中央労働金庫住宅ローンの審査の流れと金利や借り換えなどのスペック詳細

中央労働金庫とは、いわゆる「ろうきん」と呼ばれている機関のことです。

中央労働金庫は、労働組合や生協などで働く人を助け合うためにできた金融機関です。

全国に13か所の「ろうきん」があり、中央労働金庫は茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨と1都7県を営業エリアにしています。

中央労働金庫も住宅ローンを提供しています。

そして、住宅ローンに関して中央労働金庫ならではのサービスを展開しています。

住宅ローンを組む時には、金融機関によって諸条件が異なるので、内容をきちんと把握した上でほかの金融機関と比較して選択しないといけません。

そこで今回は、中央労働金庫の住宅ローンの審査の流れや金利について解説します。

中央労働金庫住宅ローン7つの特徴

中央労働金庫の住宅ローンは以下7つあります。

基本は勤めていれば利用できる

中央労働金庫は組合員しか利用できないと思われていますが、関東1都7県に住んでいて、会社に勤めている人なら原則誰でも利用することができます。

また、労働組合の組合員や生協の組合員の方、そして退職した組合員のOBの方ももちろん利用することができます。

ミックスローンが組める

中央労働金庫はミックスローンを組むことができます。

ミックスローンとは、固定金利と変動金利を組み合わせることができるローンです。

固定金利は金利が変わらない安心感がありますが、金利が高い点がデメリットです。

一方、変動金利は金利が低い点がメリットですが、金利が変動するため返済額が安定しないのがデメリットです。

そのため、この固定金利と変動金利の2種類をミックスすることで、金利も抑えることができ金利変動のリスクヘッジもできます。

繰上返済手数料が無料

中央労働金庫で住宅ローンを組めば、ネットでも窓口でも繰上返済手数料は無料です。

繰上返済とは、ローンを借り入れた後に元本を返済することをいいます。

元本を返済するので返済期間を短縮したり、返済額を減額できたりします。

その繰上返済手数料は、ネットでの返済を無料にしている金融機関は他にもあります。

しかし、窓口の繰上返済手数料でも無料な金融機関は少ないです。

繰上返済手数料がかかる金融機関は、数千円~数万円程度の手数料がかかることもあります。

その点、中央労働金庫の繰上返済手数料無料は大きなメリットになります。

団体信用生命保険料が無料

団体信用生命保険とは、借入者が死亡したり高度障害になったりしたときに、残債が補てんされる生命保険のことです。

中央労働金庫で住宅ローンを組むと、自動的に団体信用生命保険に加入します。

つまり、中央労働金庫で住宅ローンを組むと、無料で生命保険に加入している状態になるということです。

この団体信用生命保険に加入していれば、残された家族も安心できます。

「夫婦連生団信」に加入できる

中央労働金庫は通常の団体信用生命保険以外にも、「夫婦連生団信」という保障があります。

「夫婦連生団信」とは、夫婦それぞれが住宅ローンを組む(連帯債務)ときに適用できる団体信用生命保険です。

たとえば、4,000万円の物件を夫2,000万円、妻2,000万円で組むとします。

万が一、夫が亡くなった時には、通常の団体信用生命保険であれば夫分の残債しか支払われません。

つまり、妻の残債はそのままということです。

一方、「夫婦連生団信」ならどちらの残債も支払われます。

つまり、夫が亡くなった時は夫だけの分だけでなく、夫婦どちらの残債も補てんされます。

「オールマイティ保証型団信」に加入できる

中央労働金庫は「夫婦連生団信」以外にも「オールマイティ保証型団信」という保障があります。

「オールマイティ保証型団信」とは、死亡と高度障害に加えて、がん・急性心筋梗塞・脳卒中のいわゆる「3大疾病」と呼ばれる病気もフォローします。

つまり、この3つの病気が発症した時点で残債が補てんされるということです。

保険の範囲を手厚くしたい人は、金利を0.3%上乗せすればこの保証を付保することができます。

土曜日も相談会を実施

住宅ローンを組む時には、さきほどいったように「生命保険」に入ります。

また、ほかにも教育ローンや車のローンを組んでいる方も少なくありません。

そのような状態の中で、さらに住宅ローンを組むということは、再度「金利プラン」や「頭金額」などを設定する必要があります。

