お腹にやさしいヨーグルトは腸内環境を良くするためにもおすすめされています。
ただ、ヨーグルトと言えば便が出やすくするための食品だしと思って、今までさけてた・・・
でも、実は下痢でも食べて良かったの!?
本当は何が正しいのか気になるところをこの記事ではご紹介します。
お腹に良いはずのヨーグルトが下痢の原因と言われるのは、どうして?
ヨーグルトがお腹に良いと言われる理由は乳酸菌にあります。
乳酸菌とは腸内で便を正常に発酵させる細菌で、同じくヨーグルトに含まれるビフィズス菌と共に善玉菌と呼ばれています。
そもそも、腸内環境の良し悪しは細菌の比率で決まると言っても過言ではありません。
乳酸菌は善玉菌と悪玉菌と日和見菌がいるのですが、善玉菌より悪玉菌が多くなると日和見菌が一斉に悪玉菌飲み方をするので、たかが腸内細菌と侮れません。
ちなみに、腸内細菌の75%が日和見菌と言われています。
動物性乳酸菌が体に合わない
乳酸菌と一口に言いますが、乳酸菌には200種類以上あり、さらに善玉菌であればもう数えきれないほどあることが考えられます。
実は、腸内に住んでいる細菌も個人差があり、腸内にいない乳酸菌やビフィズス菌をとっても他の細菌と仲良くなれずに一生を終えます。
腸内細菌を定着させるには継続的に善玉菌を取り入れるだけでなく自分の体と相性の良い善玉菌を選ばなくてはいけません。
善玉菌については便や量の中を見ることでその内訳を確認できますが、実際にどれを食べると効果をもたらすのかは未知数です。
乳酸菌をたくさん取り入れても腸の活性化に効果がなく、乳酸菌の製品をいくつも試さなければいけないのもこのためで、便秘や下痢の対策で最も難しいポイントとも言えます。
とりあえず、乳酸菌を動物性と植物性に分けどちらが合うのかを試してみましょう。
動物性乳酸菌とはいわゆる乳製品から摂取することのできるものです。
ヨーグルトの他にはチーズやヤクルト、カルピスなどに動物性乳酸菌が入っています。
動物性乳酸菌は植物性乳酸菌に比べて弱く、生きて腸に届きづらいことが考えられます。
死んだ乳酸菌は善玉菌のエサになりますが、自分の腸内細菌が食べてくれない場合もあります。
次に植物性乳酸菌は漬物などから摂取することができます。
植物性乳酸菌は動物性のものに比べて酸に強く、生きて腸にたどり着きやすいと言う特徴を持ちます。
ヨーグルトの菌の種類があわない
もちろん、ヨーグルトの菌にもいくつか種類があります。
メジャーなものでもラクトパチルス・ガゼリ、ラクトバチルス・デルブレッキ・サブスプ・ブルガリカス、ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・クレモリス、ビフィドバクテリウム、ビフィドバクテリウム・ロングムという5種類があります。
そこに、製品ごとに独自の乳酸菌を配合しているため、どのヨーグルトが効果を発揮するかの個人差が出ます。
つまり、ヨーグルトを試す回数を減らしたいときはヨーグルトの中にたくさんの種類の乳酸菌が入っているものがおすすめです。
種類が多いと乳酸菌の量が心配ですが、ヨーグルトには数億の乳酸菌がいるので、十分に効果が期待できます。
人工甘味料が入っている
ヨーグルトには人工甘味料が入っているものが多いです。
これはヨーグルトがとても酸っぱいのでしょうがないことです。
ただ、人工甘味料は糖分と同じように水分を保持しやすい性質を持ち、便から腸に水を移動しづらくなります。
甘いものを食べると下痢しやすいのも同様の原因なので、プレーンヨーグルトに砂糖をいっぱいかけるのもおすすめできません。
