有給消化中にアルバイトはOK?新しい職場で働きはじめることは可能?
後は退職日まで有給を消化するだけ・・・といった方の多くが「有給期間に働いたらダメなのか?」といった疑問を抱きます。
有給が10日ほどであれば、その期間を満喫するだけで退職日を迎えることになりそうですが、1ヶ月以上の有給が溜まっているとなると、時間を持て余してしまいます。
転職先が決まっていない方であれば、転職活動をすると良いと思いますが、転職先が決まっている場合、することがないのです。それならば、少しでもお金を貯めようという考えで、アルバイトを検討しますよね。
実際、有休消化中にアルバイトはしても良いのでしょうか。可能であれば、少しでも早く慣れるために転職先企業でアルバイトできるのが理想ですよね。もしくは、大胆に転職先企業の入社日を早めて、正社員として働くことはできないのでしょうか。
この記事では、そもそも「有給を消化し退職することができるのか」、「有給とは一体何なのか」に触れながら、有休消化中に働くことについて説明します。
目次
有給消化中でもバイトはOK!
有給消化中のバイトは、法律的にはなんの問題もありません。
そのため、法に触れるのではないかと不安で踏み出せないあなたは、安心して有給中に行う短期バイトを探してください。
ただ、有給中とはいえあなたはまだ会社に所属していることに変わりありません。
あなたの所属している会社が副業やバイト禁止であるなら、会社の人に知られることで何かしらのトラブルが起きる可能性もあります。
ですが、他の社員が働いている中でバイトをしていてもばれるリスクはほぼないといえます。
賢くバイトをするなら、単発のバイトをいくつか行うのがおすすめです。
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退職前に有給を使い切って辞めることはできるの?
退職前に残っている有給を使い切ることは一般的な方法
ズバリ答えを伝えますが、退職直前に有給を全て消化することは可能であり、雇用契約を結んでいる労働者であれば、誰しもが持っている権利です。
したがって、有休消化の申請に対して、どれだけ文句を言われようが、権利を主張すればそれで問題ありません。
ここで有給消化できるかどうかで数十万変わってくることがありますので、必ず訴えてください。
退職前に有給を使う際の取り方は3通り
退職前に有給を消化する方法は3種類ありますので、あなたに最も都合の良い形で要求しましょう。
どの日に有給を取得するかどうかの決定権もあなたにあります。
①最終出勤日のあとに有給を消化する
最も一般的な有給消化の方法であり、開放感溢れる有給ライフを満喫できるでしょう。
失業手当を受ける場合は、退職日を忘れないように気を付けてください。
退職後にハローワークへ行かないと、失業手当を受けられませんし、行く日が遅くなればなるほど、給付を得られる日も遅くなってしまいます。
その際、離職票が必要になりますが、有給の期間が長いと企業側が離職票を送るのを忘れる場合があるので、自宅に届かない場合は、早急に送付申請を行ってください。
②最終出勤日の前に有給を消化する
有給を消化してから、引継ぎの整理や調整や挨拶などのために会社に出勤し退職をするケースです。よって、最終出勤日が退職日となります。
③有給を買い取ってもらう
あまりにも有給が多い場合や、有給を完全消化すると転職先の入社予定日に間に合わないケースの場合は消化しきれない分の有給を買い取ってもらうことが可能です。しかし、上記の条件に属さない時の買い取り行為は原則禁止されています。
企業に買い取るように要求することはできませんので、あなたと企業側の双方が納得いって初めて成立します。
また、その金額は企業側が決定権を持っているので気を付けてください。
一般的には、月給を出社予定数で割り、日給を算出し、それに有給日数を掛けた金額や、1日10,000円と固定で決めている企業もあります。
スケジュールの調整がうまくいかない場合は、有給の買い取りを提案してみましょう。
とにかく早く退職したい場合は、実際の有給消化で得られる金額よりも小さな額で買い取りの提案をしてみるのはいかがでしょうか。
双方がwin-winなので、承諾してくれるケースもあります。
一方、円満退職が難しい場合は、あまりオススメしません。
なぜかというと、買い取り金額は企業が決めるからです。あなたが企業から敵意を向けられている場合、著しく少ない金額を提示してくるかもしれません。
また、有給を申請する際に理由を求められた場合は「退職前の消化」で問題ありません。
「有給消化中」とはどのような状態なのか?
退職前の会社に「在籍」している状態
有休消化中とは、単純に会社を休んでいる状態と思っていただいて結構です。給料が発生する休日のようなものです。
よって、社員としての在籍は継続しています。最終出勤日のあとに有給を消化している間は、まだ退職は完了しておりません。
したがって、会社の一員としてふさわしくない行動は控えるようにしましょう。
また、施設に格安で宿泊できる社員限定の福利厚生などは、当然、問題なく利用することができます。
もし、そういった予定がある場合は、社員証などが必要になると思うので、会社に返還してしまわないようにしてください。
前の会社の雇用条件が適応される期間である
雇用形態や、役職手当、住宅手当、扶養手当、職務手当などの雇用条件は有給中も適応されます。
正社員が契約社員になったり、土日の休暇が有給として消化されたりすることはありません。通常の有給と違った内容だった場合は、確認をとる必要があります。
しかし、通勤手当や歩合の手当などの変動型の手当は下がる可能性が高いです。
この間は固定給の支給も行われる
前述したように、固定給の支払いは絶対です。これが無い場合は、欠勤と同じであり有給ではありません。
有休消化分の給料が発生しない場合は、れっきとした違反行為ですので、場合によっては労働基準監督署に相談するのも一つの手です。
相談するだけでは、労基が直接会社に強制力を持って何かをしてくれることは難しいですが、「労基に相談しましたところ、固定給が支給されないのは違反とのことです」と会社に伝えることで交渉する上で強力なカードになるでしょう。
会社としても、ことを大きくしたくないはずなので、納得してくれるでしょう。
有給消化中に新たに働くことは可能なのか?
