住宅ローンの保証料とは?保証料の相場と計算方法

住宅ローンは「住宅を購入するための資金」と用途を限ることで、銀行などの金融機関から低金利でお金を借りることのできる融資制度です。

購入する住宅を担保に設定するので、低金利で長期間の借入が可能になります。

しかし金融機関にしてみれば、低金利で長期間貸し出しているお金が返してもらえなくなった場合、大きな損害が発生することに。

そんな事態を防止するための対策が「保証料」です。

住宅ローンを借り入れる際の諸費用の中でも、金額が大きくなりがちな保証料。その相場や計算方法をご紹介していきます。

そもそも保証料って何?

保証料とは、住宅ローンを借り入れた人が何らかの理由でローンを返済できなくなった場合、保証会社に代わりに払ってもらうためのお金です。保証料を払えば住宅ローンを返してもらえなくなる心配がなくなるので、金融機関にお金を貸してもらいやすくなります。

「それならお金が足りなくなったら、住宅ローンの返済は保証会社にまかせればいいや!」などと思った人も、いるかもしれませんね。

しかし、保証会社は代わりにローンを支払っておしまいにしてくれるわけではありません。金融機関に代わり、住宅ローンを借りた人にお金を請求してきます。

つまり、保証会社の保証はあくまでも金融機関のためのもので、借りた人にとっては返済先が変わるだけなのです。

保証を受けられても住宅ローンの返済義務がなくなるわけではないので、その点にくれぐれも注意してください。

保証料の決まり方

収入が多く手もとにたくさんのお金を持っている人は、住宅ローンを返せなくなる心配があまりありません。

反対に、収入が少なく預貯金がほとんどない人は、ちょっとした生活の変化で住宅ローンを返せなくなるリスクがあります。

このように保証を使うかどうかはその人の経済的な状況によって変わってくるため、保証料は返済能力の高さによって決まります。

この参考となるのが、住宅ローン借り入れの際の審査内容です。

ローンを借りる本人にとって、保証料はあまり意味のないお金。保証会社の保証が受けられない場合は多くの金融機関が住宅ローンを貸してくれませんので、保証会社を利用することは仕方がありませんが、保証料が安く済むに越したことはありません。

金融機関の多くは「年0.2%」「年0.4%」など、保証料にいくつかの段階を設定しています。審査内容によって、そのうちのどれが適用されるか決まるわけです。

基本の保証料率だけを公表し、「審査内容によって変更する可能性がある」としているところもあります。

審査では完済時の年齢や年収に対する返済負担率、勤続年数、物件の担保評価、他の借り入れ状況、勤務先の安定性など、さまざまな項目がチェックされます。

多くの金融機関が「団体信用生命保険(団信)」への加入を義務付けているので、健康状態も審査に影響してきます。団信は万が一借り入れをした人が亡くなった場合、返済義務が免除される保険です。

延滞などの金融事故の記録があると、借り入れに支障が出たり保証料が高くなったりする可能性が。

クレジットカードやマイカーローンの利用がある人は、滞りなく返済するよう普段から心がけておきましょう。

無料の金融機関も!保証料の相場

保証料は保証会社と金融機関が独自に設定するので、金融機関によってバラバラです。

保証料が有料の金融機関の場合、相場は0.2%0.1%から0.5%の範囲で設定されています。

ネットバンクや一部の都市銀行などでは保証料が無料のケースも少なくありません。

保証料が無料の金融機関には、「住信SBIネット銀行」「新生銀行」「じぶん銀行」「イオン銀行」などがあります。

保証料が無料の金融機関の多くは、保証会社を利用しません。

また、フラット35は国が推進している融資制度なので、保証料がかかりません。

「0.2%」などと聞くと大したことのない数字に思えるかもしれませんが、住宅ローンの返済期間は最長35年です。

返済期間が長くなるということは、保証期間も長くなるということなので、それだけ費用の負担も大きくなることに。

保証料の支払い方には「一括前払いタイプ」「金利上乗せタイプ」の2種類があります。

金利上乗せタイプは、毎月その時点における借入残高に対して保証料を決め、返済額に上乗せして支払う方式です。長期間にわたって支払うので、一括前払いタイプに比べると当然金額が多くなります。

例えば3000万円を35年借り入れた場合、金利上乗せタイプだと保証料だけで約106万円もかかることに。

一括前払い型だと、約61万円です。何十万円もの違いは無視できませんね。保証料は借りている本人にとってプラスになるお金ではないので、少しの違いでも慎重に比較してください。

金利の安い銀行で借りたつもりが、保証料を合わせた総返済額を比較すると、結局保証料無料の金融機関よりも高くなってしまうというケースもあります。

返済シミュレーションの際は、保証料も金利の一部だと考えておきましょう。

繰上げ返済の隠れたメリット

毎月の決められた返済額に加えて、任意のタイミングで一定の金額を返済する「繰上げ返済」。

元金を減らすことで総返済額を抑える効果があり、利息の割合が高い返済開始当初ほど高い効果が期待できます。

実は繰上げ返済には利息負担を減らす効果に加え、保証料を節約する効果もあります。

保証の対象となる借入残高が減るので、その部分にかかる保証料がかからなくなるのです。

保証料がかかる住宅ローンを借りた人は、繰上げ返済によって二重の効果が得られます。

一括前払いタイプで保証料を支払っている場合、借り換えをした場合には保証料が変換されます。

諸費用を合わせた総額で比較を

住宅ローンを借りるための諸費用のうち、金額が大きな項目は「保証料」「事務手数料」「団体信用生命保険料」の3つです。住宅ローンは金利や保証料だけで比較するのではなく、これらの項目を踏まえて総合的に比較しましょう。

事務手数料は「3万円」「5万円」などの固定された金額の場合もありますが、借入金額に対してパーセンテージで設定している銀行もあります。

例えば事務手数料率が2%の場合、3000万円の借入では事務手数料だけで60万円かかるのです。

団体信用生命保険料はほとんどの金融機関が保険料を負担してくれますが、「フラット35」は団信の加入が任意。加入した場合、保険料を自分で支払わなければなりません。

3000万円を35年借り入れた場合、1年目には10万7300円の保険料がかかり、35年間の保険料総額は約205万円になります。

金利が低くても、保証料や事務手数料、団体信用生命保険料を合わせると総支払額が大きくなる可能性が。

そのため住宅ローンを選択する際は、事前にこれら3つの項目を合わせて総支払額のシミュレーションをすることをおすすめします。

まとめ

こちらでは住宅ローンの保証料の相場や計算方法、諸費用に対する考え方などをご紹介しました。

多額のお金を借り入れる住宅ローンでは、利息以外にもさまざまな諸費用が必要になります。保証料もそのひとつ。

諸費用は銀行によって違うので、一概に金利だけで住宅ローンを選ぶことはできません。

事前に諸費用を含めたシミュレーションをすることで、自分にとって最もオトクな住宅ローンを選びましょう。