下痢にならない様に食べ物を気にするのはもちろんですが、意外と飲み物への注意は忘れがちです。
食べ物に下痢に良いものと悪いものがあるように、飲み物にも下痢になりやすいものがあります。
せっかくですから飲んではいけないものだけでなくその理由や効果も一緒にご紹介します。
この記事の目次
下痢の時は気をつけたい飲み物
食べ物、飲み物の成分で下痢になる原因は腸の動きを乱すものや、腸が水分吸収できない状態になることが挙げられます。
食中毒も考えられますがここでは飲み物の成分と体質を交えながら考えてみたいと思います。
いずれにせよ、飲み物はお酒や清涼飲料水でなければかなりの個人差が見られるので、どのくらいの量が適切なのかは飲んでみるまで分かりません。
ここで紹介する適量はあくまで目安と捉えてくださいね。
緑茶
日本の飲み物と言えば緑茶を1番にうかべる方が多いと思います。
昔は高級な飲み物でしたが今は私たちも気軽に飲むことができますね。
緑茶と言えば健康的な飲み物と言われることが多く、とくに免疫力を高めてくれるカテキンが有名です。
カテキンはポリフェノールであるタンニンのひとつで脂肪燃焼効果やエイジングケア、血圧の安定に効果があります。
その他には腸内環境を良くする効果も期待されます。
つぎに、テアニンはリラックス作用があり、カフェインには覚せい作用があります。その他、ビタミンCや葉酸が入っていることでも知られていますね。
ところが、緑茶は下痢をしやすい人にとっては飲み過ぎが推奨できません。
タンニンには胃腸を傷つける副作用も考えられるからです。
また、カフェインが交感神経に悪影響を与えることもあります。
そのため、緑茶を飲むにしても1日に2~3杯程度に収めるようにしてください。
適量さえ守ることができれば緑茶のカテキンは便秘や下痢を改善してくれます。
カテキンは腸に付着しやすく、善玉菌のエサになります。
しかも悪玉菌のエサにはならないのでカテキンを摂取し続けることで腸内細菌のバランスを整えることができます。
1998年に300㎎(煎茶5杯程度)のカテキンを15名の高齢者が摂取した結果腸内のビフィズス菌が増え、悪玉菌が減ったと言う結果もあります。
また、緑茶を飲んだ後にカテキンの血中濃度が高まるのは飲んでから1~2時間たってから、しかもカテキンは吸収率が悪いので一度にたくさん飲むより少しずつ飲ん我方がよさそうです。
ルイボスティー
ルイボスティーはルイボスという植物からとれるお茶です。
小さい針のような葉っぱをしておりお茶の他にはリキュールの原料としても利用されています。
良く聞く名前ですが実は南アフリカにしか生えていないなかなか貴重なお茶なのです。
ルイボスティーは下痢にも効果があるのですが、飲み過ぎるとマグネシウムの摂りすぎで便が柔らかくなってしまいます。
だいたい毎食後に1杯以内に収めましょう。
ちなみに、マグネシウムは便を柔らかくすることから便秘改善に役立つミネラルとして知られています。
さらに、悪玉菌の活動を抑えることも便秘や下痢の改善に役立つと考えられます。
そして、ルイボスティーには下痢になりやすいというリスク以外は良いことがたくさんあります。
例えば亜鉛などのミネラルは代謝を助けるので冷え性やむくみの改善に役立ちます。
体が温まると腸もうまく活動するのでこちらも下痢に対して良い効果と言えます。
代謝の向上は老廃物を排泄しやすくするのでデトックス効果も期待できるでしょう。
つぎに、ルイボスティーにはSODと呼ばれる抗酸化物質が含まれています。
SODを取り入れると体の老化を引き起こす活性酸素を減らせるのでエイジングケアや美肌、生理痛改善、免疫力の向上といった効果が期待できます。
お腹のことを考えるならルイボスティーはホットで飲みたいものです。
さらに健康を考えるなら砂糖の代わりにはちみつを加えることも効果的だと思います。
