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親子で同じニオイ…。加齢臭は遺伝するってホント?加齢臭ってうつるの?

 

一般的に「中高年」に差し掛かる40歳前後では、様々な体の変化が生じます。

その中でも、多くの人が悩む加齢現象の1つとして挙げられるのが「加齢臭」です。

年を重ねていくごとに強くなり始める加齢臭に対し、「加齢現象の1つだから仕方がない」というほかに「親と同じようなニオイだから遺伝なのかもしれない」という理由から対策・予防のケアを諦めている人も少なくはありません。

しかし、本当に加齢臭の嫌なニオイは遺伝によってあらかじめ決められているものなのでしょうか?

こちらでは、加齢臭と遺伝との関係性とともに、加齢臭は他人にうつるのか?という疑問について分かりやすく解説いたします。

また、加齢臭の対策としてどのような方法を取り入れるべきかを最後にご紹介します。

毎日を過ごしていく中での大きな悩みにもなり得る加齢臭のケアを始められる際には、こちらでご紹介します内容を参考にしてくださいね。

 

目次

加齢臭は遺伝するの?

髪の質や顔立ちそして体質など、様々な要素が親からの遺伝によって決められていますよね。

では、中高年に差し掛かると出始める加齢臭もまた、遺伝の影響によって左右されるのでしょうか?

加齢臭が遺伝?!

加齢臭と一言で言っても、体から出始める年齢やニオイの程度は人によって大きく差があります。

同年代の人たちを見ても強い加齢臭に悩まされている人がいる一方で、自身の加齢臭を気にしたこともない人がいるのも事実です。

個人差が大きく現れる加齢臭では、「遺伝によって加齢臭の程度や出始めるタイミングが決められるのでは」と考える人も少なくはありません。

このような「加齢臭が遺伝する」という説を耳にしていれば、将来起こりうる加齢臭にどうしても不安を抱いてしまいますよね。

たとえ今加齢臭が出ていなかったとしても、父親の加齢臭を知っていると「自分も父のようなニオイがするようになるのかな」と思ってしまうものです。

「加齢臭が遺伝によるものなら仕方ない」と諦めてしまい、加齢臭対策を全くしない人も中にはいます。

噂されている「加齢臭が遺伝する説」は、果たして本当なのでしょうか?

遺伝子が関係する?

「加齢臭は遺伝する説」を信じている人が多いですが、単刀直入に言うと「加齢臭は遺伝するかどうかは、今のところ何の根拠や証拠も無く分からない」というのが実際のところです。

加齢臭が「加齢臭」として認識されるようになったのは2000年のことです。

他の加齢現象と比較しても歴史が浅いこともあり、現時点では加齢臭の遺伝性についての研究発表や報告がされていません。

しかしながら、体臭の悩みとして挙げられるワキガは「親から子供へと50~60%の確率で遺伝する」とされています。

ワキガと加齢臭とを混同してしまって「加齢臭は遺伝する」と勘違いしている人が多い、とも考えられますね。

したがって、「加齢臭は遺伝する」と勘違いをして最初から諦めの気持ちを抱き加齢臭対策や予防のケアを始めないのは、解消できるニオイも解消できずに終わってしまいかねない非常に勿体無いことだったのですね。

同じ習慣が原因だった!

