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意外と知らないお見舞いのマナー。祝儀袋の選び方や金額の相場は?

 

お見舞いのマナーを詳しく知っていますか?

自分の親類や仲の良い友人など、関わりが深い人が病気で入院や手術をした場合、お見舞いに行くことがあると思います。

病気をした人にとっては、お見舞いに来てくれたあなたの気持ちが伝わってとても励まされる反面、病気で気持ちが落ち込んでいて、少しのことでも気を悪くしたり、怒ってしまったりすることもあるのです。

病魔と全力で戦っているわけですから、精神的に余裕がなくなっている人が多いので、そのような時にお見舞いのマナーをわきまえていないと、余計に落ち込ませてしまったり、こちらの気持ちが伝わるどころか不快な思いをさせてしまいます。

お見舞いとはとても慎重に考えなければならないものです。マナーや礼儀のことをしっかりと理解し、細心の注意を払って行かねばならないと心得ておきましょう。

 

目次

まずはお見舞いに行ってよいかを親族などに確認しましょう

お見舞いに行くタイミングは、入院直後でまだ病状が落ち着いていないときや手術の前後などは避け、回復に向かい始めたころが一番良いでしょう。精神的・肉体的に辛い時期だと、気を使わせてしまいますし、誰にも会いたくない、という場合があるからです。

お見舞いに行くときはあらかじめ見舞う相手のご家族であったり病院に、怪我や病気の状態を確認してから行くことを心がけましょう。

また、お見舞いに適した時間帯ですが、午前中は検査や診察があることが多いので、昼食をとった後、だいたい午後2時から3時までの間がベストです。

もしも相手が眠っている場合などは無理に起こさず、お見舞いの品を親族やナースステーションに預けてそのまま帰るのがマナーです。相手に負担をかけないことを心がけましょう。

お見舞いの金額の相場は?兄弟や親戚の場合

入院をすると、実際にお金がかかりますので、お見舞いとして現金を贈ることは相手にとってはありがたいことです。兄弟や親類でしたら気心が知れていますし、お金を包むことが一番喜ばれるでしょう。その場合は、「何が良いか迷ったのだけれど、お見舞い品の代わりにしてね」というような言葉を掛けて渡すと思いが伝わります。

兄弟では10,000円が相場ですが、仲が良い、普段から頻繁につきあいがある、などの場合は30,000円を包むこともあるようです。4は「死」、6は「無」、9は「苦」を連想させるのでタブーとされています。その数字を避けた金額を包むようにしましょう。

兄弟→10,000円

親戚→5,000円~10,000円

お見舞いの金額の相場は?友人や知人、同僚や上司の場合

親しい友人や、職場の同僚、後輩にお金を包むことは問題ありませんが、目上の人に現金を贈ることは失礼にあたり、マナー違反とされています。

その場合は商品券を贈るようにしましょう。

お金を包んでもらうことは先方にとってもありがたいことではありますが、あまり高額な現金や商品券は逆に相手に気をつかわせてしまいます。

包む額は相手の負担にならないように、常識的な額を考えて贈りましょう。

友人・知人→5,000円

その他一般→3,000円~10,000円

上司または同僚→3,000円(一人当たり。取りまとめて渡すことが多いです)

お見舞いにお金を包む場合は封筒はどのようなものがよい?

一般的に、お見舞い金を包む封筒は「祝儀袋」を使い、「のしなし・紅白の水引き・結び切り」とします。

「病を繰り返す」ということになるので蝶結びの水引きは適しません。

病が一度きりであるように、という願いを込めて「結び切り」の水引きを用います。

最近では、水引きは慶事を連想させるため、水引きがついていない(印刷されていない)のし袋を使うことが増えているようです。

お見舞い専用の封筒も販売されており、のし袋の左側に赤い線が入ったものがよく使われています。

この赤い線も結び切りの水引きと同じで、「病が一度きりでありますように」という意味が込められています。こちらのほうが、お見舞いをいただいた方も気持ちが休まるかもしれませんね。

何事にしても、受け取り方は人それぞれですので、悪い受け取られ方をする可能性がある場合は、避けるほうが無難です。

病で気落ちしているにはなおさらですので、お見舞い用の封筒を使うようにした方がよいかもしれません。

また、白い封筒で贈ってもよい、という考え方がありますが、本来、白い封筒でのお見舞いは「災害見舞」で用いるとされていますので、特に目上の人や怪我をされた人には失礼になるとされています。こちらも避けたほうがよいでしょう。

また、二重封筒も「繰り返し」を意味するので使わないようにします。

お見舞いの封筒や祝儀袋に名前や金額を書くときの書き方は?

