「地元へ帰りたい」との願いを叶える、Uターン転職の成功術3つ

近年、結婚や出産を気に地元に帰る「Uターン転職」が注目されています。しかし、転職と移住を同時に行うのは決して簡単ではありません。なぜUターン転職が注目を集めているのか、どのようなメリットがあるのかを紹介しながら、Uターン転職を行う上での注意点と、成功させるためのポイント探っていきたいと思います。

Uターン転職とは?

地元を離れていた人が、地元に帰るためにする転職

Uターン転職の「Uターン」とは、「都会に出ていた地方出身者が、生まれ故郷に戻ること」を意味します。

地方では、若者が高校・大学への進学のために都会に移住したり、大学卒業後、就職先を求めて都会に移住するという事例が少なくありません。「地方では希望するような進学先・就職先がない」、「都会での暮らしに憧れている」といったことが理由になるケースが多いようです。

しかし、そうして一旦は都会に出た人々が何かのきっかけで「Uターンする」ことは珍しくありません。都会から地元に移住するわけですから、ほとんどの場合は必然的に「転職」を伴うことになります。「都会で就職し、働いていた若者が、地方で仕事を見つけ転職するとともに移住する」、これがUターン転職です。

なぜ今Uターン転職が人気なのか?理由と希望者の数

株式会社マイナビが、2017年に大学を卒業予定の学生を対象に行なった調査によると、地元外に就職を希望している学生のうち11%が、「将来Uターン転職をしたい」と考えていることがわかりました。

「どのような機会にUターン転職を考えますか?」との質問に対しては、「入社した会社が自分に合わないと感じたとき」、「結婚するとき」、「子どもができたとき」などの回答が上位を占めています。会社が自分に合うか合わないか、結婚や出産といったライフイベントに注目していることから、今の若者は働く上でライフスタイルを重視しているといえるでしょう。

「都会での暮らしは自分に合わない」、「結婚して子どもができたのだから、もっとゆったりとした働き方がしたい」と考えたとき、Uターン転職という選択肢が頭に浮かんでくるのだと考えられます。

気軽な気持ちのUターン転職はストップ!行動前に考えたいこと

多くの場合、都市での年収よりもダウンすることを知っておく

日本は東京一極集中の社会です。よって、都市のほうが就職・転職の競争率は激しく、企業の側も優秀な人材を確保に余年がありません。労働条件はもちろん、賃金の面でも同業他社に負けないよう、高い年収を設定している企業が多く見られます。

しかし、地方に行くとこの状況は一変します。就職・転職の競争は緩やかになり、企業の側もそれほど高い年収を提示しなくても人材を確保しやすくなるからです。従って、たとえ同じ仕事であっても地方で働くほうが都市で働く場合よりも年収が低下するケースが多いと忘れないでおきましょう。

希望の地域に希望の職種があるとは限らない

地方では求職者の数が少ないばかりではなく、仕事の種類自体もそう多くはありません。経済規模自体が都市に比べて小さいので、必然的に仕事の種類が限られてしまうのです。もしかしたら、希望する職種が見つからずUターン転職を断念するか、別の職種を選ぶかの二択を迫られてしまうかも…。

Uターン転職を考えるときは、あらかじめ自分が希望しているような職種が転職を希望する地域にあるかどうか下調べをしておきましょう。もしも希望の職種が見つからず、それでもUターン転職を諦めきれないようなら、別の職種でも働けるように準備が必要です。転職先の地域で十分な仕事があるような職種を選び、すぐに働けるよう職業訓練を積んでおきましょう。あるいは、転職希望地を少し広げて、希望する職種の求人がないか探してみるといった方法もあります。

企業が少なく、ブラック企業に当たってしまう可能性も高い

仕事の種類が少ないのは、企業自体が少ないからでもあります。地方では都会のように自然な競争原理が働かず、都会なら淘汰されてしまうような「ブラック企業」が存在する可能性もあるでしょう。都会であれば「労働条件が劣悪だから誰も仕事をやりたがらない」、「賃金が安すぎるから求人を出して就職希望者がこない」といった企業でも、「競争相手がいないために生き残っている 」という場合があるからです。

ブラック企業を避けるため、転職先候補の情報はよく調べておきましょう。地方の場合、企業情報を検索してもあまり口コミなどの評判がネットで見つからない可能性があります。そんなときは地元の知り合いなどを通じて「あの会社どうですか?」と尋ねてみるのもいいでしょう。