加齢臭は遺伝による影響を受けるかどうかはまだ明確に判明していませんが、家族として子供の頃から生活を共にすると生活スタイルが親と似ます。

そうした親と似た生活スタイルこそが、親子ともに加齢臭を発する大きな原因として挙げられます。

そもそも加齢臭とは、皮脂腺の中に存在する脂肪酸と過酸化脂質とが結びついて生じるニオイ物質「ノネナール」が原因となって発生します。

加齢臭の根本的な原因とも言えるノネナールは、食生活や運動不足といった生活習慣による影響を大きく受けます。

まず、脂肪分や糖分の多い食生活を続けていれば皮脂分泌量やその中の脂肪酸が増加し、ノネナールの生成量も比例して増えてしまいます。

また、運動不足から体内の脂肪が増えたり肥満傾向にあったりすると余計な皮脂分泌が行われるほか、分泌される皮脂内の脂肪酸も増加します。

加齢臭は遺伝するかどうかは分からないものの、生活スタイルによっては原因となるノネナールが増加してニオイが強まったり、出始めるタイミングが早まったりします。

親子ともに加齢臭を発するようになるのは、こうした加齢臭の原因となる生活スタイルによるものだと考えられますね。

加齢臭はうつる?

加齢臭は遺伝するかどうかは今のところ不明である一方で、加齢臭の原因となる生活スタイルによっては親子ともに加齢臭が出ることが分かりました。

「加齢臭は遺伝する」と考える人がいるように、「加齢臭がする人が使用した衣類やアイテムを使うとそのニオイがうつる」「加齢臭のする人のそばに長時間いるとニオイがうつる」と思っている人がいます。

次に、加齢臭は他人にうつるのかどうかの真偽について見ていきましょう。

加齢臭がうつるってホント?

まず、加齢臭がする人の近くにいたからといって、加齢臭体質が伝染するということはありません。

先述の通り、加齢臭の原因となるニオイ物質「ノネナール」は、皮脂腺の中にある脂肪酸と過酸化脂質とが結びついて生じます。

脂肪酸や過酸化脂質が増える原因は生活スタイルに左右されますが、風邪のように他人から貰ったり誰かに伝染したりということはありません。

加齢臭の体質は伝染しないものの、衣類に付着したノネナールが洗濯中に他の衣類にうつることがありますから注意が必要です。

人ではなく服にはうつる

加齢臭の原因物質であるノネナールは、普段身に着けているインナーやアウターなどの衣類のほか、枕カバーやシーツなどの肌に触れるものに付着します。

これは、ノネナールが繊維の奥深くまで侵入する、脂分が強く取れにくいといった性質によるものです。

したがって、ノネナールがついた衣類とそうでない衣類とを洗濯機の中で一緒にしてしまうと、ノネナールが他の衣類に染み付いて取れなくなってしまうのです。

加齢臭が強くなる、つまりノネナールの量が増加すれば、洗濯するたびに洗濯機の中にノネナールが蓄積され、洗濯機自体もノネナールによる加齢臭のニオイがついてしまうことも。

「加齢臭は人にはうつらない反面、ニオイの原因物質であるノネナールは衣類にうつる」を踏まえた対策をきちんと行えば、嫌なニオイ移りだけでなく加齢臭自体のニオイもグッと抑えられますよ。

服についた加齢臭はどうやって消すの?対策方法は?

加齢臭を抑えるには体から出るニオイだけでなく、衣類に付着したニオイを消す・抑えることも大切になります。

特に、衣類に付着したノネナールによって嫌なニオイ移りを防いだり、衣類をはじめとした様々なアイテムに嫌なニオイが蓄積しないようにしたりといった対策は毎日の洗濯では欠かさずに行っていきたいケアの1つですよ。

消臭効果の高い洗剤を使用する

衣類に付着したノネナールによる嫌なニオイを抑えたり解消したりするにあたって、最も簡単な方法としては「消臭」「殺菌」「脂質分解酵素配合」と記載されている洗濯用洗剤を使用することです。