人工甘味料は人体に害の出ない量にとどめられていますが、過敏な人は体に悪影響が出るかもしれません。
それでも「砂糖より悪影響」と一概にいうことはできないのです。
もし、砂糖を気にする場合は蜂蜜を使う選択肢もありますので、気になる方は試してみてください。
冷やしすぎ
ヨーグルトは暖かいより冷たい方が美味しいですよね。
飲むヨーグルトだって冷やしたほうがすっきり飲めます。
ところが、冷たい飲み物を摂ると腸が刺激されて下痢が出てしまいます。
また、体温が下がらない様に、水分を排出することも冷たいものによる下痢を引き起こします。
乳糖不耐症
牛乳から作られている以上、乳糖不対症の影響も気になるところです。
しかし、乳糖不対症であっても牛乳よりヨーグルトの方が受け入れやすいです、それは、ヨーグルトの中で乳糖が分解されているからです。
ちなみに、乳糖不耐症で下痢になる人は乳糖が毒物として働くわけではありません。
乳糖を分解できないせいで、腸の中で糖分としてとどまってしまうのです。
つまり、牛乳を飲むと酵素がないせいで消化不良が起きます。
食べる量が多い
ただ、どんなものであれ大量に食べることは逆効果です。
いくら乳糖に耐性があっても食べ過ぎてはお腹を下す原因になりますし、ヨーグルトに含まれる脂肪分も消化不良の原因となります。
乳酸菌を摂るときは「継続して食べる」という原則を忘れずにしてください。
おすすめの食べ方は?
このように、ヨーグルトも食べ方を間違えたり無理に食べようとしたりするとかえって環境を悪くしてしまいます。
また、下痢の状態に合わせてヨーグルトを食べることも大切です。
少なくともヨーグルトが食中毒の特効薬にはなることはありません。
カルピスやヤクルトであっても同じです。
慢性下痢の場合
慢性下痢が起こる原因の一つに腸内環境があります。
腸内の悪玉菌が増えることで便が異常発酵し、硫化水素などの有害物質が分泌されます。
その結果腸が傷つけられてぜん動運動がうまくいかなくなります。特に、便秘の人ほど有害物質がたくさん発生しています。
よって、便秘と下痢を繰り返す人はぜひヨーグルトを食べ続けたいものです。
善玉菌は少しずつ増えていくので、その間善玉菌の援軍や善玉菌のエサになるものを供給し続ける必要があります。
もし、さぼってしまえば悪玉菌が盛り返してしまうので、毎日食べることを大事にしましょう。
急性下痢の場合
急性下痢の時は、体が有害物質(食べ物や細菌・ウイルス)を出すことに集中しているのでヨーグルトを食べてはいけません。
第一、ヨーグルトを食べる元気もないと思います。
急性下痢の時はとにかく安静にして、水分を取ることです。そして落ち着くまで待ちましょう。
急性下痢が治まったらヨーグルトの出番です。
非常事態で弱ってしまった腸に栄養を与えてあげるのです。
弱った腸を考えるならヨーグルトを温めたホットヨーグルトがおすすめです。
耐熱容器に入れてレンジで1分以内。
乳酸菌が死なない程度に温めます。
ホットというもののお風呂よりぬるい温度で十分です。
注意したいのは?
ただ、ヨーグルトそのものが体質に合わない人や、ヨーグルトでない物の方が体質的に会う人も少なくありません。
乳酸菌=ヨーグルトと視野が狭くなるのは返って腸の改善を妨げてしまいます。
ヨーグルトも漬物も、錠剤もいろいろ試してみましょう。
継続が大切!
腸に良い効果をもたらすヨーグルトも、継続して食べなければ腸内環境を変えることができません。
体質を変えるためにはどんなケアでも長期間かかりますし、体の細胞が入れ替わるまでは半年かかります。
慢性下痢の時はその結果に一喜一憂せず、まずは〇カ月と決めて腸活してみましょう。
