EPA(エイコサペンタエン酸)の効果|ダイエットに注目される成分の詳細

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健康に関するメディアなどで目にすることが多いEPA(エイコサペンタエン酸)。

気になる方が多いのではないでしょうか。

ここでは、EPAの概要、EPAに期待できる効果・効能、EPAを多く含む食品などを解説しています。

興味のある方は参考にしてください。

EPAとは何か?

名前は知っていても、EPAがどのような成分か知っている方は少ないはずです。

最初に、EPAの概要について解説いたします。

EPAはどのような成分なのでしょうか。

EPAとは

EPAは脂肪酸のひとつです。

脂肪酸とは、脂質を構成する成分です。

脂肪酸は、酸素と水素と炭素から構成され、炭素の数や結合の仕方によりいくつかの種類に分けられます。

脂肪酸の分類

二重結合がある飽和脂肪酸、二重結合がない不飽和脂肪酸に分かれます。

さらに、不飽和脂肪酸は、二重結合が1つの一価不飽和脂肪酸、二重結合が2つ以上の多価不飽和脂肪酸に分かれます。

EPAは多価不飽和脂肪酸に分類され、同じ多価不飽和脂肪酸にはDHAやリノール酸、αリノレン酸などが含まれます。

必須脂肪酸とは?

EPAを含む多価不飽和脂肪酸は身体の中で合成することができません。

生命維持に欠かすことのできない脂肪酸なので、食事などから摂る必要があります。

このような脂肪酸を必須脂肪酸といいます。

EPAは必須脂肪酸のひとつなのです。

イヌイットの健康の秘密はEPA

イヌイットの食事

EPAが大きな注目を浴びるきっかけとなったのが、イヌイットの健康状態に関する調査です。

グリーンランドの住民であるイヌイットは、野菜をほとんどとらず主にアザラシなどの肉を食べています。

イヌイットとEPA

動物性脂肪を多く摂っているにもかかわらず、同じように動物性脂肪を多く摂っている地域に住む方に比べ、心臓病(冠動脈疾患)にかかる人の割合が極端に少ないとされています。

この秘密を探るため、イヌイットの血液を調べたところ、他の地域に住む人に比べEPAの値が極めて高いことがわかりました。

この調査から、心臓病が少ないこととEPAの値が高いことに何かしらの関連があると考えられ、EPAの研究が活発に進められるようになりました。

EPAの効果・効能は?

EPAには健康維持にうれしい効果・効能が期待できるといわれています。

具体的に、どのような効果・効能を期待できるといわれているのでしょうか。

詳しく解説いたします。

血液・血管に関与
  • 血液を固まりにくくして血栓を予防する働き
  • 悪玉コレステロール値と中性脂肪値を低下させて脂質異常症を予防する働き
  • 動脈硬化を予防する働き
  • 高血圧を予防する働き

などが期待できるといわれています。

つまり、血液・血管の健康維持に役立つ可能性がある成分と考えられているのです。

生活習慣病の予防

血液・血管の健康維持に役立つ可能性があると考えられているので、EPAは生活習慣病の予防にも役立つ可能性があると考えられています。

血栓ができやすい方、脂質異常症の方、動脈硬化が進行した方、高血圧の方などは、脳梗塞や心筋梗塞などの生活習慣病を起こすリスクが高くなると考えられているからです。

 

また、脂質異常症、動脈硬化、高血圧などの生活習慣病は互いに悪影響を与え合います。

これらのことから、EPAは生活習慣病の予防に役立つ可能性があると考えられているのです。

紫外線やアレルギー等の炎症を抑制

炎症は外敵(ウイルスや細菌)などから身を守る反応です。

炎症が起きることで外敵を取り除くことなどができます。

健康維持に欠かせない炎症ですが、アレルギーなどで慢性的な炎症が起こると誤って自分の身体を攻撃してしまいます。

 

そこで注目を集めているのが、EPAを含むオメガ3系脂肪酸です。

オメガ3系脂肪酸は、多価不飽和脂肪酸のひとつで、EPAのほかDHAなどが含まれます。

炎症はエイコサノイドという物質によりコントロールされています。

エイコサノイドには炎症を促進する悪性と炎症を抑制する良性があります。

 

