作による旬

温暖な気候の大阪の南部地域では、3月から水なすや千両なす(いわゆる普通なす)が作られます。本格的な夏に入ると、なすを栽培しているハウス内の温度が40度に達します。

真夏という季節柄と、なすの成長が進むにつれて、ハウス内の二酸化炭素濃度が増えるためです。蒸し暑い環境下では農家さんに負担がかかり、ナスの生育にも適さなくなるため、7月末にはなすの栽培を終えます。

 

そこで、農家さんはきゅうりの栽培にとりかかります。7月末からきゅうりの苗を育て、8月半ば頃に本葉が芽生えると、それを土壌に植えます。約1ヶ月間かけてスクスクと育ち、9月上旬にはまるまると太ったきゅうりが出荷されます。

秋に旬を迎えるきゅうりのメリット

きゅうりは日本でよく食べられる野菜の1つです。

その人気の最大の理由は生でそのまま食べられる「手軽さ」です。綿棒で一口大に叩き割り、調味料を和えて出来上がる「たたききゅうり」は居酒屋でも人気のメニューです。

さらに、大きくて食べ応えがある上、カロリーが低いため、ダイエット志向が強い若者にも選ばれています。

また、江戸時代から野菜としての地位が確立されているため、昔から日本人の食卓には欠かせない存在というのも、人気の理由でしょう。

 

きゅうりは季節を問わず、年中食べたくなる野菜と言っても過言ではありません。

ただ、やっぱり美味しくて栄養価が高いのは、旬の時期に出回る、まるまると太ったきゅうりです。

 

そこで、秋に旬を迎えるきゅうりを作ろうと考えたのが大阪のなす農家さん達です。

 

全国的にきゅうりの出荷のピークである7〜8月は、大阪ではちょうど、なすの生産時期です。

なすの収穫を終えて一息着く8月半ば頃、実はなすのビニルハウス内はきゅうりが育つ最適な環境になります。よって大阪では一般的なきゅうりより、一足遅れた「抑制栽培」が可能になり、その甲斐あって、私たちは一般的なきゅうりの旬が過ぎても、9月にはまるまると太くて味わいのあるきゅうりを食べることができるのです。

きゅうりは寒い季節の救世主?

カリウムによる塩分の排出作用

9月になると、日が沈むのが早くなり、だんだん寒くなります。体は体温を上げようと、塩分を多く含んでいるものを好んで食べるようになります。

きゅうりの特徴的な栄養成分の「カリウム」は、体から、塩分を排出する作用があります。秋に旬を迎えるきゅうりは、塩分の取り過ぎを防ぐことができ、まさに寒い時期の救世主といえます。

そのままきゅうりを摂取すると逆効果!?

しかし、一般的にきゅうりは体を冷やす食材に分類されます。カリウムは、体を冷やす作用があり、果物やスポーツドリンクにも含まれています。

さらに、きゅうりには体を温める成分は鉄、たんぱく質、ナトリウムがあまり含まれていません。

 

そこで、きゅうりに体を温める食材を組み合わせて、秋のきゅうりの美味しさを楽しみながら、健康にも効果が期待できる「きゅうりレシピ」をご紹介します。

寒い時期に食べても体を冷やさないきゅうりレシピを紹介

夏の屋台風きゅうりの1本漬け

夏の屋台風きゅうりの1本漬け

長いきゅうりをがぶっとかぶりついてみたい!とその姿形にそそられて夏の屋台で大人気の「きゅうりの1本漬け」をご紹介します。

塩と唐辛子の効果で、きゅうりの体を冷やす効果を抑えることができます。

大阪の料理らしく、昆布のうまみを加え、炊きたてのご飯にも相性がいい漬物になりました。

お酒なら、日本酒やフルーティでやや辛口の白ワイン、例えば樽熟成していないシャルドネ品種と合わせるのがおすすめです。

材料(きゅうり3本分)

  • きゅうり 3本
  • 昆布だし 100cc
  • 塩 小さじ1/4
  • 唐辛子(乾燥) 1本

作り方

  1. きゅうりは塩少々を全体にまぶし、まな板の上で板ずりする。流水で塩を洗い流し洗し、水気を切る。ピーラーで縦に縞を4本むき、横半分にし、フォークでところどころ刺す。唐辛子は半分におり、種を取る。
  1. ポリ袋にaとのきゅうりを合わせ、全体に漬け汁が回るように、空気を抜いてしっかり封をする。一晩おく。

一晩で美味しくなるコツは「フォーク」にあり

きゅうりの深部まで味をしみこませるため、きゅうりは皮をむき、フォークで穴をあけます。

辛いのが苦手な方は、唐辛子を生姜のスライスで代用してください。体を温める効果は減りますが、唐辛子を入れなくても美味しくできあがります。

きゅうりと大根の香り和え

きゅうりと大根の香り和え

削り節のタンパク質が体を温め、旨みの効果で子供でも食べやすい酢の物になりました。

ごま油を加えると体を温める作用も高まり、きゅうりの体を冷やす効果も抑えることができます。

またごま油を使っているため、熟成した白ワインや日本酒、今流行りの「オレンジワイン」と相性抜群です。また、お酒を飲む際は水分不足になりがちです。きゅうりは水分をたっぷり含んでいるので、健康的なおつまみとしてもおすすめです。

材料(2人分)

  • 材料(2人分) (h4)
  • きゅうり 1本
  • 大根 1/5本分(約150g)
  • 塩 ふたつまみ
  • a(薄口しょうゆ・酢・砂糖 各小さじ2, ごま油 小さじ1)
  • 削り節 ひとつかみ(5〜10g)

