更年期は女性特有のものではない!?男性にも更年期があった!その原因と症状

あなたは「更年期」と聞いてどんな印象を持つでしょうか。

多くの人は「更年期」といえば年齢を重ねた女性特有の症状が現れやすい時期、というイメージが強いのではないかと思います。

しかし「更年期」は女性だけに訪れるものではないようです。

近年では「男性更年期外来」といった専門外来を設置するクリニックも多数あり、男性にも更年期があることが理解されてきています。

どうも最近身体の調子が悪い、なぜか落ち込んだりイライラしたりする、という40代以降の男性は更年期かも知れません。

男性更年期について、その原因と症状をご紹介していきます。

男性の更年期障害の症状と原因

女性の更年期が女性ホルモンの分泌が減少することで起こるのと同様、男性ホルモンの低下によって男性更年期障害は起こります。

医学的にはLOH(Late-Onset Hypogonadism)症候群と呼ばれ、加齢男性性腺機能低下症候群と呼ばれることもあります。

症状は女性の更年期障害同様、不定愁訴となります。

不定愁訴とはハッキリとした原因がわからないけれど患者自身は不快な症状や痛み、苦しさを実感して訴えているという状態です。

男性更年期障害の身体的症状

頭痛、肩こり

今までに経験したことのない頭痛や肩こりが起きることがあります。

また、今まで頭痛や肩こりの症状があった人でも、更年期になって症状が重くなるという人も多くいます。

男性ホルモンのテストステロンの分泌が減少することで自律神経のバランスが崩れて血流が悪くなることなどから頭痛肩こりは悪化します。

疲れ、だるさ

不眠から疲れが取れないこともあります。

肉体的な症状ではありますが精神も大きく関係しています。

男性ホルモンのテストステロンは筋肉を増強する働きがあるため、テストステロンの分泌が減少することで筋肉疲労の回復が遅くなることがあります。

のぼせ、ほてり、発汗(ホットフラッシュ)

女性、男性ともに更年期障害の代表的な症状です。

何もしていないのに急に顔や頭が熱くなってぼうっとしたり、急に流れるほどの汗をかいたりすることがあります。

男性ホルモンのテストステロンの分泌が減少することで自律神経のバランスが崩れて起こる症状です。

動悸、息切れ、息苦しさ

激しい運動をしたわけでもないのに心臓がドキドキしたり、息が苦しくなったりします。

これらもテストステロンの分泌が減少することによる自律神経の乱れが原因とされます。

他の病気が隠れていることもあるので病院で検査を受けましょう。

めまい

目の前がくらくらする、または一時的に目の前が真っ暗になるなどの症状です。

急激な動作で起こることが多いので、ゆっくり立ち上がる、ゆっくり起き上がるなど動作の仕方に注意することで改善されることもあります。

めまいもやはり男性ホルモンのテストステロンが減少していることが原因となり自律神経が乱れてしまうことで起こります。

他の病気が隠れていることもあるので病院で検査を受けましょう。

筋肉量の低下

40代になってからみるみる筋肉が落ち、自分の体型が変わることに気付くことがあります。

原因は、男性ホルモンのテストステロンの分泌が減少することで筋肉維持ができなくなることと、慢性的な運動不足によって筋肉量が低下することがあります。

稀に筋萎縮性側索硬化症などの病気が隠れていることもあるので気になったら病院で検査を受けましょう。

頻尿

尿意が近くなる原因は、動脈硬化にあります。

男性ホルモンのテストステロンの分泌が減少すると動脈硬化、心疾患になりやすくなります。

東京大学医学部附属病院老年病科教授が発表した検査結果では、テストステロンの低いグループは、高いグループと比べて、心筋梗塞発症の確率が4倍だったといいます。

研究結果から、テストステロンには血管を拡張してそれを維持する働きがあり、テストステロンが低下すると動脈硬化が進行することがわかったそうです。

糖尿病や腎機能の低下などの疑いもありますので病院を受診しましょう。

ED(勃起不全)

