慢性下痢と急性の下痢、何が違うの?特徴と原因は?

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下痢には急激におなかの調子が悪くなり、すぐに回復する急性下痢と、症状は緩やかだけどなかなか改善しない慢性下痢があります。

慢性下痢と急性下痢は原因も違えば対処法も全く違うので、その違いをしっかりと理解することが大切です。

それでは、意外と知らない下痢の性質について見ていきましょう。

慢性下痢

下痢が長続きするのってつらいですよね?もはや体質さえ疑いたくなってしまいます。下痢の中でも3週間以上たっても改善しないものを慢性下痢と呼びます。

慢性下痢は何かしらの病気や体質によるものなので放置しないでください。

慢性下痢って?

慢性下痢にかかると、毎日お腹が緩くなってしまいます。

そうでなくても、緊張や、食事の度に下痢が出ると言う人も慢性下痢と言えます。

慢性下痢は腸の機能そのものが関わりますが、なかでも腸疾患がある場合を器質性下痢と呼びます。

 

慢性下痢は水様便が出ることはあまりないですし、下痢の度に寝込んだり救急車に運ばれると言うこともまず考えられません。

昔から下痢しがちと言う人でももしかしたら意外な原因が潜んでいるかもしれませんよ。

原因は?

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群とは、文字通り腸の活動が過敏になることです。

腸のぜん動は活発な方がよく、そのため冷え性や腸内環境の悪化を防ぎたいところですが、腸の動きが早すぎるのも考えものなのです。

 

そもそも、便が固くなるのは下痢の状態になっている便から大腸が水分を再吸収するからです。

つまり腸の動きが早いと便の移動速度も速くなるので便に水分が残ってしまいます。

 

過敏性腸症候群の人はストレスと考えられています。

ストレスが自律神経のバランスを乱すことで腸のぜん動運動も不規則になってしまいます。

ストレスは対人関係によるものの他、慢性的な疲れや睡眠不足も大きな原因となります。

日本人には最も多い慢性下痢と考えられています。

乳糖不対症

牛乳を飲むたびにおなかがごろごろする人は乳糖が消化できない可能性があります。

これを乳糖不対症と呼ぶのですが、乳糖は他の糖分と同じように水分をキープするため一時的に糖分を摂りすぎたような状態になります。

牛乳への耐性は腸にあるラクターゼという酵素の量で決まります。

大腸がん

一時的に腸が傷つくことで消化不良が起きる場合は珍しくありません。

しかし、大腸がんの場合は腸が慢性的に傷ついているので慢性下痢の原因になります。

便に血が混じることや、便が細くなること。

逆に便秘になることも考えられます。

大腸がんでなくても潰瘍ができている場合は血便や下痢を引き起こします。

クローン病

免疫の異常で炎症が起きる病気をクローン病と呼びます。

こちらも慢性的な下痢を引き起こします。

腸内環境の悪化

単純に腸内環境が悪いことも下痢の原因になります。

具体的に言えば悪玉菌が多い状態です。

こうなると、便が異常発酵を起こし腸管にダメージを与えます。

これは、下痢だけでなく便秘の原因にもなるので便秘と下痢を繰り返す人や要注意です。

対策は?

慢性下痢の対策はストレスをためないこと、腸内環境を良くすることがあります。

血便が出る場合はすぐに病院へ行きましょう。

ストレスをためない

ストレスは過敏性腸症候群の原因となるので、可能な限りストレス耐性をつけることと気分転換の方法を見つけることが大切です。

もし、ストレスを放っておけば慢性下痢以外にも倦怠感や精神疾患、その他の内臓疾患の原因となってしまいます。

お仕事が忙しくても、まずは十分な睡眠をとりましょう。

睡眠は脳と体を休める一番の方法です。

腸内環境を良くする

腸内環境は悪玉菌が増えることによって悪化し、善玉菌が増えることによって改善します。

善玉菌を増やすためには規則正しい生活の他に善玉菌の好きな食べ物を摂取することも有効です。

善玉菌が好きなものは野菜や漬物、ヨーグルトなどの発酵食品です。

急性下痢

急性下痢は比較的すぐに収まる場合が多いものの、その分症状が苦しいことが特徴です。

急性下痢の原因は生活習慣や食中毒にあるので、このようなことを注意してください。

急性下痢って?

急性下痢は症状が強いものの大体は3週間以内に改善します。

稀に1か月かかる場合がありますが、とりあえずは3週間が急性下痢と慢性下痢を見分けるラインとなるようです。

多くの下痢は1週間以内に収まります。

原因は?

暴飲暴食

急性下痢の主な原因は暴飲暴食です。

単純な食べ過ぎは胃腸の消化機能を妨げます。

特に、糖質は水分を保持する性質があるので、大腸での水分の再吸収を妨げます。

さらに脂肪は消化不良に陥りやすい成分です。

アルコールも腸にダメージを与えるので飲み会のあとは下痢しやすいです。

 

また、意外にも便秘に良い食べ物が下痢を引き起こすことがあるので桃やサクランボといった果物や便秘に良いルイボスティーも下痢の時は控えた方が良いです。

他には胃腸を刺激するクエン酸を摂りすぎると下痢になります。

クエン酸はかんきつ類や梅干に含まれています。

冷え

体が冷えると自律神経が乱れて下痢をします。

また、冷えからくる下痢は体の水分量を減らして体を温めやすくするという効果もあります。

普段は注意できますが、うっかり忘れがちなのが睡眠中です。

布団がずれてしまったりクーラーをつけっぱなしにしていたりすると寝冷えの原因となります。

冷たいものの食べ過ぎにも要注意です。

食中毒

そして、食中毒も急性下痢の原因です。

食中毒には細菌とウイルスの2つがありますが、どちらも大量の水様便が出る点では同じです。

これは、体外から細菌やウイルスなどの原因を出すための対応で、下痢と一緒に嘔吐を起こします。

また、細菌を殺すために発熱する場合も考えられます。

 

原因となるものを出しきれば改善しますが、自力で排せつできるとは限りません。

食中毒にはボツリヌス菌やO-157といった毒性が強く最悪死に至るものもあるので、安心できません。

逆に、ノロウイルスのように治療法がなくただ排泄に任せるだけという場合もあります。

対策は?

急性下痢の対策は水分を補給し安静にすることにつきます。

慢性下痢と違い原因となるものがなくなればそれで問題解決となるのですべて出し切るまで耐えましょう。

急性下痢の際に一番気を付けたいのは脱水症状で、水分だけでなくミネラルも一緒に摂取することが求められます。

 

そこで、真水よりもそれに塩分や糖分を加えた経口補水塩を飲むことが推奨されます。

経口補水塩は下痢に限らず熱中症や脱水症状の時にも効果的です。

まずは病院へ

思い当たるときは、まずは病院へ行きましょう。

特に血便が出た場合は危険です。

少なくとも出た便やトイレに行く頻度でどの菌に感染したかは私たちにはわかりません。

病院で異常がないと判断されても大病を放置するよりはずっとましです。

病院では抗生物質や抗ウイルス剤が処方されるのでそれを飲みます。

 

急性下痢は時に強烈な腹痛を伴うので自力でいけない場合は救急車を呼ぶことも恥じることはありません。

また、ウイルスや細菌の排出を妨げる恐れのある下痢止めは飲まないようにしてください。

まとめ

このように、慢性下痢と急性下痢では性質や対処法も違います。

少なくとも、下痢を患っている時は腸の中で異常事態が起きている証拠です。

甘く観ないで対処してくださいね。

参考文献 札幌同交会病院

参考文献 武田薬品工業株式会社

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