いくら洗濯をしても衣類から嫌なニオイがしていると、洗剤の使用量をついつい増やしてしまいたくなりますよね。

しかし、洗濯用洗剤の量を増やしたところで、高まるのは洗浄力だけでニオイを抑えられるわけではありません。

そこで、洗濯でしっかりとニオイを落とすためにも、「消臭」「殺菌」「脂質分解酵素配合」と記載されていてニオイに強いアプローチを行えるものを選ぶようにしましょう。

特に、「脂質分解酵素配合」の洗剤であれば、脂質が高く落ちづらいノネナールも綺麗にできますよ。

また、冷たい水で洗うのではなく40度程度のお湯を洗濯に使用するようにすれば、洗剤が持つ洗浄力を高められるのでおすすめですよ。

洗濯物を詰め込まない

天気が悪い日が続いて洗濯物が溜まったり家族の人数が多かったりすると、たくさんの洗濯物を詰め込んで洗濯の回数を減らそうとする人は多いかと思います。

しかし、洗濯機に洗濯物を詰め込んでしまうと多くの衣類にノネナールがうつるほか、洗剤が持つ洗浄力をきちんと得られなくなってしまいます。

洗濯物をきちんと綺麗にする・ニオイ移りを防ぐためにも洗濯物は詰め込んで一気にたくさんするのではなく、何回かに分けてこまめに行うように心掛けたいですね。

漂白剤や重曹を活用する

衣類に付着した雑菌を減らして嫌なニオイを減らすには、漂白剤が最も効果的です。

漂白剤は色物には使用できないものの、下着・シャツ・シーツといった肌に触れる時間が長く白いアイテムのニオイ除去には非常に役立ちますよ。

酵素系の漂白剤を溶かした40度程度のお湯にニオイが気になるアイテムを入れ、1~2時間つけ込みます。

その後に通常通り洗濯をすれば、ニオイが綺麗サッパリ!

塩素系漂白剤と洗濯用洗剤とを合わせた使用は危険ですから、使用する漂白剤は必ず酵素系の漂白剤にしてくださいね。

また、消臭効果の高い重曹を活用する場合には、「200ml程度のお湯に対して小さじ1杯の重曹を入れ、30分つけ込む」ようにしてくださいね。

つけ込んだ後には普段通りの洗濯を行うだけでOK!他の洗濯物と一緒に洗っても問題ありません。

また、使用する重曹はドラッグストアやスーパーで売られている「工業用」「掃除用」と記載されたものを選びましょう。

普段の洗濯の前に漂白剤や重曹でのつけ込みをしておけば、衣類に蓄積したニオイを激的に解消できますよ。

漂白剤も重曹も使用する際には、肌荒れ防止のために必ずビニール手袋を使用してくださいね。

アウターやスーツはこまめなクリーニングを

アウターやスーツは洗濯機で洗いづらいことやクリーニングに出さなければならないことから、綺麗にする回数が少なくなりがちです。

シャツや肌着そしてシーツといった肌に直接触れるアイテムはもちろんのことですが、アウターやスーツにもニオイは付着します。

アウターやスーツのニオイが気になり始めたらクリーニングに出すのは当然ですが、ニオイがする前にもこまめにクリーニングに出すことが加齢臭対策・予防では大切ですよ。

ノネナールは一度ついたら取れにくいですし繊維の奥深くまで侵入しますから、早め早めに対処してしすぎることはありません。

特に、汗をかき皮脂の分泌量が多くなる夏場には、洗濯機でも洗えるウォッシャブルタイプのスーツを何着か用意し、こまめに洗えるようにしておきたいですね。

まとめ

親子ともに加齢臭に悩まされることが多いのは決して遺伝によるものではなく、毎日の過ごし方が親子で似ていて「加齢臭の原因となる生活スタイル」となっているからです。

したがって、たとえ親が加齢臭の強い体質だったとしても加齢臭の原因となる生活スタイルを改善したり毎日身につける衣類の加齢臭ケアを行ったりとケアを心がければ、嫌なニオイをグッと抑えられますよ。

こちらでご紹介しました衣類の加齢臭ケアを毎日の洗濯の中に取り入れることで、できるかぎり身につけるニオイの程度を減らしていきましょう。

「加齢臭は遺伝だから」と諦めてしまうのではなく、今日から行える対策をきちんと行っていきたいですね。