作り方

  1. きゅうりは輪切りにする。大根は皮をむき、縦4等分にして薄いいちょう切りにする。ボウルに入れて、塩をふってもみ、5分おく。
  2. 1.のきゅうりと大根をザルにあげ、流水で塩を洗い流す。手でしっかり水気を絞り、ボウルに入れる。aと削り節を加えて混ぜる。

作り置きにぴったり

削りたてのかつお節が手に入ったら、ぜひ作って欲しい料理です。

削り節がきゅうりと大根の水分を吸い、具材の一つとしてしっかり噛んで味わいをお楽しみいただけます。大根の代わりに白菜の芯でも代用できます。作り置きする場合、冷蔵庫で3日以内にお召し上がりください。

きゅうりと白身魚の炒め物

きゅうりと白身魚の炒め物

日本ではきゅうりは生で食べるレシピが多いですが、中国では煮たり、炒めたりすることも多いようです。今回の体を温める食材は白身魚とニンニクです。

白身魚は低脂肪、高タンパクの食材で、ダイエット中の方におすすめの食材です。

ニンニクには毛細血管を広げる作用があります。体の隅々まで血液が流れやすくなるので、きゅうりに含まれるカリウムも血液に流れて全身を巡った結果、塩分の摂り過ぎによる高血圧の予防に繋がります。

材料(2人分)

  • きゅうり 1本
  • 白身魚 1切れ
  • 下味(酒 小さじ1,塩 少々)
  • 小麦粉 適宜
  • ニンニク 1片分,
  • a(砂糖・塩 小さじ1/4)

作り方

  1. きゅうりはピーラーで縦に皮を2本むく。縦半分に切り、斜め5mm幅に切る。白身魚は4等分のそぎ切りにし、下味をつけて、小麦粉をはたく。
  2. フライパンに油を熱し、白身魚を両面焼き、取り出す。続いて、ニンニク、キュウリを中火で炒め、キュウリの片側に焼き色がついたら、aを加え、全体をざっと混ぜる。白身魚を戻し入れ、再び全体をざっと混ぜて、火を消す。

目指したいのは「シャキシャキ」感

きゅうりの美味しさはそのシャキシャキした歯ごたえにあります。薄切りにせず、適度に厚みをもたせて切り、加熱時間は片面に焼き色がつく程度の1分以内に抑えましょう。

まとめ

野菜の栽培技術の進歩で、ほぼ1年中手に入れる種類が増えました。

季節に関係なく手に入るので、野菜の旬がわからないという方も多いと思います。

 

「旬」とは、その季節の土地で育った野菜の出盛りや食べ頃の時期のことを指します。

 

大阪のきゅうりは秋に育ちますが、それは大阪の南部地域の温暖な気候を生かして作られており、いわゆるきゅうりの旬である「夏」に全国で出荷されるものと、栄養価や味とは遜色ありません。

 

みずみずしくて丸々と太った秋が旬の大阪産きゅうり。

店頭で見かけたぜひ手にとってみてください。

毎年品評会を開催!大阪のきゅうりは盛り上がっています

毎年品評会を開催!大阪のきゅうりは盛り上がっています

10月に入ると、大阪のきゅうりの旬は盛りを迎えます。10月の上旬には、市場へ出荷している農家さんを対象に品評会が行われます。どこの誰が作るきゅりが「大阪で一番美味しくて綺麗なのか」を競います。

品評会

2017年の10月は急に気温が下がり、品評会まで生育に不安を抱える農家さんも多かったようです。その不安を経験と「美味しくて綺麗なきゅうりをみなさんに食べてもらいたい」という想いで乗り越え、当日は見事な仕上がりのきゅうりが揃っていました。

品評会

毎年収穫量が増えている大阪産きゅうりに、今後も目が話せません。

JA大阪 組合長賞

大阪府外でお住いの方、大阪に行くと美味しい料理が食べられる理由の1つに、美味しい野菜を作る農家さんの存在があります。

今回のきゅうりを始め、今後も関西、とりわけ大阪でその時期に一番旬でおすすめの野菜をご紹介します。大阪にも美味しい野菜があること、お見知りおきください。

定期的に野菜が主役の和食レシピを掲載します

関西仕立ての和食は、テレビドラマで取り上げられることが多く、その美味しさから全国で「大阪に行くと美味しい料理が食べられる」と知られるようになりました。

 

nanairoにて、生粋の大阪人・やさい料理研究家 大畑ちつるが定期的に旬の野菜が主役の和食をご紹介します。その料理は昆布だしや薄口しょうゆ、白味噌などを使った、関西仕立てのレシピが中心です。

前回の記事『実は簡単!和食の基本「昆布」と「かつお」の美味しいだし汁の作り方』では手軽に「昆布だしをとる」方法をご紹介し、ご好評いただきました。ありがとうございました。

 

日本酒、ワインなども大好きなので、今後はお酒とのマリアージュも小出しにお伝えする予定です。

 

次回の記事もお楽しみにお待ちください

写真左:筆者本人 写真右:きゅうり農家・浅岡敬勝氏

写真左:筆者本人 写真右:きゅうり農家・浅岡敬勝氏

 

やさい和食研究家・管理栄養士 大畑ちつる

なにわの料理教室 健彩青果

 

和食とワインのマリアージュ教室も定期的に開催中!

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この記事を書いたユーザー

ちーこ
「ちーこ先生」で親しまれる、やさい料理研究家・管理栄養士です。nanairoでは主に「料理・レシピ」の記事を担当しています。 なにわの料理教室「健彩青果」主宰 http://kensai-seika.com/ ちーこの記事一覧

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