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円満退社する方法やタイミングは?必要書類や退職の流れも解説!

 

転職先が決まると、今の会社への意識が希薄になりがちですが、リスクがありながらも、あなたを信用し採用してくれた企業への感謝の気持ちも込めて、退職日までは社員としてふさわしい立ち振る舞いを心がけるべきです。

円満な退職を実現するためには、自己都合だけではなく会社の都合も考慮した行動をするべきです。特に退社日、入社日などのスケジューリングに関しては自己都合だけで決めないようにしましょう。

「転職するから今の会社の評価なんてどうでもいい」とお思いかもしれませんが、円満退職できなかったことで転職後に悪い影響を及ぼす例が意外と多いのはご存知でしょうか。

今すぐに目に見える影響がなかったとしても、後々「円満に退職しておけばよかった」と後悔する方が非常に多いので、可能な限り、あなたと会社、双方にとって気持ちの良い退職を実現しましょう。

この記事では、円満退社の流れや成功するためのポイントについて解説しています。

 

目次

「退職」することで、いい気分がしない人がいることを知ろう

どんな理由であれ、あなたの退職を不満に思う人が出てくるもの

退職理由は人によりけりですが、いかなり理由であっても、退職を良く思わない人がいるものです。妊娠、結婚による引っ越し、病気、親の介護などの、やむえない事情であったとしても、関係ありません。

なぜかというと、その人はあなたの退職に不満を持っているのではなく、退職によって社内環境が変化することに不満を持っているのです。

単純に、仕事量が増えることが考えられますし、他の社員を採用すれば教育にも手間がかかります。どんな変化であっても、対応するためにエネルギーを使いますし、ストレスを感じるものです。

また、「会社への不満が原因の退職」に対して一番不満に思う可能性が高い人物は直属の上司です。

何故かというと、不満の原因は上司が大きく影響しており、上司本人が「自分へ不満をもっている」と感じるからです。また、その上司は部下管理能力が低いと評価されてしまいます。

あまりにも、部下の退職が相次ぐ場合は、上司失格のレッテルが貼られてしまい、管理職としての立場さえも危うくなってしまいます。

あなたの評価が高ければ、退職を残念と思う人が多いのは当然ですが、どれだけ評価が低くても、嫌われていると思っていても、いい気分がしない人が存在することを覚えておきましょう。

退職しても、人としての繋がりは残るもの

退職したとしても、会社としての繋がりはともかく、人としての繋がりが残るはずです。

人間関係が原因で退職を考える人は非常に多いですが、その原因となる人の人数は少数であるケースが多く、たった1人との関係が悪いこともあります。

となると、好きな同僚や上司も沢山いることも考えられますよね。そういった方との人としての関係性は壊したくないはずです。しかし、退職の時にトラブルを起こすと、そういった方々との関係性まで壊れてしまう可能性もあるのです。

職場での同調圧力は非常に強く、会社全体を敵に回してしまうと、信頼していた人からの印象もどうしても悪くなってしまうのです。2、3年の勤続年数でなら、そこまでダメージはないかもしれませんが、長年働き続けていた人にとっては厳しいものです。

退職しようとしている時は、そこまで意識が回らないかもしれませんが、退職後に大きな後悔を生むことがあります。このような結果を生み出さないためにも、出来る限り円満退職を目指してスマートに会社を去りましょう。

退職する会社との亀裂は、転職先での失敗につながることもある

転職における実績の中には人脈も含まれています。特に同じ業界内での転職で、同じクライアントとの付き合いが予想される場合は、その人脈を大きく活かすことができるでしょう。

しかし、円満退職が実現できず、亀裂を生んでしまった場合は、会社全体で悪い意味での根回しをされる可能性もあります。結果、取引先だけでなく関連企業との関係まで悪くしてしまい、あなたの持つ人脈が活かされなくなることもあります。

また、人脈が0になるだけでなく、マイナスになる可能性も考えられます。ニッチな業界でクライアントの数が少ない場合は、新規クライアントを獲得できないので申告な状況になってしまいます。

円満退職とは、簡単には実現しないので注意が必要

面接はお見合い、内定出しはプロポーズ、入社式は結婚式、就職が結婚と例えられるのと同じように、退職とは離婚を意味しています。企業は、あなたを信頼して、その将来への期待を込めて採用しているはずです。

お金も時間もかかっていますし、入社後の教育も含めれば、相当な投資をしていることになります。

このような背景がある以上、あなたには退職してほしくないと考えるのが一般的でしょう。離婚にトラブルがつきものであるように、退職にもトラブルはつきものです。退職理由によっては納得してくれませんし、お金に関する問題も発生します。

想定できる問題への対処策を事前にしっかり準備して、余裕のあるスケジュールをもって計画的に転職活動を進め、退職のシミュレーションもしておきましょう。

退職を円満にするためには、タイミングを外さないことが重要!