転職先の会社で働くことは雇用契約違反の可能性大
有給消化中に転職先企業で働くことは法律上は問題ありません。
ただ、有給休暇中はあなたはまだ企業に在籍している状態なので、就業規則に二重就労や副業の禁止の規定があれば、雇用契約に違反することになります。
最悪の場合、減給や懲戒免職もありえますし、転職先に大きな迷惑をかけ、不採用になってしまうといったケースも考えられるでしょう。
会社にもう行く必要がないことで、退職した気になってはいけません。
有給消化中のアルバイトくらいは認められる?
アルバイトも立派な就労に該当します。
転職先で働くのと同じように、就業規則に二重就労や副業が禁止になっている以上、違反になります。
バレにくい内容だったとしても、できるだけ控えたほうが良いでしょう。
どうしても有給期間で働きたい場合に、なにか方法はないの?
それでもどうしてもお金が必要な場合にはどうしたら良いのでしょうか。
何とかして働く方法はないのでしょうか。
在籍中の会社と転職先の企業に掛け合ってみる
有給消化期間に次の勤務先に入社してしまうと、二重就労扱いになります。
もちろん、法律的には何も問題は無いのですが、ほとんどの企業が二重就労を禁止項目として扱っていると思います。
しかし、二重就労などの禁止規定はあくまで本業に専念してもらうためのものであり、退職が確定している場合はあまり意味がないものになってしまいます。
したがって、退職時の有給休暇中に限っては、企業に交渉することで認めてもらえる可能性はかなり高いでしょう。
ただ、もちろんですが、転職先にも必ず伝えるようにしてください。転職先企業の考え方によっては、特にただの有給消化でありデメリットが無いとしても、二重就労を絶対に認めない場合があります。
そういった時は、アルバイトや契約社員として雇用するなどの方法で働くことになるかもしれません。その期間は、ボーナスの査定期間に該当しないので、想定されるボーナス額と有休消化中の給与を比較して最善の方法を選びましょう。場合によっては企業に有給を買い取ってもらえる可能性もあります。
またアルバイトに関しては金銭面の悩みが上手く訴えられれば、問題無く承諾してくれるでしょう。ただし、有給消化、ボーナスなどの金銭面が絡む問題でトラブルを起こしている場合、交渉する前に準備をする必要があるかもしれません。
例えば、「働かない期間が長くなりすぎてナマってしまうのが怖いので、数日間アルバイトを許可してほしい。」といった金銭面以外の理由付けをするのがオススメです。日数や頻度も指定しないほうが良いでしょう。
これらの交渉は、引継ぎなどが完全に行われた上での円満退職であることが重要になってきます。不満が残る退職の場合だと、企業側にとって特にデメリットが無かったとしても否定したくなるものです。金銭面での理想的な退職を実現するためには、人間関係も疎かにしてはいけないのです。
退職を決意した段階で、綿密なスケジュール管理を徹底し、できるだけ早く行動に踏み切りましょう。欲を言えば、入社日と有休消化期間が被ってしまうこと自体控えた方が良いです。
保険の二重加入に注意!!
企業に交渉した結果二重就労が認められたとしても、勤務先に保険がある場合は注意が必要です。保険などの二重加入については、できるものとどうしてもできないものがあります。
健康保険、厚生年金、労災保険は問題無く二重加入できるのですが、雇用保険は二重加入ができないため、在籍中の企業に退職前に雇用保険の資格喪失手続きを行ってもらう必要があります。
これらは労働基準法で決められているものなので、企業にどれだけ交渉しようが二重加入は不可能です。また、有給消化期間を経てすぐに再就職する場合、失業手当は受けられないので注意してください。
もちろん、被保険者としての日数はそのまま継続されるので、今まで払ってきた金額がそのまま無駄になるわけではないのでご安心ください。
アルバイトをするなら会社側に許可を得た上で働くのが最善
どうしてもお金が必要だからといって、勝手に働くのは控えた方が良いでしょう。バレてしまった時のリスクは非常に大きいです。
特に、今まで勤務していた企業で得た知識やノウハウを活かした副業の場合、競業避止義務を破ることになる恐れもあります。
競業避止義務を破ると、退職金がもらえない、減額などのもらえる予定のものがマイナスになるだけでなく、損害賠償を請求される可能性もあります。退職後であれば、その義務もある程度緩和されるのですが、現職中となると確実にアウトです。
それでしたら、事情を説明して、会社側に許可を得た上で働くのが最善でしょう。次の勤務先で働く場合は、保険関連で多少手間がありますが、アルバイトの場合は企業側にデメリットも特に無いため、許可してくれる可能性があります。
ただし、企業側としては許可すると、何か手間がかかるのでないかと勝手に思い、認めてくれない可能性もあるので、企業に迷惑がかかることは一切ないことを伝えた上で交渉するのが最善でしょう。
私の知人の経験
上記で色々と述べてきましたが、私の知人は実際、有給消化期間中にアルバイトをしていました。
一ヶ月近くの有給休暇があり暇で仕方がない、転職で家族に迷惑をかける、といった理由でした。
会社の就業規則上はもちろんダメなのでしょうが、正直バレる可能性はほぼないと言えるでしょう。
そのため、リスクを理解したうえで有給消化期間中に働くというのであれば、法律上は特に問題はないので、あとは各自の責任かなと思います。
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