年齢を重ねると、引っ越しはおっくうになるもの。
そんな人のために、シニア向けのプランを打ち出している会社のさまざまなプランをお教えします。
ご年配の方専用の引越し「シニアプラン」
年を重ねると、体力や力に自信がなくなってきます。そのため、引っ越しをしようにも、若いときのようにキビキビと動くことができません。若いときならば運ぶことができた、中身がいっぱいにつまった段ボール箱を運ぶのが難しい、ということはよく起こります。
また、長年住んでいた家は荷物がとても多いものです。「どこから手を付けたらいいのかわからない」と頭をひねる人もいます。加えて、不用品の処分をサポートしてほしい、という人も多いはず。
各社が打ち出す「シニア向けプラン」は、これらの悩みにしっかりと寄り添います。ただ、一口に「シニア向けプラン」といっても、その種類は実にさまざまな。各社の特徴を踏まえて、しっかり比較していく必要があります。
上記であげたポイントのなかでも、特に注目したいのが、「荷物の処分」です。
ご年配の方のお引越しの場合、そのほとんどは、「子ども世帯と同居する」「施設に入居するための前準備」「終活の一環」というように、「現在の住まいを小さくすること」を目的としています。そのため、今までの引っ越し以上に、処分品が出ることが多いのです。
現在は昔とは違い、荷物を処分することにもさまざまな手続きが必要です。そのため、整理整頓のアドバイザーがいるところや、不用品の処分がプランに組み込まれていたりする業者は、とても頼りになります。これらにポイントをあてて業者を探していくのもおすすめです。
各社のシニアプランの内容を見比べよう
それでは、ここからは各社が実際に打ち出しているプランについて見ていきます。
なかには「シニアプラン」という形では売り出していないところもありますが、その内容は、どれも年配者に優しいものとなっています。
アート引越センター
そのものずばりの「シニアパック」という名称で打ち出されています。
60歳以上の人がいる家庭を対象としたサービスであり、「アートエプロンサービス」と呼ばれる整理士(整理整頓などの業務を12か月以上行ったスタッフ)が引っ越しの手伝いをします。
引っ越しというと「荷物の量に制限がある」と思われがちですが、アート引越センターの場合、その制限がない「単身パック」があります。長く済んだ住まいであり、荷物が多いという人はこちらをどうぞ。
また、年を重ねて体力がなくなった人向けのプランとしては、荷造りから手伝ってくれて荷ほどきまでやってもらえる「フルコースプラン」もおすすめです。
一部、非対応地域がありますので注意が必要です。
ハート引越センター
「シニアプラン」という名称ではありませんが、「エクセレントプラン」がおすすめです。
これは、梱包・家具のセッティング・ハウスクリーニングなどがすべてセットになったプランです。指定した場所に家具をおいてもらうことができますから、重い荷物を自分で運ぶ必要がありません。
ハウスクリーニングや不用品の引き取りもお願いできます。基本的にはオプションプランですが、処分品については、「傷があるもの」「汚れがひどすぎるもの」「変色があるもの」「販売後、それほど時間が経っていないもの(3年、もしくは5年以内)」以外は無料で引き取ってもらうことができます。粗大ごみの処分にはお金がかかる現在のご時世のなかでは、これは非常にありがたいものです。
対応エリアは全国。
ムービングエス
「シニアプラン」として、サービスを打ち出しています。不要物は「リサイクル査定」に回して、金額がつけば買い取ってもらうことができます。「無料で処分してもらえるサービス」の上を行く、「有料での買取り」が期待できるもので、引っ越し費用の軽減に役立ちます。(査定の結果、買取りができないと判断されることもあります)
加えて、ほかの業者と同じように、荷造りから開封までをお願いできるサービスもあります。ハウスクリーニングや電気配線や電化製品のとりつけもオプションで付けられるのが大きなメリットだと言えるでしょう。
対応地域は全国です。遠方の場合は、「割り勘便」と言われる安価なプラン(1つのトラックに多くの人の荷物を乗せる方法)と、「貸し切り便」と言われる高品質はプラン(1つのトラックを貸し切る。日時と時間を指定できる)があります。
アーク引越しセンター
「おふたりのお引越し」のなかに「シニアプラン」があります。
このシニアプランは、60歳以上の夫婦を対象としたものであり、ダンボールが50枚無料になったり、布団袋が2枚無料になったり、ハンバーボックス5つの貸し出しが無料になったりするものです。
さらに、何よりも大きい特典として、引っ越し料金そのものが20パーセントオフになるというものがあります。
加えて、家具や家電製品のセッティングも標準仕様でついてきます。自分たちで行うのは、「小さな荷物の」梱包と荷ほどきだけです。また、不用品の処分も、オプションですが追加可能です。
高齢者の引越しには便利なオプションサービスがオススメ
年配の方が引っ越しをするとき、そこにあるのは、単なる「荷物の運搬の大変さ」という問題だけではありません。
それ以外にも、さまざまな手続きが必要です。
このような手続きはとても煩雑ですし、時間がかかるものです。
そこで、現在は引っ越し業者の一部で、このような「手続き」を代行してくれるところもあります。
各種サービスの住所変更届の代行
「家を引き払い、新しいところに行く」ためには、さまざまな書類上の手続きが必要です。住所変更はその際たるものでしょう。
引っ越し慣れをしていない人の場合、このような手続きを、漏れなく把握するのはとても困難です。しかし業者にお願いすれば、これもすべて行ってくれます。
不用品の整理
何度か触れていますが、不用品の処分は非常に面倒ですし、体力や力もいります。これらは業者に頼んでしまう方がよいでしょう。量が多いのであればなおさらです。
不用品の処分については、ムービングエスのように、「買取り」をしてくれるところもあれば、「捨てる」という形で行ってくれるところもあります。
・お墓参り代行サービス
「長く住んだ故郷を離れ、子どもが住む東京に行く。ただ、先祖代々のお墓が心配」という人もいるのではないでしょうか。
このような人のために、現在では、「お墓参り代行サービス」をいろんな会社が打ち出しています。
お墓参りというと、「自分自身で行かなければならないもの」と考える人も多いでしょう。確かに、自分の足で行き、自分の手で掃除し、自分が選んだお花をお供えできるのは素晴らしいことです。
しかし、お墓参りにおいて、もっとも重要なのは、やはり「心」にほかなりません。心をこめてお参りができるのであれば、故人のことが常に心にいるのであれば、お墓参り自体を誰かに頼むことは決しておかしな話ではありません。
お墓をどう考えるかは人によります。
ただ、「お墓のことがとても気がかりだ」という人の場合は、このようなサービスを使って、心の負担を軽くするとよいでしょう。
このように、シニア向けの引っ越しサービスやフォロー方法は数多くあります。
どれが正解、というわけではありませんが、自分にぴったりあったサービスを、比較して選びましょう。
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