そのため、住宅ローンを組む前にもろもろ相談したいと思っている人が多いのも事実です。

中央労働金庫なら、そのような相談に応じる相談会を開催しており、働いている方のために毎月第三土曜日を相談会の日に設定しています。

中央労働金庫ならではサービス

中央労働金庫なら、個人向けインターネットバンキングを開設できます。

この口座を開設すれば、インターネット上から振り込みや振り替えの手続きができます。

また、ネットが苦手な人はテレフォンバンキングでも各種手続きを行うことができます。

さらに、Webで残高のお知らせや重要な通知も確認することができるので、わざわざ書面を読んだりATMで確認したりする必要はありません。

中央労働金庫住宅ローン申し込みの流れ

つづいて、中央労働金庫の住宅ローン申し込みの流れです。

中央労働金庫の住宅ローンの申し込みの流れ自体は、他の住宅ローンと大きく変わりません。

  1. 事前審査の申込
  2. 事前審査結果の確認
  3. 本審査の申込
  4. 本審査結果の確認
  5. 金銭消費貸借契約
  6. 金銭消費貸借契約の確認
  7. 契約の締結

事前審査について

事前審査とは、源泉徴収票や運転免許証など、最低限の書類で金融機関が住宅ローンの審査をすることです。

最低限といっても、きちんと収入証明や身分証明をしているので、事前審査で通れば大抵の場合は本審査も問題なく承諾されます。

中央労働金庫はWebで事前審査ができます。

Webで手続きができるので、サラリーマンの方など忙しい方には嬉しいサービスです。

中労働金庫は「労働者」のための組合であるので、この辺りの労働者に立った視点も特徴の一つです。

本審査について

事前審査の結果が承認であった場合には本審査に進みます。

中央労働金庫では、本審査は基本的には中央労働金庫の店舗で行います。

ただ、不動産を購入するときには、不動産会社が住宅ローンを斡旋することが多いです。

そのため、その不動産会社によっては郵送で対応可能なところもあります。時間がつくれないようであれば、不動産会社に郵送対応の可否を確認しましょう。

本審査は事前審査と比べて必要書類が多いです。

具体的には、「課税証明書」や「住民票」、そして「印鑑証明書」などの公的な証明書が多くなります。

このような書類は市役所や区役所で取得する必要があるので、取得するまで時間がかかります。

そのため、時間があるときに前もって用意しておいた方が、その後の手続きもスムーズにいきます。

事前審査と本審査では、基本的には審査基準は同じです。

年収からの返済率を確認したり、返済遅延などの個人情報を確認したりします。

そのため、事前審査に承認すれば、大抵の場合は本審査も通ります。

ただ、たとえば事前審査から本審査の間に転職したり、他の借入を起こしたりしたら否決になる可能性があります。

金銭消費貸借契約

本審査で承認がでれば、最後に住宅ローンの本契約である「金銭消費貸借契約」を結びます。

この金銭消費貸借契約も中央労働金庫は店舗で対応します。

金銭消費貸借契約は、あくまで「契約行為」なので、本審査よりも記入する書類が煩雑で手続き自体も複雑です。

そのため、対面で行わないと不備が発生しやすいのも事実なのです。

仮に、金銭消費貸借契約が遅れてしまえば融資実行が遅れ、場合によっては物件の引渡が遅れてしまう可能性もあります。

仮に、金銭消費貸借契約で不備があれば、買主側の責任になります。

その場合には、遅延損害金などが発生する場合もあるので注意しましょう。

中央労働金庫のローン金利は?ケーススタディ

中央労働金庫の住宅ローンは、スタンダードに変動金利、固定金利、そしてフラット35もあります。

冒頭でもいったように、中央労働金庫は会員以外の方も住宅ローンを組むことが出来ます。

ただし、会員かどうかで以下のように金利が異なります。

会員の方

金利タイプ 標準金利 最大引下げ金利
当初期間引下げ型 全期間引下げ型
変動金利型 年2.475% 年0.625%
 固定 3年 年2.400% 年0.700% 年1.000%
 金利 5年 年2.400% 年0.700% 年1.000%
 特約型 10年 年2.450% 年0.750% 年1.050%
20年 年2.950% 年1.250% 年1.550%
全期間固定金利型 年3.050% 年1.350%

