祝儀袋の選び方!結婚式や入学祝い、お見舞いに最適なものはどれ?

人生においては様々な節目やイベントがありますが、日本では、その時々で相手のためにお金を包む習慣があります。

結婚式に呼ばれた時の結婚祝い、職場の仲間が転勤するときの餞別、友達の出産祝いや姪や甥の入学祝い、また病をえた親類や友人のお見舞など。

その時々で、自分の気持ちを伝えるためにお金を包み、その目的に見合ったご祝儀袋に入れて渡す、ということは日本独自の習慣といえるかもしれませんね。

用途に応じて最適な祝儀袋を選ぶことがとても重要ですが、それを間違えてしまうと、友人関係がギクシャクしたり、親類と疎遠になってしまったりなど、「うっかり間違ってしまった」では済まない重大な事態になってしまうこともあるのです。

日本では縁起を大切にする文化があることをよく理解して、お金を包んで渡すときは細心の注意を払い、礼儀を欠くことがないようにしましょう。

ここでは、祝儀袋にはどのような種類があるのか、それはどのような場面で使うのか、ということを説明していきます。

祝儀袋は水引の色や本数、結び方によって用途が分かれます

祝儀袋には水引きがつきものです。水引きとは、金封や贈答品についている飾り紐のことで、「紐の色」「本数」「結び方」それぞれに意味がありますので、間違えないように注意が必要です。

水引きの色はたくさんありますが、慶事では「赤白」「金銀」「赤金」が多く、弔事では「白黒」「黄白」「銀紫」「銀」「黒」などが用いられます。

水引きの本数は5本が基本となっていますが、婚礼関係では両家を表すために「10本」となっています。

また、中に包む額が多いほど祝儀袋も格が高いものを用意する必要があり、格が高い祝儀袋は水引きの数も「7本」「9本」などと多いものを用います。

自分で水引きをかける場合は、偶数の本数は避けるようにし、右側が濃い色になるように結びます。

また、弔事においてはキリスト教では水引きは必要ありませんが、神道の弔事の場合では、仏式と同じように水引きをかけてもよいとされています。

ご祝儀袋の水引きの意味とは?

水引きの色に様々な種類があるのはもちろんのこと、結び方にも決まりがあり、おおよそ3種類ある、ということを覚えておきましょう。

蝶結び(花結び)

この水引きは何度も結びなおせることから、「何度あってもよいこと」に使われます。

例えば、一般的なご祝儀や、挨拶やお礼、出産祝いなどです。

逆に弔事に使ってしまうと「不幸を重ねる」「病気を繰り返す」という意味になってしまい、大変失礼なこととなってしまうので、絶対に使わないように注意しましょう。

結び切り・真結び

固く結ばれており、ほどくのが難しい結び方です。

「繰り返すことがないように」「今回一度きりでありますように」という願いが込められており、結婚式やお見舞い、弔事で利用されます。

あわじ結び

「結び切り」と同じように解くことが難しいため、慶事や弔事両方で使うことができます。

輪の部分が「鮑(あわび)」を表し、両側を持ってひっぱると、さらに強く結ばれることから、「末永くつき合う」という意味を持っています。結婚式などのお祝い事にはぴったりの意味ですね。

関西より西では、お祝い事全般でこの「あわじ結び」が使われており、お祝い事でお金を包むとき、祝儀袋の水引きが「蝶結び」なのか「結び切り」か迷ったときには、関西以西ではこの「あわじ結び」を使うと安心です。

あわじ結びはどちらの水引きの意味も持っている、ということですので、迷ったり不安なときにはこの「あわじ結び」を使えば間違いがありません。

ご祝儀袋の「のし」とは?