なお、ルイボスティーは緑茶と違ってノンカフェインという点も嬉しいところです。
コーヒー
仕事の合間にコーヒーを飲む人は多いと思います。
コーヒーを飲むと落ち着きますし、気分がすっきりします。
チェーン店のカフェもたくさんあるので若い人にとっても身近な飲み物と言えます。
そんなコーヒーのデメリットとして挙げられるのがカフェインです。
カフェインは覚醒作用があるので交感神経を刺激し、腸の活動を乱してしまいます。
また、カフェインは緑茶より多く含まれていることもコーヒー=カフェインというイメージに一役買っているのかもしれません。
また、こちらも緑茶と同じくタンニンが豊富なので下痢の原因になってしまいます。
カカオにもカフェインが入っているのでチョコレートとの食べ合わせも控えた方が良いでしょう。
コーヒーの適量は1日3~4杯と考えられますが、下痢をしやすい人の場合は缶コーヒー1本程度に抑えた方が良いかもしれません。
逆に、適量さえ守れればコーヒーによるよい健康効果を得られます。
コーヒーには豊富なポリフェノールが含まれていることから美肌やガン予防の効果が期待されています。
また、コーヒーが高血圧につながると言われていましたがその節は覆されました、何とコーヒーを1日3杯以上飲んでいる人は血圧が上がりづらいと言われています。
また、コーヒーはカフェインだけでなく焙煎の時に発生する化学物質も下痢に関わるのではと考えられています。
少なくとも焙煎の過程で化学変化が起きますし焙煎はコーヒーの味や気分の悪くなりやすさに大きく関わります。
栄養ドリンク
栄養ドリンクは、一時的に体を元気にしてくれます。
その成分はタウリンで眠気覚ましの効果もあります。
しかし、タウリンは刺激物なので胃腸に負担をかけてしまうこともあります。
飲むとしても1日に1本に抑えましょう。
他には、眠気覚まし効果のあるカフェインも交感神経を刺激して腸の働きを悪くしますし、糖質も急に摂取すると下痢になりやすいです。
また、栄養ドリンクによる気付け効果は長続きしないため、すぐにもう1本が欲しくなってしまいます。
疲れた時は休むこと、そして疲れすぎない様にしっかりタイムマネジメントすることが大切です。
アルコール
アルコールは刺激物なので胃腸を傷つけます。
また、自律神経を刺激することで腸を活動の状態にします。
すると、便の固さを整える前に排泄され、下痢となります。
お酒を薄めようと水分を大量に飲むことも便を柔らかくしすぎる原因です。
アルコールの量は人それぞれですが、日本酒なら1合、ビールは中ビン1本、ウイスキーなら60mlが日本人の適量です。
牛乳
牛乳はタンパク質や脂質が消化しづらいほか、乳糖不対症の人は乳糖の影響でお腹がごろごろしてしまいます。
これは、腸内にある酵素のラクターゼの量で決まります。
と言うことは乳糖不対症でない人も飲み過ぎはいけないのです。
牛乳の効果は骨を強くすることなど成長に関わるものです。
「本来は子牛が飲むもの」という意見がありますが、そんなことを言えば果物だって本来は鳥が食べるものですし、蜜は虫が食べるものです。
カロリーオフ系のドリンク
糖質は浸透圧の影響で水分の再吸収を妨げます。
ではカロリーオフ飲料なら安心なのかというとそうではありません。
カロリーオフ飲料に含まれる人工甘味料も同様に水分を保持してしまいます。
適量はなく、可能な限り飲まない方が健康のためです。
なんでも適量が大切!
このように、下痢になりやすい飲み物の中には下痢でない時に飲めば問題のないものや、体に良い効果を発揮するものがあります。
これらだけでなく、食べ物、飲み物は体の状態に合わせて適量を摂取するのが一番です。
たとえ健康食品だったとしても使い方を間違えればかえって健康を阻害することは十分あり得ます。