会員以外の方

金利タイプ 標準金利 最大引下げ金利
当初期間引下げ型 全期間引下げ型
変動金利型 年2.475% 年0.775%
 固定 3年 年2.400% 年0.850% 年1.150%
 金利 5年 年2.400% 年0.850% 年1.150%
 特約型 10年 年2.450% 年0.900% 年1.200%
20年 年2.950% 年1.400% 年1.700%
全期間固定金利型 年3.050% 年1.500%

フラット35

フラット35は以下の通り、借入額と手数料タイプによって金利が異なります。

手数料についてはフラット35に関しては以下に記載します。

<借入金額9割以内>

期間等 金利タイプ 金利 取扱手数料
全期間
固定金利型
Aタイプ 20年以内 年1.150% 団体会員の構成員の方、生協会員の組合員
および同一生計家族の方: 10,800円

上記以外の一般勤労者の方: 32,400円

21年以上 年1.260%
Bタイプ 20年以内 年1.000%
21年以上 年1.110% 融資金額×2.16%

<借入金額9割超>

期間等 金利タイプ 金利 取扱手数料
全期間
固定金利型
Aタイプ 20年以内 年1.590% 団体会員の構成員の方、生協会員の組合員
および同一生計家族の方: 10,800円

上記以外の一般勤労者の方: 32,400円

21年以上 年1.700%
Bタイプ 20年以内 年1.440%
21年以上 年1.550% 融資金額×2.16%

金利を確認するときの注意点は、金利は引渡日時点で確定するということです。

つまり、あくまで上記の金利は2016年10月現在の金利であり、引渡日の金利が実際の実行金利になります。

中央労働金庫でローンを組む際の諸費用について

中央労働金庫で住宅ローンの借入を起こすときには、手数料と保証料が必要になってきます。

金額は以下の通りです。保証料の支払い方式は2通りあるので注意しましょう。

・団体会員、構成員、生協会員 : 10,800 円(消費税込み)

・上記以外 : 32,400 円(消費税込み)※フラット35については上述した通り

保証料(一括前払い)

保証料一括前払いの金額は以下のように借入年数と、会員かどうかで異なります。

以下は100万円あたりの保証料です。

期間

10年

20年

30年

35年

団体会員
構成員

4,761~7,618

9,031~14,449

12,953~20,725

14,806~23,689

生協会員

4,761~11,427

9,031~21,673

12,953~31,088

14,806~35,533

上記以外

5,714~13,331

10,837~25,285

15,544~36,269

17,767~41,455

※単位は「円」です。

・保証料(金利上乗せ):金利上乗せ方式の場合には借り入れた住宅ローン金利に0.14%~0.36%を上乗せして支払います。

中央労働金庫で住宅ローンを組む時の諸費用は、基本的に上記の手数料と保証料のみです。

ただ、住宅の購入にかかる諸費用は「印紙代」と「登記費用」という諸費用を支払います。

住宅の購入時に印紙税がかかる文書は「金銭消費貸借契約書」と「不動産売買契約書」です。

印紙税の金額は以下の通りになります。

借入価格・売買金額

印紙代

100万円を超え500万円以下

2千円

500万円を超え1千万円以下

1万円

1千万円を超え5千万円以下

2万円

5千万円を超え1億円以下

6万円

1億円を超え5億円以下

10万円

まとめ

中央労働金庫の特徴をまとめると以下の通りです。

  1. 基本は勤めていれば利用できる
  2. ミックスローンが組める
  3. 繰上返済手数料が無料
  4. 団体信用生命保険料が無料
  5. 「夫婦連生団信」に加入できる
  6. 「オールマイティ保証型団信」に加入できる
  7. 土曜日も相談会を実施

中央労働金庫は、金利も低く「ろうきん」という名称はメジャーなため、不動産会社にも勧められやすいローンです。

上述したように、中央労働金庫は金利以外にも色々と魅力があります。

そのため、金利と加味して中央労働金庫ならではの特典もあわせて検討しましょう。