祝儀袋の右肩に、赤い長六角形のマークのようなものが貼ってあるのを見たことがありますか?これは「のし」といい、「のしたあわび」を簡略化したものです。

古来より、神事には魚や鶏肉などの生ものが欠かせなかったため、「海産物を贈ると縁起がよい」と考えられ、お祝い事にはよく贈られてきました。

また、伊勢神宮では2000年も前からあわびをお供えしており、やがて日持ちのする「のしあわび」が奉納されるようになりました。

今でも、伊勢神宮では本物の「のしあわび」を奉納しているそうです。こういった理由から、神への供物である「のしあわび」を慶事に贈るという習慣ができました。

その後江戸時代に入ると、のしあわびは不老長寿や長寿延命にきく「薬」としても珍重されるようになりました。

このようなことから、命をのばす、縁をのばす、慶びをのばす、などとしておめでたいものの象徴として贈答品に添えられるようになっていくのです。

しかし、現在でもあわびが高級品であることからもわかるように、「のしあわび」はとても貴重な品で、手軽に贈ることはできませんでした。

そこで、その代用として「のし飾り」が作られるようになり、御祝儀や贈答品につけられることになったのです。

これらのことからもわかるように、「のし」そのものが「生もの」の象徴であるため、魚介類や肉などの生ものの贈答品にはつけないのが決まりとなっています。

祝儀袋をよく見ると、こののしが「ついているもの」「ついていないもの」があります。この点も注意して祝儀袋を選ばなければならないので注意しましょう。

祝儀袋の種類~結婚祝いの場合~

結婚祝いには「のしつき・紅白の水引き(10本)・結び切り」の祝儀袋を使います。

関西では水引きの結び方が少し違い、「のしつき・紅白の水引き(10本)・あわじ結び」がよく使われるようですが、どちらでも失礼になることはありません。

結婚祝いでは参列者の年代であったり、あなたと新郎新婦との関係によって、包む金額が変わってきます。

50,000円以上の比較的高額な金額を包む場合、祝儀袋も格が高いものを用意しなければなりません。

どのようなものが格が高いのがといいますと、「水引きのデザインが凝ったもの」「表面が波状になった、檀紙と呼ばれる紙でできたもの」がそれにあたります。

また、水引きに鶴亀を図案化したものは一番格が高いとされていますので、100,000円以上を包むときに使いましょう。

結婚式の祝儀袋、色は何色でもいいの?

最近は結婚式用のご祝儀袋もさまざまなものがあり、カラフルなものから、かわいらしいデザインのものまで、たくさんの種類があります。

友人に贈るときはカラフルな今風のデザインのものでもよいのですが、正式には「祝儀袋は白」ということを覚えておきましょう。

ですから、上司であったり、目上の人に結婚祝いを贈る場合は「白の祝儀袋」を使うのが無難です。

また、カラフルな色の祝儀袋を使う場合でも、地域にはよりますが、「新郎への祝儀袋は青や緑の落ち着いたもの」「新婦への祝儀袋はピンク系など明るいもの」とするところがあります。

「しきたり」という程ではありませんが、地域によっては、受け取った側が違和感を覚えることもあるかと思いますので、色は配慮した方がよいといえるでしょう。

祝儀袋の種類~出産祝い、入学祝いなど一般的なお祝いの場合~

出産祝い・七五三・入学祝い・卒業祝い・就職祝いなど ・・・ 「のしつき・紅白の水引き(5本)・蝶結び」 

入学祝いや出産祝いなどは、「何度あってもよいこと」なので、水引きは何度でも結び治せる「蝶結び(花結び)」が使われているものを選びます。

水引きは5本のものが一般的ですが、包む金額が多い場合は、水引きが7本のものでもよいでしょう。

また、逆に包む金額が10,000円程度と少ない場合は、水引きがなく、のしと水引きが印刷されているだけのシンプルなものを使いましょう。

中に包む金額と、それにあったランクのご祝儀袋を選ぶということがとても大切だからです。包む金額の割に豪華な祝儀袋を使うことはマナー違反であるということも覚えておきたいですね。

祝儀袋の種類~お見舞いや快気祝い、退院祝いの場合は?~

お見舞い・快気祝い・・・・「のしなし・紅白の水引き・結び切り」

身近な人が病気になって入院したとき、お見舞いとしてお金を包んで持っていくことがあります。

この場合の水引きは結び切りを使います。

「病を二度と繰り返さないように」という意味があります。

のしは「長くのばす」という意味もあるので気にする人もおり、お見舞いなどには向きません。のしがないものを選ぶことが大切です。

また、「のしなし・紅白の水引き・結び切り」でマナーとしては間違っていないのですが、紅白の水引きというと慶事を連想させることから、のしと水引きを使わないのが無難であるという認識が広まりつつあります。

最近では「お見舞い用」として、水引きはなく袋の左側に赤い線が入ったものがよく利用されています。この赤い線も「病気を繰り返さないように」という願いが込められています。

お見舞いに派手な祝儀袋はマナー違反ですが、逆に白封筒も避けるようにしましょう。

白封筒は主に「災害見舞」に使われるため、特に目上の人への病気や怪我のお見舞いには失礼にあたりますので注意が必要です。

祝儀袋の種類~お礼で使う場合はどれがよい?~

習い事の先生へのお礼や、日常生活の中で、何かの折にするお礼などは「のしあり・紅白の水引き・蝶結び」が印刷された祝儀袋を使います。

また、日常の御礼ではなく、結婚式の際の「受付してくれた人の御礼」「司会をしてくれた人への御礼」「お車代」などは、「のしあり・紅白の水引き・結び切り」が印刷されたものを用意します。