EPAを含むオメガ3系脂肪酸には、悪性のエイコサノイドを抑制して良性のエイコサノイドを優位にする働きが期待できます。

つまり、過剰な炎症を抑制する働きが期待できるのです。

精神安定

EPAは、精神の安定にも役立つ可能性があるといわれています。

このように言われる理由は、抗うつ治療にEPAを併用したところ、うつ状態の緩和が認められたとする研究などがあるからです。

認知症患者にEPAを投与したところ、認知機能が復調したとする研究もあります。

 

興味深い研究ですが、抗うつ作用や認知機能を再起する作用などに関して、十分なデータがあるわけではありません。

さらなる研究が必要と考えられています。

EPAで健康的な血液状態にできる!?

EPAに期待できる効果・効能の中で、特に注目を集めているのが血液に関する効果・効能です。

どのような働きが期待されているのでしょうか。

血をきれいにするメカニズム

EPAは血液をきれいにする可能性があるといわれています。

この効果・効能は、EPAの2つの働きによりもたらされると考えられています。

脂質代謝を促進する働き

悪玉コレステロールと中性脂肪はドロドロの原因とされています。

EPAには、悪玉コレステロールと中性脂肪を減らす働きが期待できます。

血液の粘度を低下させる働き

血液の粘度が高い状態もドロドロの原因になります。

EPAには、赤血球の柔軟性を高めて血液を固まりにくくする働きが期待できます。

血栓作用が優れている

EPAは、血液の粘度を低下させることで血栓を予防すると考えられています。

血栓とは、血管を詰まらせる血液の塊のことです。

脳梗塞や心筋梗塞などの原因になります。

EPAは、抗血栓作用が優れていると考えられています。

目の健康にもEPA?

EPAは目の健康維持にも役立つ可能性があるといわれています。

ドライアイ、疲れ目や目の炎症を緩和したとする実験などがあるからです。

現在のところ、十分なデータは集まっていませんが、このようは働きも期待できる可能性が指摘されています。

EPAの摂り方

EPAを活用したい方は、どのように摂れば良いのでしょうか。

EPAの摂り方を詳しく解説します。

1日の推奨量・摂取量

厚生労働省によると、EPA・DHAの1日の目安量は1g以上です。

EPAを含むn-3系脂肪酸の目安量は「日本人の食事摂取基準(2015年版)」に次のように記載されています。

EPAやn-3系脂肪酸を積極的に摂取したい方は参考にすると良いでしょう。

n-3系脂肪酸の目安量
男性の目安量(g/日) 女性の目安量(g/日)
1~2歳 0.7 0.8
3~5歳 1.3 1.1
6~7歳 1.4 1.3
8~9歳 1.7 1.4
10~11歳 1.7 1.5
12~14歳 2.1 1.8
15~17歳 2.3 1.7
18~29歳 2.0 1.6
30~49歳 2.1 1.6
50~69歳 2.4 2.0
70歳以上 2.2 1.9

摂取のタイミングは?

食品からEPAを摂りたい方は、食事などから摂ると良いでしょう。

特別なタイミングを気にする必要はありません。

サプリメントから摂る方も、基本的にタイミングを気にする必要はないと考えられています。

 

こだわりたい方は、食事のタイミングに合わせて摂るとよいかもしれません。

吸収率が高まりやすいとされています。

妊婦さんには付加量が必要

妊娠中・授乳中は赤ちゃんの成長を助けるため、より多くのn-3系脂肪酸が必要になります。

妊婦さん・授乳婦さんのn-3系脂肪酸の目安量は、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より1日1.8gに設定されています。

ただし、妊婦さん・授乳婦さんは、EPAを含むサプリメントを使用しないほうが良いと考えられています。

出来るだけ食事などから補うようにしましょう。

EPAの注意点や副作用

EPAを利用したい方は、過剰摂取や欠乏の影響なども理解しておきましょう。

EPAを使用するうえで気をつけたい注意点を解説します。

過剰摂取すると?