お見舞いの場合でも、祝儀袋や封筒にしっかりと名前や金額を記入しましょう。

お見舞いの祝儀袋の表書きは、「お見舞」「御見舞」「祈御全快」「御伺い(目上の方の場合)」とします。

そして、下段に自分の名前をフルネームで書きましょう。

数人でまとめて贈る場合は、3名までならば下段にバランスよく3人の名前を書きます。4名以上になる場合は、代表者の名前のみを封筒や祝儀袋に書き、中にその他の人の名前や住所を書いた白い紙を入れましょう。

お見舞いの封筒(祝儀袋)はのしあり?のしなし?

祝儀袋の右肩についている、長六角形の飾りのようなものを「のし」といいます。

のしたあわびを簡略化したもので、贈り物につけると縁起がよいとされています。

また、寿命をのばす、命を延ばす、縁を延ばす、などとして、おめでたいものの象徴ともされています。

それでは、お見舞いの封筒(祝儀袋)には、のしありとのしなし、どちらを選べばよいのでしょうか。

結論としては、のしがついていないものを選ぶほうが無難です。

気にしない人もいるかもしれませんが、のしは「長くのばす」という意味があるので、病が長引くという意味にとられてしまう可能性があるからです。

封筒(祝儀袋)を選ぶ際は、のしの有無をしっかりと確認するようにしましょう。

お見舞いのお金の入れ方に決まりはある?お金の向きは?

お見舞いの際は特に失礼がないようにしたいもの。お金の入れ方も気になりますね。

お見舞いの場合、お札は新札かそれに近いものを用意しましょう。

汚れていたり、しわしわだったりした場合は失礼にあたりますので気をつけます。

そして、お札の人物絵の肖像画を上にして、表向きに入れるのがよいでしょう。

しかし、最近ではお札の入れ方を気にする人は少なくなってきましたので、最低限、お札が複数枚のときは揃えて入れるようにすれば問題ありません。

お見舞いの祝儀袋の中袋や封筒の裏面の書き方は?

お見舞いをいただいた場合、半額くらいのものをお返しする習慣があります。

病気になった場合、退院した場合でもしばらく自宅療養になることも多いので、お見舞いのお返しは郵送で送られてくることが大半です。

その場合、名前や住所が必要になりますので、祝儀袋の中袋や、お見舞いの封筒の裏面には包んだ金額に加え、氏名、住所を書くようにします。

中袋の書き方は、表に包んだ金額を「金○○円」と書き、裏に名前と住所を書きます。

お見舞い用の封筒などで中袋がない場合は、裏面に金額・名前・住所を書きます。

お見舞いのお返しは半返しとされていますが、色々とりまぎれているうちに、先方がいくらもらったか忘れてしまうこともあります。

ですから、包んだ金額もしっかりと明記することが相手のためにも親切となるので、忘れずに書くようにしましょう。

お見舞いに行く場合は、相手の立場に立ってみて、相手にとってどうするのが一番良いのか、慎重に考えなければいけません。

病気や怪我の内容も、すぐに治るものから不治の病まで様々です。

お見舞いに行くことで気を悪くさせてしまったら、負担になってしまったら、と心配になることもありますが、かといって、自分の友人や知人、親類が病気で入院しているのを知りながら、何もしないというのも気になるものです。

相手のことをよく考え、また親類や知人(いなければ病院のスタッフ)によく状況を聞きながら判断するのが一番良いと言えます。自分独自の判断だけで行かないようにしましょう。