退職を伝えるタイミングは

働きながら、転職活動をしている場合は転職先が決まった段階で、すぐに伝えるのがよいでしょう。ある程度の入社タイミングは決まっているはずなので、できるだけ早いほうが良いでしょう。

入社日が決まっていれば、会社側も引き止めにくいのでスムーズにことが進みます。ただ、入社までに3ヵ月以上空いている場合は、少し待っても良いかもしれません。入社日から逆算してタイミングを決めましょう。

 

(例)失業保険の手当てのための失業期間6週間、有給消化10営業日、引継ぎ期間10営業日、退職の旨が承認されるまでの期間5営業日の合計11週間

転職先がまだ決まっていない場合も、退職したい希望日から、逆算していきます。ボーナスの減額を控えたい場合は、ボーナスが決まってから伝えたほうが良いです。

ボーナスに関してだけは、企業側が金額を自由に決められるので、退職予定の社員にはボーナスが出ないことも考えられます。かといって、ボーナスをもらってすぐに退職を伝えるのはかなり印象が悪く円満退職の可能性が下がってしまうので、ボーナス支給日から一ヶ月ほど経ってからのほうが良いでしょう。

また、年始直後、決算期直後や年度初めなどの忙しい時期に退職するのは、控えたほうが良いでしょう。

入社日は自分や転職先の都合だけで決めないこと

入社日が近い場合は内定承諾の段階で確定させないようにしましょう。思いもよらない理由で、入社日までに退職が間に合わない可能性があります。

有給休暇を買い取りが却下されたり、報告すべき上司がたまたま長期出張に入ってしまったり、あなた自身が体調を崩す可能性もあります。

入社日を決めてしまうと、その日までに間に合わなかったときは、いきなり信用を失ってしまいます。最悪、不採用になってしまうこともあります。必ず、努力する程度に曖昧なままにしておき、間に合わない場合にも備えておいてください。

また、転職先に信用してもらうためにも、定期的に転職先に報告することをオススメします。

「本日上司に報告しました」「上長の承認がありました」「来週から引継ぎです」「今月末が最終出勤日です。あとは有給を消化するだけです」、このような細かい進捗状況をしっかり伝えておけば、転職先とトラブルは起きにくいでしょう。

退職日は、上司や同僚の都合も考慮できるだけの余裕を持って相談しよう

退職の旨を上司に報告し、そのさらに上の上司に伝えられ、経理部、人事部、総務部などに退職の旨が伝えられ、ようやく退職活動がスタートします。

また、その引継ぎも含めれば同僚や部下にも影響を与えることになります。あなたが退職することで多くの人の時間を削ることになります。当然ですが、その方々にも都合というものがあり、あなたの想像通りのことが進むとは限りませんので、必ず余裕をもたせて退職日を相談しましょう。

退職当日、職場の空気を悪くさせない方法

いい退職はスタートで決まる!朝は早めに出社しよう

退職日は意外とすることが沢山あります。また、退職日は定時以降に残っていることを避けた方が良いので、いつもより少し早めに出勤して準備を始めることをオススメします。

返還の必要な書類等を会社へ返却する

健康保険の保険者証や社員証、名刺、パソコンや携帯などの会社の備品は全て返却です。また、PC内のデータは閲覧される可能性があるので、不都合になるものを消去しておいてください。

一番多いのがブラウザに残るクッキーに様々なwebサービスのID、パスワードが記憶されている場合です。万が一のこともあるので、会社に関係のないものは全て削除しておきましょう。

受け取りが必要な重要書類を受領する

雇用保険被保険者証や源泉徴収票などを会社から受け取ります。ハローワークにて失業手当を受ける時や、年末調整もしくは確定申告する時に、必ず必要になるので忘れないようにしてください。

これまでお世話になった人への挨拶をして回る

退職日に必ず行ってほしいのが、社内やクライアントへの挨拶です。会社ドメインのメールアドレスを使えるのもおそらく最後になるはずなので、お世話になった人への感謝の気持ちをこの日に伝えましょう。

この挨拶があるかないかで、退職後の関係性に大きく影響してきます。その企業での最後の1日です。終わりよければ全てよし、と言われるように、この日に綺麗に締めくくることができれば円満退職に一歩近づきます。

まとめ

円満退職のためのポイントは「関係者にとって余裕のあるスケジュールを組むこと」と「感謝の気持ちを伝えること」です。

前述しましたが、会社はあなたを「よい人材だ」と評価して採用をしています。そして、あなたも同じように会社を魅力的だと感じ、入社を決めたはずです。

そして、あなた雇用し続けるために多くの時間と費用を費やしています。どんな形での退職であっても、まずはこの事実に感謝すべきだと思います。実際に感謝の気持ちが無くても、円満退職を目指すのであれば、感謝の姿勢だけでも演じましょう。

退職する会社、転職先の会社、そしてあなた、これらの3者の都合を考慮しながらスケジュールを組まなければいけないので、なかなか思い通りにはいかないかもしれません。

しかし、現企業の最終日、転職先の最初の日はそれぞれが非常に重要な日になりますので、自己都合だけでなく周りの都合も考慮して、退社日、入社日を決めましょう。