中古不動産の売却価格の見積もりを高くする方法は?一括査定サイトは便利?

中古不動産の売却価格の見積もりを高くするためには、査定価格の出され方を知ることや、査定を担当する営業マンに、物件に良い印象を持ってもらうことが大切です。

今回は、価格査定の基本や、物件に良い印象を持ってもらう工夫の他、一括査定サイトを利用する際の注意点についてお伝えします。

価格査定の基本を理解しておこう

中古不動産を売却する場合、最初に不動産会社に価格査定を依頼しますが、少しでも高い査定価格を出してもらうためには、査定の際に不動産会社がどうしたところを見て査定価格を算出しているかを知ることが大切です。

机上(簡易)査定と訪問査定

不動産の査定方法には、机上査定と訪問査定の2つの方法があります。

机上査定では不動産に関する資料や情報だけで査定価格を算出します。

一方、訪問査定では、机上査定と同様不動産に関する資料や情報を見た上で、実際に現場に訪問して査定価格を算出します。

訪問査定では物件の立地や建物の広さ、間取りだけでなく、駅から物件までの道路の雰囲気や、物件がある地点からの眺めや陽当りなどを確認します。

不動産を実際に売却に出す場合には訪問査定を依頼する必要がありますが、担当者が査定に来る前に物件をきれいにしておくなど準備をしておくことで査定価格を上げられることがあります。

不動産の査定価格の決められ方

不動産の査定価格は、最初、都道府県が公表する基準地価や国が公表する公示価格、国税庁の公表する路線価や市町村が発表する固定資産税評価額などを参考にだいたいの相場を算出します。

種類 公示価格 基準地価 路線価 固定資産税評価額
公表機関 国土交通省 都道府県 国税庁 市町村
基準日 11 71 11 11(3年に1)
公表される時期 毎年3月中旬 毎年9月中旬 毎年7月初旬 毎年4月初旬
時価との差 時価に近い 時価に近い 80%程度 70%程度

これらのデータはインターネットや役所で確認することができるため、自分で簡単に価格を算出することもできます。

さらに、不動産会社が査定を行う際には主に以下の3つの方法を組み合わせて査定価格を算出します。

  • 取引事例比較法
  • 原価法
  • 収益還元法

取引事例比較法

取引事例比較法は、過去の不動産の売買データから似たような不動産と比較する方法です。

実際には過去に類似した不動産の成約価格を基礎に、その時からどの位の期間が経っているか、土地の形がいびつかどうかなど個々の条件を加味します。

一般的に土地や中古マンションの査定の多く使われます。

原価法

原価法は、売却対象の不動産を再度造るとしたらどのくらい金額がかかるかを計算して、築年数分を下方修正して査定価格を算出します。

原価法はマンションや一戸建て、または造成したばかりの土地の査定に使われます。

収益還元法

収益還元法は、その物件が生み出す利益に着目した査定方法で、対象の不動産が生み出すであろう収益から必要経費を差し引いて査定価格を算出します。

収益還元法は賃貸物件の価格査定に使われます。

不動産査定は複数の会社に依頼しよう

不動産会社の価格査定は、プロが査定するのだからどこも同じ価格になるのかと言えばそうでもありません。

不動産会社の中には得意としている不動産や地域が異なることもあり、同じ物件でも高い価格を出す会社もあれば、低い価格を出す会社もあります。

そのため、売却査定を依頼する際にはできれば3社~5社程度、複数の不動産会社に売却査定を依頼して査定価格を比較してみることをおすすめします。

また、複数の不動産会社に査定を依頼する際には、タイプを分けて依頼してみると良いです。

不動産会社のタイプには、以下のようなものがあります。

  • 大手不動産会社
  • 駅前不動産会社
  • 地元密着型不動産会社

大手不動産会社

大手不動産会社は、主に全国展開している不動産会社で、優れた営業ツールや広告媒体を持っていることや県外の顧客に強いことから、複数の不動産会社に査定を依頼する際には1社は入れておきたいところです。

ただし、大手不動産会社の場合担当者が転勤で来たばかりなど、地元について詳しくないこともあるため注意が必要です。

駅前不動産会社

駅前不動産会社は、主に地元の不動産会社の内駅前に店舗を持つ不動産会社です。

駅前ということもあり、不動産を売りたい人や買いたい人からの相談が頻繁に来ている可能性が高いと言えます。

地元密着型不動産会社

地元密着型不動産会社は、売却した物件のある地域で長く不動産業を営んでいる会社です。

不動産はもともとその地域に住んでいる人が購入することが多く、その地域に豊富なネットワークを持つことは強みとなります。

このように、不動産会社に査定を依頼する際は大手不動産会社と駅前不動産会社、地元密着型不動産会社など異なるタイプの不動産会社に依頼するようにしましょう。

中古不動産の売却価格の見積もりを高くする方法

中古不動産の査定価格の算出方法について理解したら、具体的に中古不動産の売却価格の見積もりを高くする方法について考えましょう。

訪問査定を受ける前に物件をきれいにしておこう

物件の査定価格は実際のところ立地や間取りなど、努力でどうにかなるものでない部分で大方が決まりますが、売主に、査定価格を高くするためにできることがないわけではありません。

