オーバーローンとは?住宅ローンを組む際にオーバーローンはやめたほうがいい?

オーバーローンという言葉があります。住宅ローンで言うオーバーローンは、簡単に言うと物件価格以上の融資を受ける事です。

しかし、結論から言うとオーバーローンを受けるという事は金融機関に嘘を言わないと成立しません。

つまり、虚偽の申告をして不正に住宅ローンの融資を受けるという事ですので、やってはならない行為になります。

今回は、このオーバーローンをテーマにお話していきます。

オーバーローンとは?

冒頭でも言いましたが、本来の融資金額以上の融資を受ける事をオーバーローンと言います。

そもそも「本来」とは、住宅ローンで言うとその物件を「購入するための金額」が「本来」融資を受けられる金額です。

住宅ローンの金利は非常に低い金利になっています。

例えば、2016年8月現在で言うと変動金利であれば0.5%を切っている金融機関すらあります。一方で、車を購入する時のローン金利は最低でも1.5%程度ですし、投資用物件を購入する時には3%前後の金利になります。

住宅ローンはあくまで、「居住」という誰もが欠かせない要素であり、且つ高額な商品なため金融機関も金利を低く設定しているのです。

つまり、住宅以外の用途で使用するのであれば、当然ですが住宅ローンの金利は適用できないという事です。

なぜオーバーローンは不正になるのか

オーバーローンが不正になる理由は文書の偽装になるからです。例えば、住宅ローンを借りる時には、先ほど言ったように物件価格が上限になります。

当然、「住宅」を購入するためのローンだからです。

しかし、それ以上の融資を受けるという事は、不動産会社が金融機関へ融資の申請をする際に、物件価格以上で申告しているという事です。

金融機関は融資額を売買契約書で判断しますので、売買契約書のコピーも提出する必要があります。

その時に、本来の売買契約書を提出してしまうと、金融機関から「売買金額を超えているため住宅ローンの融資は出来ません」となってしまいます。

そのため、売買契約書の物件価格を偽装して金融機関へ提出するのです。

仮に、不動産会社からオーバーローンの話しを持ち掛けられたとしても、それを合意した以上は購入者側も責任を問われる場合があります。

この行為は立派な私文書偽装罪になりますし、金融機関を騙しているワケですから詐欺罪にもなり得ます。

オーバーローンが発覚した時のペナルティは大きい

仮に前項のようなオーバーローンを実行した場合で、それが発覚した場合のペナルティは非常に重いです。

単純に犯罪ですので、訴えられても文句は言えないレベルです。

また、訴えられなかったとしても金融機関が融資額の一括返済を求めてきます。

当然の話ではありますが、金融機関からすれば本来の目的でない融資でお金を騙し取られたワケですから、それを「返せ」と主張するのは当たり前の話です。

本来であれば30年や35年かけて返済するような数千万円の融資を一括返済できるケースは少ないです。

そのため、結局は一括返済出来ずに物件を手放さざるを得ません。

しかし、これも当然ですが、物件価格によってはローンを一括返済できるか分かりませんし、売却の諸費用も掛かってきます。

そのため、物件を売却したのにまだローンが残っている場合には、その金額がそのまま借金として残るという事です。

オーバーローンが発覚したら大抵は借金が残る

このように、オーバーローンが発覚したら一括返済を求められる上に、売却時の費用が更に掛かってきます。

例えば、5,000万円の中古マンションを売却したと時を想定してみます。

5,000万円の中古マンションを購入する時には、諸費用として大体200万円程度掛かります。

諸費用は仲介手数料や登記関係費用、住宅ローンの保証料などです。仮に、オーバーローンとして5,200万円金融機関から融資を受けたとします。

この余剰分の200万円は諸費用に充てる予定でした。

ところが居住してから半年でオーバーローンが発覚してしまい、5,200万円の一括返済を求められたとします。

しかし、5,200万円もの大金を一括で支払えるはずもなく、仕方なく物件を売却することになったとします。

新築は住んだ瞬間1割価格が下落すると言われているくらい、新築の価値は高いです。

しかし、逆に言うと中古マンションになった瞬間に価値が下がってしまうので、今回の家の査定額も4,700万円まで下がってしまいました。

つまり、4,700万円で売れたとしても一括返済をしなければいけない5,200万円には500万円足りないという事です。

更に4,700万円で売却するためには仲介手数料などの諸費用が160万円ほど掛かっています。

その分の費用も加わると、660万円ほど手持ち資金から捻出しなくてはいけなくなります。

オーバーローンが発覚すると、せっかくマイホームを購入しても、すぐに手放すことになります。

また、このように本来支払う必要のない、売却時の諸費等も支払う事になるので、大抵の場合には借金が残ってしまいます。

オーバーローンが発覚したとしても、すぐに物件を売却すれば特に問題ないと思っている方もしれません。

しかし、そもそもオーバーローンは法律違反ですし、上述したように物件価格が下落している可能性が高いです。

更に売却時の諸費用も掛かってきます。「家を手放さなくてはいけない上に、借金までするという事態になる」という事を認識しておきましょう。

オーバーローンをする理由

なぜこれだけのリスクがありながら、住宅ローンでオーバーローンをする人がいるかと言うと、住宅ローンの金利の低さにあります。

先ほど言ったように2016年8月時点では、変動金利であれば0.5%を下回る住宅ローンもあります。

仮に金利が上がったとしても、車ローン、フリーローン、カードローンなど数あるローンの中で、いつの時代も住宅ローンが最も低い金利であることには変わりありません。

つまり、住宅ローンでオーバーローンをすれば、超低金でお金を借りる事が出来るという事です。

諸費用ローンを組んだ場合と住宅ローンでオーバーローンを組んだ場合

例えば、前項で例に挙げた「諸費用の捻出のためのオーバーローン」で比較してみましょう。

まず、この200万円をオーバーローンで組めば、そのまま0.5%の金利に組み込めます。

前項の例と同様の200万円借入をすると月々5,191円支払い額が増える程度です。

しかし、通常、諸費用部分は住宅ローンには組み込めないので金利の高い諸費用ローンで組みます。

2016年8月時点では諸費用ローンは4.5%程になりますので、月々返済額に換算すると9,465円になります。

ご覧のように、オーバーローンと諸費用ローンでは支払額が倍近く変わってきます。

更に、諸費用ローンは住宅ローンとプラスしてもう一つローンを組むので、手数料や保証料など別途数万円ほど掛かってくるのです。

まとめ

このように、オーバーローンは法律違反を犯している行為です。注意したいのは、オーバーローン自体がダメなのではなく、オーバーローンを組む過程で「嘘」を付く事がダメという事です。

「売買代金を超えてローンを組む」というニュアンスで言うと、先ほどお話した「諸費用ローン」もオーバーローンと言われる事があります。

当然ですが、諸費用ローンは正規の手段ですので法律違反ではないです。

大事な事はローンの「目的」です。ローンの目的に該当しない金額を融資してもらうオーバーローンは、借り入れをする過程で必ず金融機関に虚偽の報告をします。

このケースのオーバーローンは、そもそも法律違反ですし、非常にリスクが高いので不動産会社から促されても絶対に行わないようにしましょう。