結婚式関係はすべて「水引きは結び切り」と覚えておくとよいでしょう。

10,000円程度包む場合は印刷された祝儀袋ですが、まとまったお金を包む場合はきちんと水引きがついたものを選びましょう。

祝儀袋の種類~餞別に使う場合~

お餞別とは、もともと遠くへ行く人へのはなむけとしてお金を包んだり、品物を贈ったりしたことが由来です。

現在は、定年退職する人や転勤する人に対して贈るのが一般的となっています。

遠方に行く人に、お別れと、あちらでもがんばってください、という意味をこめて贈るのがお餞別といえるでしょう。

祝儀袋は「のしつき・紅白の水引き・蝶結び」のものを用います。

表書きは「御餞別」もしくは「おはなむけ」と書きますが、目上の人に対しては「御餞別」と書くと失礼にあたります。その場合は「おはなむけ」と書きましょう。

祝儀袋の種類~新築祝い~

新築祝いの表書きは「御新築御祝・祝御新築・御祝・祝御落成」などとし、「のしあり・紅白の水引き・蝶結び」とします。

新築披露当日にはお祝いを持っていかず、披露される日までに贈るか、後日新居に合ったインテリアなどを贈ってもよいでしょう。

お返しは、当日おもてなしをした場合は不要です。そうでない場合は、いただいた金額の3分の1~半額程度を「新築内祝」としてお返しします。

祝儀袋の種類~開店・開業のお祝い~

表書きは「祝御開店・祝御開業・祈御発展」などとし、オープン当日までか披露パーティまでに贈ります。

「のしつき・紅白の水引き・蝶結び」のご祝儀袋を使います。

お返しは、披露パーティに招待するか、「開店記念」の表書きで引出物や記念品をお渡ししましょう。

祝儀袋の種類~昇進祝い~

上司に贈る場合などは、グループでまとめて贈るとよいでしょう。

「のしあり・紅白の水引き・蝶結び」の祝儀袋を用い、表書きは「祝御昇進」などとします。

知人や親類が昇進した場合は特にお祝いをする必要がありませんが、栄転の場合は「せんべつ」を贈りましょう。

祝儀袋の種類~栄転や転勤~

栄転とはっきりわかっているときは「祝御栄転」としますが、はっきりとわからないときは「御餞別」としておきましょう。

「のしあり・紅白の水引き・蝶結び」の祝儀袋を用います。

上司に対して、部下が個人的に餞別を贈るのは失礼とされているため、必ずグループでまとめて贈るようにします。

お返しは必要ないとされています。

祝儀袋の種類~定年祝い・退職祝い~

職場のメンバー全員で送別会を開き、記念品かお金を包んで贈ります。

表書きは「御礼・御祝」とし、「のしつき・紅白の水引き・蝶結び」の祝儀袋を用います。

祝儀袋のふくさへの入れ方

祝儀袋はふくさに包んで持っていくのがマナーです。

そのままカバンに入れてしまうと、汚れたり曲がってしまったりということがありますし、カバンから出すときにふくさに包まれていると、丁寧でスマートな印象を与えます。

ふくさは様々なタイプが販売されていますが、扱いやすい金封タイプが人気です。紫のものであれば、慶事・弔事ともに使うことができます。

この場合、お悔やみの場合とお祝いの場合では開き方が異なりますので注意が必要です。

弔事の場合は、左開きにして不祝儀袋を入れます。また、慶事の場合は右開きにして祝儀袋をいれます。

出すときは、左開きの場合は「右手にふくさをのせ、左手で開き」、中から不祝儀袋を出して向きを変えて相手から表書きがきちんと見えるように渡します。

慶事の場合は逆で、「左手にふくさをのせ、右手で開き」祝儀袋を出して、同じように向きを変えて渡しましょう。

このように、祝儀袋には様々な種類があり、用途に応じて選ぶことが礼儀であり、とても大切なことです。しっかりと理解して失礼がないようにしましょう。

また、最適は祝儀袋を選んだり、表書きなどをしっかりと書いても、渡すときがスマートでないと残念な感じがしてしまいます。

せっかくなのですから、お渡しするそのときも、祝儀袋はふくさに包んで持参し、丁寧に渡したいものですね。