不動産の売却査定を受ける前に売主にできることの一つは、物件を徹底的にきれいにしておくことです。

特に、水回りや玄関周りについては入念にきれいにする他、壁紙やフローリングはぴかぴかにしておき、また一戸建ての場合はお庭の手入れを行い、マンションの場合には共用部分の廊下や玄関ロビーもできる範囲で清潔にしておくようにしましょう。

担当者が査定価格を算出する際に物件に良い印象を感じて貰えれば査定価格が高くなる可能性は高まるでしょう。

不動産の売却を始めるタイミングを考える

不動産の価格は需要と供給に応じて決まるため、不動産が良く動くタイミングで価格査定を依頼すると査定価格も高くなる可能性があります。

不動産が良く動くタイミングは、一般的に9~10月や2~3月が多く、その1カ月程前に査定を依頼すると良いでしょう。

また、時期以外にも例えば住宅ローンの金利が低くなったタイミングや消費税の増税前などを選ぶことも効果があるでしょう。

マイナス要因も隠さず伝えること

最後に、売却価格の見積もりを高くする方法ではありませんが、売却価格の見積もりを高くするために、マイナス要因を伏せてしまうのは避けましょう。

マイナス要因を伝えることで査定価格が下がる可能性もありますが、マイナス要因を伝えないまま契約して後々トラブルに発展してしまった場合にはそれ以上の損失を被る可能性もあります。

売却査定で一括査定サイトを利用する際の注意点

不動産の売却査定は複数の会社に依頼したほうが良いのですが、普段の生活でなじみのない不動産会社ですから、どこが良いのか探すのも大変です。

最近では、不動産の売却一括査定サイトもたくさんできており、簡単な情報入力だけで複数の不動産会社に売却査定を依頼することができます。

不動産の売却一括査定サイトとは

不動産の売却一括査定サイトは、物件の住所や間取り、広さなどの情報を入力するだけで複数の会社に一度に売却査定を依頼できるサイトです。

従来の1件1件不動産会社を回って売却査定をするスタイルだと、電話で物件情報を伝えるだけでは積極的に売却査定をしてくれないことも多く、一社一社時間を調整して訪問するなど、複数の会社に価格査定を依頼するのは手間でした。

また、不動産の売却一括査定サイトの中には物件情報を入力すれば、ファミリータイプのマンションが得意な不動産会社や、その物件がある地域が得意な不動産会社を紹介してくれるものもあります。

普段不動産となじみの薄い方でもこうしたサイトを利用すれば効率的に売却査定を進めることができるでしょう。

しかし、不動産の売却一括査定サイトは利用する上で注意すべき点もあります。

サイトによって得意とする不動産会社が異なる

不動産売却一括査定サイトはいくつかありますが、その中でも、提携業者が多く充実しているところもあれば、地域を絞って提携業者を集めているところ、マンションの売却査定に特化しているところなどそれぞれ特徴があります。

どの不動産会社に売却査定をすれば良いのか分からず、とりあえず不動産一括査定サイトで売却査定をしてみたいという場合でも、今度はどの不動産一括査定サイトを利用すれば良いのか調べてから利用しないといけないという訳です。

とはいえ、不動産一括査定サイトを比較検討しているサイトはたくさんあるためいくつか見比べてみて良いと思ったサイトで売却査定を依頼してみると良いでしょう。

査定額にこだわらない姿勢が大切

不動産売却一括サイトを利用するお客様を、不動産会社から見てみると競合の多い、時間が無駄になってしまう可能性の高い仕事だと言えます。

そのため、新人や経験の浅い担当者を割り当てるという不動産会社もいるでしょう。

また、査定額のところで話をしましたが、不動産会社としてはまずは媒介契約を結ぶことが目的となるため、通常の査定額より高い査定額を出してくる不動産会社もいます。

査定額の高い低いではなく、なぜその査定額なのかその根拠を聞く姿勢が大切です。

地方だと提携業者が少ないことも

不動産売却一括サイトを利用するにあたり、売却査定を依頼する物件が地方の物件だと、その物件に適した不動産会社が一括査定サイトに登録されていないこともあります。

実際のところ、まだまだ不動産売却一括査定サイトは関東圏や地方都市の中心地での利用が多くで、地方の物件に関しては提携業者も少ないのが現状です。

地方物件の売却では、不動産売却一括査定サイトの利用は難しい場合もあると考えておきましょう。

まとめ

不動産の売却価格は、売主と買主の希望が合致したところで価格が決まるため、工夫次第では100万円、200万円の売却価格アップは珍しくありません。

売却価格を高くするためには、査定価格の仕組みを理解して、物件をきれいにしておくことや、売却のタイミングを繁忙期に合わせるといった工夫を重ねることの他、良い不動産会社やその担当者と出会うことが大切です。

今回ご紹介したことを参考に、少しでも売却価格が高くなるよう工夫を重ねていきましょう。