身近な食品に含まれる成分なので、基本的には安全に利用できると考えられています。

ただし、摂りすぎには注意が必要です。

EPAを摂りすぎると、吐き気や下痢などの症状が現れる恐れがあります。

1日に3g以上のEPAを摂ることは勧められていません。

欠乏すると?

EPAやDHAなどを含むn-3系脂肪酸は体内で合成できない必須脂肪酸です。

欠乏すると皮膚炎などを発症します。

目安量を参考に、毎日摂取したい成分ということができます。

EPAと相性の良い成分とあまり良くない調理法

EPAを生活に取り入れたい方は、相性の良い成分と相性のあまり良くない調理法も抑えておきましょう。

EPAを効率よく活用できるはずです。

相性が良い成分

βカロテン

EPAは酸化に弱い成分です。

そのため、抗酸化力の強い成分と相性が良いといわれています。

抗酸化力の強い成分として挙げられるのがβカロテンです。βカロテンはニンジンなどの緑黄色野菜に豊富に含まれています。

ビタミンE

脂溶性のビタミンであるビタミンEも抗酸化力の強い成分です。

酸化しやすい脂肪酸であるEPAと相性が良いと考えられます。

ビタミンEはアーモンドやゴマ、アボカドなどに多く含まれています。

相性があまり良くない調理法

焼く・煮る

EPAを含む食品を焼く・煮るなどすると含有量が減ってしまいます。

出来るだけ生で食べたほうが良いとされています。

生で食べることが難しい食品は煮込み料理にして煮汁ごと食べるなどが勧められています。

EPAを効率よく摂りたい方は、調理方法にも気を配りましょう。

EPAを多く含んでいる食品

EPAは身近な魚食品に多く含まれています。

食事からEPAをとりたい方は、次の食品などを利用すると良いでしょう。

クロマグロ(脂身・生)

クロマグロ(脂身・生)には、100gあたり1400㎎のEPAが含まれています。

刺身でそのまま食べることができるので、EPAの摂取に適しています。

EPAを摂りたい方は、クロマグロの刺身を利用するとよいかもしれません。

ほっけ(開き干し・焼き)

ホッケ(開き干し・焼き)には、100gあたり1100㎎のEPAが含まれています。

焼いてもEPAが豊富に含まれているので、EPAを積極的に摂りたい方にオススメの食品です。

EPAを摂りたい方は、主菜に利用すると良いでしょう。

かたくちいわし(生)

かたくちいわし(生)100gには、1100㎎のEPAが含まれています。

効率よくEPAを摂れる食品ですが、足が速いため生で食べることは難しいとされています。

かたくちいわしを利用したい方は、シラスやチリメンジャコなどの加工商品を選ぶと良いでしょう。

 

ただし、加工食品になるとEPAの含有量は減ります。

しらす干し(半乾燥品)100gに含まれるEPAの量は200㎎(100gあたり)です。

さんまのみりん干し

さんまのみりん干し100gには1000㎎のEPAが含まれています。

焼くだけで良いので、調理が簡単な点が魅力です。

料理が苦手な方でも、さんまのみりん干しであれば食べやすいはずです。

さば類の缶詰(水煮)

手軽にEPAを摂りたい方にオススメなのがサバ類の缶詰(水煮)です。

100gあたり930㎎のEPAを含みます。EPAは調理中に流れ出てしまします。

缶詰の汁ごと食べるとEPAをたっぷりとることができます。

まとめ

EPAは多価不飽和脂肪酸に分類される脂肪酸です。

動物性脂肪を多く摂るにもかかわらず心臓病が少ないイヌイットの血液に多く含まれていることから注目を集めました。

マグロをはじめとした身近な魚に多く含まれているので、興味のある方は魚料理を多く食べるとよいかもしれません。

 

食生活の見直しが難しい方、魚が苦手な方はサプリメントから摂ることもできます。

EPAが不足していると感じる方は、サプリメントの利用も検討すると良いでしょう。

 

 

参考サイト厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」

参考サイトEPA・DHAとは | 一般社団法人 日本サプリメント協会

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