ED(勃起不全)は男性ホルモンのテストステロンの分泌が減少することで動脈硬化が進み、末梢血管が拡張しにくくなったために起こります。

狭心症や心筋梗塞など心血管疾患を患った男性のうち67%は、発症の平均3年9ヵ月前にEDを自覚していたとの調査結果が、2003年に発表されました。

また06年には、心血管疾患の男性患者はほとんど全員が、2~3年前からEDだったとも報告されたのだそうです。

男性更年期障害の精神的症状

不眠

男性更年期障害の他の症状が原因となることがあります。

例えば頻尿によって夜も何度かトイレに行ったり、ほてりやのぼせの症状が気になったりすることで深い眠りを得られないことが原因で不眠になるなどです。

また、テストステロンの分泌が減少することで自律神経のバランスが崩れ、寝付きにくくなることもあります。

うつ、不安、イライラ、やる気が出ない

男性のうつ病患者のテストステロン値は平均より低いことからもわかるように、テストステロンが減少することでこうした症状が現れやすくなります。

男性更年期障害の治療方法

前の章では男性更年期障害の症状と原因を紹介しましたが、ほとんどの症状は別の重篤な病気があるかもしれないといった症状です。

身体にこうした不調を感じたら、まずは総合病院の内科を受診して、医師の診断によって疑われる病気の検査を受けるべきです。

そうした診断の上で不定愁訴となれば、改めて「男性更年期外来」などのクリニックを受診すれば良いでしょう。

ここでは主に男性更年期専門の病院でおこなわれる治療について説明していきます。

医学的にはLOH(Late-Onset Hypogonadism)症候群と呼ばれ、加齢男性性腺機能低下症候群と呼ばれることもある男性更年期障害の治療方法は、テストステロン補充療法となります。

また、軽度の症状であれば生活習慣の改善によってかなり症状が緩和することもあります。

テストステロン補充療法について

初診時の検査として、血中の「遊離(フリー)テストステロン」濃度を計測します。

「遊離(フリー)テストステロン」が11.8pg/ml以下に低下していることを男性更年期障害の一応の目安としています。

「更年期障害に関する関谷式問診票」「国際勃起不全スコア」「国際前立腺症状スコア」などの問診票の記入後、医師の診察と問診、必要があれば他の検査もおこなってから治療へと進みます。

テストステロン補充療法では男性更年期障害の多くの症状が軽減しています。個人差はあるものの試してみる価値はありそうです。

テストステロン補充療法では、ごく稀に副作用がみられることがあります。

テストステロン自身の作用と関連したもの

造血能が亢進してヘモグロビン値が上昇し、多血症となる

極めて稀に前立腺がんが顕在化したり肝臓のがんが増大したりすることがある

テストステロン注射薬に起因するもの

肘、肩、背中、腹部に小さな「にきび」様の皮疹、かゆみがみられる

極めて稀に舌や喉のしびれ感があらわれることもある

副作用が起きていないかについては本人の自覚がなくても尿検査、血液検査などで医師が確認するので安心してくださいね。

生活習慣の改善について

これは男性更年期障害だけに限らず生活習慣病の人やその予備軍の人、健康な成人にもいえることですが、健康的で規則正しい生活を送ることは理想的です。

「飲酒喫煙をやめて運動もして、健康に良い食事を腹八分目…」なんて言われたら、誰だってうんざりしてしまいます。

例えば「暴飲暴食の、暴食だけでもやめてみよう」「週に一日は休刊日を作ってみよう」「週に一度は歩いてみよう」など、なにかひとつだけでかまいません。

はじめの一歩を踏み出して気分が良いと感じることでより良い生活習慣へとすこしずつ移行するかも知れません。

また、女性の更年期障害の症状が重い人も同じようなのですが、完璧主義や努力家でまじめなひとほど症状を重く感じてしまうようです。

様々なストレスがあるのはわかりますが、すこしリラックスできる時間を作れると良いでしょう。

まとめ

女性の更年期障害の症状が女性ホルモンの減少が原因になっているのと同様、男性の更年期障害は男性ホルモンの減少が原因になっていることがわかりましたね。

また、女性の更年期同様に様々な要因がこの年代には起こってくるために、症状はより複雑になっているように思います。

男性の40代も仕事上のストレスが多く家庭でも孤立しやすい時期といえます。そうしたストレスに加えて加齢によるホルモン減少が不定愁訴の症状を生み出していると実感しました。

女性ホルモンがやわらかでまるみのある身体や性格、行動の女性らしさをつくっているのと同様に、男性ホルモンは筋肉を維持して男性らしい体格を作りだし、冒険などのリスクを好み警戒心が強い一方で積極性があるといった男性らしさをつくっているのですから、夫婦がお互いを理解し合えれば、男性も女性もかなりの癒やしになるのではないかと感じました。

さらにいえば、夫婦でなくても男性は女性を、女性は男性を、お互いに理解しあうことで、職場などでもいたわりあうことができますよね。

そうすることで不要なストレスがなくなるのではないでしょうか。