不動産売却時に引き渡しまでにしておく必要がある全手続き

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不動産は人生の中で一番大きな買い物と言われています。不動産の売買には1千万円単位のお金が動くため、売買に関連する手続きも他の売買と比べて複雑です。

また、不動産を売る側と買う側では手続き関係が異なります。

今回は、不動産を売買する時に引渡までにしておくことをテーマにお話します。中古、新築や、マンション、一戸建てなど物件種類によっても手続きは異なりますので注意しましょう。

銀行関連手続き(売却側)

まずは売却側の銀行関連手続きについてです。この手続きは不動産をローンで購入した方のみの話になりますので、現金で購入した方には不要な手続きになります。

住宅ローンを組んで不動産を購入した方は、住宅ローンを完済する必要があります。

理由は次項でお話しますが、銀行へ直接行き完済手続きを取らなければいけません。

銀行への完済手続きは、基本的には借入者自らが行う必要があります。大抵の金融機関は平日しか行っておらず、この完済手続きに関しては窓口(金融機関によってTV対応などもある)が空いていなければ1時間以上の時間を要する場合もあります。

そのため、会社員の方などは事前に時間を空けておく必要がありますので注意しましょう。

特に、引渡日が間近に迫っている場合には手続きを迅速に行う必要があるので、手続き当日は出来るだけ長い時間身体を空けおく必要があります。

また、引渡日が決まっていないと金融機関もローンの完済日が決められない(通常は引渡日とローンの完済日は同日になるため)ので、引渡日を明確に決めてから手続きには行くようにしてください。

抵当権抹消登記(売却側)

前項でも出てきましたが、不動産を引渡す前に抵当権を抹消しておく必要があります。抵当権とは、ローンを組む時に金融機関が「担保」として不動産に付保する権利です。

金融機関は、不動産に抵当権を付保することによって、債務者(ローンを借りる人)が返済不能になったときに不動産を処分する事が出来ます。

この抵当権は、他の人に売却する時には当然抹消する必要があります。この抵当権の抹消は住宅ローンを完済しないと抹消できないため、抵当権抹消登記は前項の住宅ローン完済手続きと関連する事項でもあります。

前項で行った住宅ローン完済手続きを行うと、自動的に抵当権抹消登記に必要な書類も準備しておいてくれます。

そのため、物件の引渡日当日は、「購入者から売却代金が振り込まれるそのお金でローンを完済銀行へ行き完済した証明書類を受け取るその書類を持って抵当権抹消登記を行いに法務局へ行く」という流れになります。

抵当権抹消登記を実際に行うのは司法書士ですので、法務局までは立ち合う必要はありません。

新築、中古、そしてマンションでも一戸建てでも、売却側が引渡までに共通して行うことは、大きく分けてこの「ローン完済手続き」と「抵当権抹消手続き」になります。

いずれの手続きも時間と手間が取られ、且つ原則は金融機関が開いている平日のみですので、時間の確保は事前に行っておくべきです。

土地の実測や境界確認(売却側)

つづいて、主に中古の(新築の場合の売主は大抵不動産会社のため)一戸建てを売却する側に必要な実測や境界確認です。一戸建ての土地部分の売却時には、隣地や道路との境を明確する「境界」が非常に重要になります。

その境界を示すために境界杭が埋設しています。その境界杭は、キチンと測量の元で、また隣接している方も立ち会った上で境界を定めましょう。

境界に関して引渡後に揉めてしまい、万が一土地面積が減少した場合などには売主としての責任を問われかねません。

また、もし隣戸の庇や雨樋、塀や室外機などが自分の敷地内に越境している時も注意が必要です。

例えば、塀が越境している場合には「塀の補修は塀の所有者が行う」などの確認書を締結しておく必要があります。

銀行関連手続き(購入側)

住宅ローンを組む方にとっては必須の手続きになります。不動産を購入する前には、ローンを組む金融機関に事前審査を行っておきます。

その審査の承認後に売買契約を締結しますが、引渡までに本申込をして且つ金銭消費貸借契約を結ぶ必要があります。

事前審査が承認になっていれば、ほぼ100%で本審査も承認になるます。

しかし、住民票の提出や金融機関内で様々な手続きがあるため、もう一度本審査をして改めて金融機関から承認してもらう必要があるのです。金融機関にもよりますが、本申込から承認までは1~2週間程度かかります。

そして、本申込で承認を得られれば、金融機関との金銭消費貸借契約を締結する必要があります。金銭消費貸借契約とは、平たく言えば住宅ローンを組む金融機関との正式な契約の事です。

金銭消費貸借契約は、金融機関が営業している平日の日中の時間帯に約2時間程度の時間を要します。また、印紙など事前に必要な書類や持ち物もありますので、前もって準備をしておきましょう。

不動産購入時に一番時間と手間を取られるのが、この金銭消費貸借契約になります。

所有権移転登記、抵当権設定登記(購入側)

不動産を購入する場合には所有権移転(新築の場合は「所有権保存」)登記が必要になり、住宅ローンを組む場合には抵当権設定登記が必要になります。抵当権設定登記に関しては、先ほど話した抵当権抹消登記と逆の意味合いになります。

所有権移転登記は、売主から買主に名義変更をする手続きの事です。この登記手続きも、売却側の抵当権抹消登記と同様に司法書士が行うのが通常です。

具体的に購入者側が行う事は、持ち分割合を決めておくことと、登記に必要な書類に記名押印をしておく事です。

持ち分割合については司法書士と話し合いながら決めるケースが多いです。通常はお金を出した比率で決まるので、例えば夫と妻で半分ずつローンを組んで購入した場合は、夫1/2妻1/2の持ち分になります。

その他手続き(購入側)

購入者側が行うその他の手続きに関しては、火災保険や地震保険をはじめとした「保険加入手続き」と、「警備会社に関する手続き」です。

住宅ローンを組む場合には、火災保険は強制加入になるので、大抵は金融機関側が斡旋した保険会社と話し合いながらプランを決めます。

地震保険は任意加入であり、火災保険に付随して加入する保険なので、火災保険の話を聞く際に加入の是非は判断します。

また、警備会社に関する手続きに関しては主に新築マンションの購入時に発生する手続きです。

万が一何か異変が起こった場合は警備会社が室内に入るために、住戸の鍵を1つ警備会社に預ける事が多いです。

その「鍵を預かる」という承諾書や諸注意事項が記載されている書面に、記名押印する必要があります。

以上が不動産を購入する時に購入者側が行う引渡しまでの手続きです。新築不動産の購入の場合は引渡までを丁寧に案内してくれるケースが多いですが、中古不動産の購入の場合には案内の仕方は不動産会社によります。

そのため、中古不動産購入時には、特に全体の流れは把握しておくようにしましょう。

まとめ

このように、不動産の売買契約を締結した時には、色々な手続きがあります。この手続きに遅れてしまうと引渡が遅延してしまうので注意しましょう。

引渡日は〇月〇日までに引渡を行うという「約定日」が明確に決まっております。

そのため、引渡すまでの手続きが遅れてしまい約定日を過ぎてしまった場合には、契約上違約になることもあります。

従って、全体の流れは把握しておき事前に準備しておく事が大切になるのです。

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