現代の日本人はフルーツの摂取量が少ないと言われています。
そのため、ビタミンやミネラルを摂取するために、できれば1日200g食べたいところですが、毎日となると、なかなか難しいですよね。
これだけ推奨されているフルーツですが、中には下痢になりやすい成分が含まれているものもあります。
下痢の時に栄養をつけようとして、避けるべきフルーツを食べないよう、この記事で紹介していきます。
もちろん、フルーツはどれも栄養価の高いものばかりなので健康な時に有効活用してくださいね。
この記事の目次
下痢の時は注意したいフルーツ
下痢の時には消化に良く栄養価の高いものとしてフルーツがおすすめですが中には下痢を悪化させてしまっていることも!
一体どんなフルーツが下痢に良くないのか、本来の効果と合わせて紹介します。
スイカ
スイカは豊富な水分と利尿作用を持つシトルリンが入っているので、暑い夏にはうってつけのフルーツです。
もし、これを下痢の人が食べたらどうなるでしょうか?
間違いなく水分によって体温が下がり、下痢が出やすくなります。
よって、スイカを食べる時は熱中症の対策やむくみケア、血行促進といった目的にしましょう。
塩をかけても美味しいですし、漬物にしたら皮も食べられます。
バナナ
安い、美味しい、食べやすいの3拍子がそろったフルーツと言えばバナナです。
ひとふさ買っても200円は切りますし皮をむくのも簡単です。
バナナと言えば下痢を治すフルーツとして定番です。
豊富な食物繊維と栄養があり、善玉菌のエサになるオリゴ糖も含まれています。
ところが、バナナには体を冷やす作用もあるので食べ過ぎ厳禁ですし、青いバナナはむしろ下痢にとってあまり良くありません。
食べるなら黄色く熟したバナナがおすすめです。
熟したバナナは柔らかいので胃にやさしいです。
黒い斑点があるバナナほど甘い傾向にあります。
よって、疲れた時のエネルギー補給もバナナがおすすめです。
ちなみに、青いバナナをぜひ食べてほしいのは下痢ではなく便秘の人。オリゴ糖の他にレジスタントスターチという難消化性のでんぷんが腸を刺激してくれます。
みかん
ビタミンCの美肌効果が嬉しいミカンですが、ビタミンCは摂りすぎると下痢になりやすいですし、クエン酸も胃を刺激するのでやはり下痢によくありません。
これはミカン以外のかんきつ類でも同様なので、下痢になった時はかんきつ類は全て控えてください。
また、空腹時にもお勧めできません。
食用のかんきつ類としては、ミカンはかなり甘い部類になります。
そして、ミカンより甘いかんきつ類と言えばポンカンです。
逆に酸っぱい方になるとグレープフルーツなど皮が黄色のもの、そしてすだちやかぼすのように皮が緑のものがあります。
筋肉の疲れが乳酸にあると言うのはもはや可能性の薄い説ですが、クエン酸は細胞を修復するためのアデノシン三リン酸をつくる手助けをします。
そのため、クエン酸が疲労回復に効果があるという説は未だ否定されていません。
その他には血行促進効果やミネラルの吸収を助けるキレート作用も期待されています。
桃・さくらんぼ
桃やサクランボはバラ科の植物で、ソルビトールが入っています。
ソルビトールと言えば甘味料というイメージがありますが、実はバラ科の植物は光合成でソルビトールを作っています。
ソルビトールは消化しづらい糖分のため、腸に残り水分の吸収を妨げてしまいます。
ただし、ソルビトールにはほとんど毒性がないのでこの点は安心です。
つぎにどんな栄養があるのかを見ていきます。
桃は昔から食べられていた果物で、日本でも古事記に出てきます。
モモはカリウムとクマリンの含有量が多くむくみ対策になります。
また、みずみずしい果実からは意外ですが食物繊維も多いです。
そして、ソルビトールが腸に水分を保持してくれるので便が固くて悩んでいる場合は良い効果が期待できます。
さらに、ナイアシンやポリフェノールが美肌を作ってくれます。
血行を良くするので冷え性改善にも役立ちます。
さくらんぼはカリウムとカロチン、そして鉄分・葉酸が多いです。
そのため、貧血に悩んでいる方やむくみに悩んでいる方にお勧めです。
また、ビタミンBやCが含まれているのでエイジングケアと新陳代謝に良い効果を発揮します。
血行が改善すると冷え性対策にもなるのでこちらも桃と同様に便秘改善が期待できるフルーツと言えます。
リンゴもバラ科の植物ですが、ソルビトールは少ないです。
プルーン
プルーンは皮が紫なのでブドウの仲間と思う人もいますが、スモモの仲間です。
スモモは桃やサクランボと同じくバラ科サクラ属のフルーツでスモモ亜属にはスモモ、プルーン、梅、アンズがあります。
鉄分が多いと言われるプルーンですが実はそこまで多くありません。
ドライプルーンですらレバーの10分の1程度というのが現実で、そのかわり食物繊維やカリウム、ビタミンEや葉酸といったバラ科のフルーツがもつ栄養素が含まれています。
さらに、水溶性食物繊維であるペクチンや水分を保持するソルビトールも含まれているので便秘改善に効果を発揮するでしょう。
つまり、プルーンも下痢の時はかえって治りづらくしてしまいます。
プルーンを食べるとしても1日2~3粒程度が望ましいと考えられます。
イチゴ
イチゴは高いビタミンCを持つことで知られる果物ですが、豊富なクエン酸とお腹が緩くなる作用を持つキシリトールを含むことから下痢の際はお勧めできません。
そのため、いちごは健康な時に楽しみましょう。
イチゴはビタミンCの他に赤い色素成分であるアントシアニンやエラク酸といったポリフェノールが含まれているのでエイジングケアや美肌に効果があり、カルシウムやマグネシウムは骨を強くします。
そして、むくみ対策にはカリウムが役立ちます。
キシリトールだって歯の再石灰化に役立つので、歯や骨を強くしたいときに選びたいデザートです。
ぶどう
ブドウは特に下痢に悪いわけではありませんが、一粒一粒が小さいため消化される前に腸に達してしまうことがあります。
するとブドウの糖分や酵素が消化不良を引き起こすのでブドウを食べる時は食べてから30秒は水を飲まない様にして下さい。
適量を意識することが大事!
このように、フルーツにはたくさんの種類があるので得意不得意もいろいろです。
ここには主要なフルーツを挙げましたが、他のフルーツだって食べ過ぎは思わぬ副作用につながりますし、単純にお腹を壊してしまいます。
フルーツはあくまで毎日の食事を補助する目的で食べるようにしてくださいね。
