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志望動機はラブレター!?『受かる』履歴書、職務経歴書の書き方

 

転職で必ず必要な書類に履歴書、職務経歴書があります。その中で一番大事な部分は、職歴、実績などのスキル面です。しかし、これらは工夫がなかなかできません。スキルがない人があるように書くことはできません。

ただし、志望動機は工夫次第で大きな魅力を引き出すことができます。あなたが志望している企業には当然他にも応募者がいるでしょう。あなたのスキルはその中で何番目に優れているでしょうか。1位であれば、無難な書類、面接で合格できると思いますが、順位が低ければ、普通の転職活動をしていても合格できません。そう思う方は、志望動機で差をつける必要があります。

相手は企業かもしれませんが、細かくは人間の集合体です。あなたの志望動機が、その人間の心に響くことで合格する可能性もあるのです。また、余裕で合格できるだろうスキルを持ち合わせていたとしても、他の人材の志望動機次第では、ランクダウンする可能性もあります。

スキルだけで合格できる自信があったとしても、受かるための志望動機を考え、文章を推敲していく必要があるのです。

この記事では、そんな受かる志望動機のポイントを解説しています。

 

目次

応募書類の「志望動機」はとても重要な項目!

採用担当者の約2割は「志望動機」を最重視している

ほとんどの採用担当者は志望動機を選考の基準に含みます。もちろん、企業や採用担当によってその重要度は変わってくるのですが、最も重要だと感じている採用担当者は約2割をしめているのです。

言い換えれば、2割の企業は志望動機さえ攻略すれば、今までのスキルや実績が例え貧相であっても合格可能性があるのです。当然、それらの企業は、志望動機のレベルが低ければスキルがあっても不合格になるでしょう。

志望動機はラブレター!相手への想いをいかに伝えられるかが重要

志望動機はいわばラブレターです。「あなたが好きです。」という小さな好意だけでなく、「あなたでなければいけない」といった強烈な独占欲じみた想いのほうがよいでしょう。また、「あなたになら、ここまで尽くすことができる」といった忠誠心が必要です。愛している異性の方にラブレターを書くような気持ちで、志望動機を書いてみましょう。

「知った瞬間に御社以外の入社は考えられないと感じました」

「得意分野を活かせて、かつ御社のことをこれだけ愛している人材は私しかいません」

といった、少し恥ずかしくなるくらいで良いと思います。「落とすのが少しかわいそうになるな…」と同情してもらえるレベルまでいけば最適でしょう。そこまでいけば、「一度面接してみるか…」といった結果になりやすいでしょう。

どれだけ、恥ずかしい内容でも、行き過ぎた内容であっても、採用されないよりは、採用されたほうが良いはずです。書類選考で何度も不合格になってしまうのであれば、一度、情熱的なラブレター志望動機を書いてみるのはいかがでしょうか。

相手企業に想いが届かず、落とされてしまう志望動機の特徴

  1. 「私の実績は貴社で活かせると思います」
  2. 「私の実績は貴社でしか活かせません」
  3. 「私が実力を最も発揮できる企業は、絶対に貴社なのです。」

上記に3つの文章がありますが、全て同じようなことを伝えています。ただし、受け取った時の感じ方はそれぞれ違うと思います。1の文章は一般的な志望動機の最後の締めのフレーズです。2は「あなただけ」といった限定ワードを入れています。3の文章は限定ワード+「私が」という主体性を表す言葉が入っています。

また、「絶対に貴社」という、固い文章で構成されがちな履歴書などの書類ではなかなか見ない文章でしょう。ただし、想いを伝える志望動機に関してだけ、多少フランクな表記になったとしても、その分想いが伝わるのであればむしろプラスだと思います。

したがって、落とされる志望動機の特徴は以下の2点です。

よく見る言葉だけで構成がされている

人事担当者は大量の履歴書を閲覧しており、よく見る言葉にも飽き飽きしているのです。一般的な言葉で綺麗な志望動機を書いたとしても、しっかり読まれるのはスキルのある人材だけです。

志望動機だけで、その人材に興味を持ってもらうためには、あまり見慣れないフレーズを使わなければいけません。

これは、志望動機だけに限ったことではありません。注目してもらうためには、流し読みをしていても目が止まってしまうようなキーワードを散りばめるべきです。

第三者的なフレーズで構成されていて、主体性が弱い

「私の実績は御社でも活かせると思います」という言葉ですが、これは志望していない企業にでも言うことができる言葉です。いわば、「実績は活かせますけど、別に入社するとは言ってない」と捉えられても不思議じゃありません。

「これオススメだけど、欲しかったら買ってみたらどう?」といった感じでしょうか。想いが足りませんね。また、「思う」という言葉はいわば言葉の責任を抑えてしまう、逃げのキーワードです。最後の締めぐらいは、キッチリと断定口調で攻めましょう。

「将来性がある」「右肩成長中である」という理由

「企業が成長しているから入社したい」という志望動機は、新卒採用時ならともかく、中途採用では少し物足りません。自分の都合だけで相手へのメリットがないので、心が動かされないのです。