通勤手段が車となることが多い

地方では、基本的な通勤手段は車になるケースが多いです。都会ほど鉄道網が発達しておらず、車での移動が常になると考えておいたほうが良いでしょう。

現在車を持っている方はいいのですが、そうでなければUターン転職のために車を購入しなければなりません。車移動がメインの地域であれば、不動産などは基本的に駐車場付きのものが多いのでさほど心配する必要はないでしょう。しかし、定期的な車検などの維持費、雪が降る地域の場合は冬期の保管方法などを検討しておくようにしてください。

Uターン転職で得られるメリットを再確認

通勤ラッシュから解放される

都市で働いていて、特に面倒なのがなんといっても毎朝の「通勤ラッシュ」でしょう。大勢の人に囲まれながら何時間も立ちっぱなし。若い頃は耐えられるかもしれませんが、ある程度年令を重ねてくると体力的にも不安になってくると思います。

Uターン転職をすれば、この嫌な通勤ラッシュからは完全に開放されます。地方の電車は都会ほどは混みませんし、そもそも車通勤となれば電車自体に乗る必要さえなくなります。家から会社まで直行直帰、もし買い物などの用事があれば途中で好きなお店に寄ってから帰ることもできます。この自由度の高さはUターン転職の大きな魅力と言えるでしょう。

家賃や物価などが低価格

地方の家賃は都市に比べて格安です。人が少ないので、比較的新しい、いい立地にある物件であっても、都市ほど価格が釣り上げられることはありません。 場合によっては持ち家を借りたり、購入して住んだりすることもできるでしょう。

家賃ばかりでなく、物も都会より安く買うことができます。スーパーやコンビニで売っているものなど、既製品は日本中どこでも値段は変わらないので同じですが、野菜や肉・魚といった生鮮食品は産地で直接買うことが可能です。

野菜は直売所、魚は市場などで購入すれば新鮮な食材を安く購入できます。とれたてをお得に食べられるのもUターン転職の魅力ですね。

親家族の面倒と仕事を両立させやすい

Uターン転職が増えている理由の一つとして「年を取った親のそばにいたい」というものもあります。実家の近くで暮らしていれば、仮に親と同居していなくても何かあればすぐに駆けつけられます。

親としても、年齢とともにだんだん体は衰えていきますから、子どもがそばに居てくれたほうが心強いでしょう。もし子どもがいるようなら「孫の顔がいつでも見られる」という点にも喜んでくれるかもしれません。

Uターン転職を成功させるためのポイント

地元にいる家族や友人の協力を得る

Uターン転職を成功させるには、まず地元の状況をよく知らなければいけません。都会であれば住んでいる人がたくさんいるので、ネットで調べればすぐ情報は出てくるでしょう。しかし、情報源が限られる田舎となればそうはいきません。

そんなときに役立つのが、地元の家族や友人とのネットワークです。地元のことを知りたいのなら、「今現在そこに住んでいる人」に聞くのが一番でしょう。しかも、家族や友人といった直接の知り合いであれば、情報の信憑性も高くなります。自分の子供や友達が地元に帰ってくるとなれば、喜んで協力してもらえるでしょう。

自治体ごとのUターン転職サポートを利用する

日本は現在少子化、特に地方は自治体の人口減に悩んでいます。従って、ほとんどの自治体はUターン転職に対して何らかのサポートを実施しているので、ぜひ利用してみてください。代表的なサポートの例としては、Uターン転職のサポート窓口の設置、地方での暮らし方相談、就職説明会の実施、補助金の交付などがあります。

Uターン転職と言っても、実際には希望者の数だけ要望があり、一概に「こうサポートすれば成功する」とはいえないでしょう。そのため、自治体のサポートがどのくらい役に立つかは実際にやってみないとわかりません。しかし、せっかく利用できるサービスがあるのですから使わないのはもったいないといえます。

地方の転職に強い転職エージェントを利用する

Uターン転職をサポートしているのは、なにも自治体だけではありません。「転職エージェント」と呼ばれる、いわゆる人材紹介会社のアドバイザーもUターン転職のサポートを行っています。

転職エージェントは、いわば「転職支援のプロ」ですから、さまざまな専門的なノウハウを活かして相談に乗ってくれます。転職にまつわる不安や疑問を解消するのを手伝ってくれ、こちらの要望に合ったライフスタイルを実現できるのようにサポートしてくれるでしょう。

まとめ

ライフスタイルの多様化によって、現在注目を集めている「Uターン転職」。収入の減少をはじめ、さまざまな困難がありますが、もし実現できれば自分らしい働き方ができるようになるでしょう。家族や友人の協力を仰ぐのはもちろん、自治体によるサポートやプロである転職エージェントをいかに上手に活用できるかが、成功の鍵を握ります。