「成長中の企業をもっと成長させていきたい」のような、自分がどうするのかを起点にした主体的な内容に置き換えましょう。

「自分が成長できる」「勉強ができる」

「自己成長のフィールドとして相応しいから」といった理由は傲慢であり、主体性がまるでありません。そもそも、成長するのは当たり前ですし、勉強できるかどうかも会社に依存するものではないのです。

あまりにも受け身的発想なので、どのように貢献ができるのか、そもそも貢献する気持ちがあるのかどうかさえわからないでしょう。

「前職でのキャリアや経験が活かせる」

キャリアを活かすのは当たり前のことで、ほとんどの人がそれを前提で転職活動をしています。わざわざ、志望動機に含める内容ではないでしょう。採用担当者は、そのキャリアをどのように活かすのか、を知りたいのです。

具体的な内容でアピールし、他の求職者との差別化をはかるべきでしょう。実現できるかどうかは別として、そのキャリアを活かしてどんな仕事をしたいのかを伝えましょう。

「経営理念や事業内容に興味、共感を得ました」

採用担当者にとって、最も興味がそそられない、志望動機の一つです。興味を持つのは当たり前のことなので、そもそも記載する必要はありません。にもかかわらず、多くの求職者がこういった内容を書くので、担当者も目が肥えています。

補足的ならともかく、興味関心を主軸とした志望動機は無条件で不合格にする企業もあるほどです。もし、こういった内容で攻める場合は、具体的にどの事業に興味を持ったのか、その事業において、あなたはどんな活躍をできるのかを伝えなければいけません。必ず、仕事に結びつくような内容に仕上げなければいけません。

志望動機のポイント

企業についての徹底的なリサーチを行う

志望企業については徹底的にリサーチをしてください。公式サイトで調べられる内容だけでは不十分です。会社名でフェイスブックやツイッターをしている場合はそれもチェックするべきですし、社長名でのSNSアカウントが見つかる可能性もあります。

担当者名が分かっている場合は、それもチェックするべきでしょう。可能ならば、四季報などの本も参考にするべきです。そして、簡単に調べるだけでは分からない情報は必ず、志望動機で触れましょう。それを読む人が「この人結構当社について詳しいな」と思ってもらえるのが理想です。

また、リサーチは単に、知識を得るだけではなく、あなた自身の志望度を高めるためでもあります。逆に志望度が下がるような内容に気づくことができれば、無駄な時間を削らずに済みます。

企業の求めるものと自分の共通点を探す

求人票、転職サイトの企業情報ページ、先輩情報などの様々な情報に触れると、企業が求めるスキルはもちろんですが、どういう人物を求めているのか、どんな企業を目指しているのか、少しずつ明確になっていきます。

そして、それらの様々な内容と自分との共通点を探していきましょう。その共通点がそのまま志望動機や自己PRにつながるはずです。

自分のスキルや興味関心が、企業にとってどんなメリットになるのかを述べる

あなたのスキルや興味関心は、企業にとって魅力的に見えているでしょうか。メリットをしっかり提示しているのでしょうか。

採用担当者の立場になってあなたを選考するシーンを想像してみましょう。あなたの書いた履歴書、職務経歴書を担当者になったつもりで読み返してみて、「この人に会ってみたいな」と思うでしょうか。

あなたがそう思わないのであれば、実際の担当者がそう思うことはないと思ってください。まずは、あなたが魅力的だと感じる、メリットが明確に分かる内容になっていなければいけません。

とにかく、具体的な記述を心がける

可能な限り、内容は具体的にしましょう。抽象的な言葉を使うと、あなたの価値観と担当者の価値観にズレが生じます。誰が読んでも、明確に伝わるものはズバリ数字です。数字に代えられる内容は全て数字にするべきです。

小説を読むと、その情景が想像できるのと同じように、あなたの働き方を想像させるような志望動機が満点でしょう。

転職理由をうまく志望動機に結びつけて説明できると、説得力が増す

ほとんどの転職理由はネガティブなものですが、転職活動をする上ではそのまま伝えることはまずありません。ポジティブな転職理由に変えて伝えるべきですし、それが一種の暗黙のルールになっています。

つまり、転職する理由と志望動機は全く違うようで、実はかなり似ています。その順序が違うだけです。退職理由、求める理想の働き方、そしてそれが応募企業で実現できる理由といった流れで、スムーズに結びつけられれば説得力が増します。

まとめ

「志望動機のために、ここまで考えなければいけないのか…」と思った方もいるかもしれませんが、そう思った方は転職を安易に考えすぎでしょう。転職は今後の人生を決めます。もしかすると、受験勉強よりも大事かもしれません。

また、数多くの企業に適当に応募するよりも、企業を絞って一社一社に熱量を込めて応募するほうが、転職の満足度は高いです。多く応募するほうが、「内定数」は多くなるかもしれませんが、一番大事なことは「満足度」です。満足度が小さい企業に転職したところで、次の転職が待っているだけです。

転職は繰り返すごとに難易度は上がります。また転職すればいいや、といった「なんとなく転職」は厳禁です。今するべき転職活動に本気で打ち込み、志望度が高い企業から内定を得ることに集中するべきです。志望度を高める努力、その志望度を伝える努力、テクニックを磨いて、正しい転職を実現させましょう。