加齢によって髪に白髪が多くなっていくことは仕方がないことですが、実はいま、白髪が増えていってしまう若い人も多くみられます。
そもそも白髪はどうして生えるのでしょうか?
ここでは、その原因を詳しく説明するとともに、原因別の対策法も紹介していきたいと思います。
この記事の目次
白髪が生える原因って?
白髪が生えるのは「メラノサイト」が関係している!
黒々とした髪の毛が、どうして白髪になっていってしまうのか、その仕組みをまず紹介しましょう。
白髪になる一番の理由は、加齢による色素細胞の機能低下にあります。
そもそも髪の毛は、メラノサイト幹細胞から分泌されたメラノサイトによって作られる、メラニン色素で黒さを保っています。
寿命を迎えた髪の毛が抜け落ちる際、メラノサイトも一緒に失われてしまうのですが、通常は変わりの新しい髪の毛が生えるにあたってメラノサイトも再度配置されます。
しかし加齢によってメラノサイト幹細胞の働きが低下してしまっていると、メラノサイトが配置されずに、白髪が生えてきてしまうのです。
白髪がなくなるかも?!
メラノサイトが作り出されなくなり、白髪が生えてくる現象は、大きく分けて2種類あります。
それが、メラノサイト消失型と休止型です。メラノサイト消失型は、完全にメラノサイトの生成がみられなくなった現象であり、もう黒髪に復活することは不可能な状態のことを言います。
それに対して、メラノサイト休止型は、その名の通り何らかの理由で一時的にメラノサイトの生成をストップしてしまっている状況ですので、その原因が解決されたりきっかけがあればまた復活する可能性があります。
その原因として考えられることをいくつか紹介していきましょう。
若白髪の原因
遺伝
通常35~40歳くらいで白髪が生え始めるのですが、白髪が生え始める年齢は遺伝によって定まっているといも言われています。
たとえば親が若白髪の場合、子供もそうなる可能性が高いのです。
ストレス
現代では、多くの方がストレスを抱えています。
そのストレスは、白髪の発生にも影響を与えることがわかっています。
仕組みとしては、脳でストレスを感じた時、頭皮が緊張状態になることで、血管が圧縮し、メラノサイトを作りだすための血液が不足してしまいます。
その結果、メラノサイト生成がなされずに、白髪が生えてきてしまうのです。
また、ストレスが自律神経に働きかけることで、白髪の生成に影響を与えることもわかっています。
過度なストレスは、身体の不調のほか、白髪という目に見える形にも現れやすいのです。
ストレスによる活性酸素の増加も白髪生成に影響しています。
身体がストレスを感じると、アドレナリンが大量に分泌されます。
そのアドレナリンが活性酸素の増加を促してしまうのです。
活性酸素は髪の毛の生成に必要不可欠な毛母細胞を攻撃します。
その結果、髪の毛の色素が薄くなり白髪状態になってしまうほか、髪の毛自体が生えてこなくなってしまうこともあります。
栄養不足
髪の毛は、私たちの身体にとって優先順位が低いものです。
したがって、ダイエットや偏った食生活によって、身体に十分な栄養が与えられないと、髪の毛は特に栄養不足になってしまうのです。
メラノサイトがメラニン色素を作りだすためには、適切な量の栄養価が必要なのです。
病気
病気が原因で白髪が発生することもあります。
具体的に挙げれば、円形脱毛症、甲状腺疾患、マラリア、慢性胃腸疾患などがあります。
主に、内臓が弱ってしまうことで栄養が行き渡らなくなり、栄養不足になってしまうことが原因であると考えられています。
その他
皮膚疾患の一つである白斑が頭皮にできてしまうことで、メラノサイト幹細胞が消失、もしくは機能停止してしまうこともあります。
この場合、徐々に全体に広がる恐れがありますので、心配な方は皮膚科で受診することをおすすめします。
若白髪の対策法をご紹介!
上記で説明した通り、メラノサイト休止型の場合、原因を解決することでメラニン色素の生成が復活することもあります。
その対策法を、いくつか紹介していきましょう。
栄養のある食事
漢方では、栄養が身体に十分に行き渡った後に余った栄養分が髪の毛に届くと考えられています。
これを「血余(けつよ)」というのですが、白髪に関しても同じように、改善させるためには十分な栄養をしっかりと摂取する必要があることがわかります。
社会人になり、不摂生な生活を送っている方も多いのではないでしょうか。
食生活の乱れの中でも、特にメラノサイトの働きに必要な「銅」「ヨウ素」「チロシン」が不足してしまうことで、若白髪を引き起こす危険性があります。
これらが含まれる具体的な食材は以下の通りです。
- 銅・・・イカ、タコ、カキ、干しエビ、大豆、アーモンドなど
- ヨウ素・・・わかめ、昆布、カツオ、イワシなど
- チロシン・・・乳製品、アーモンド、大豆、落花生
これらのほかにも、栄養価と水分が多く含まれている生野菜はキチンと摂取するようにしましょう。
また、調理の際は自然の調味料を使い、食事を摂る時間にも気を使いましょう。
消化が活発になる正午から夜8時までに昼食と夕食を済ませておくとベターです。
ストレスを溜めない
ストレスは、私たちの身体に不調を招くばかりか白髪の生成にもかかわっていることはわかってもらえたかと思います。
したがって、ストレスを抱え込まないことは白髪対策として有効な手段なのです。
具体的には、好きなことをする時間を増やしたり、リフレッシュできる方法を実践することをおすすめします。
また、ストレスを感じた時は食生活を改善することも一つの手段です。
ストレスによって消費されるビタミンCを積極的に摂取するのも良いですし、エネルギー源であるタンパク質を摂取することはストレスに対抗する働きも持つのでおすすめです。
染める
白髪の解決策として、1番お手軽なのが染めることです。
しかし白髪染めは強い薬剤であることが多いので、白髪が少ない場合はおしゃれ染めを使うことをおすすめします。
黒い毛ですと、白髪が増えていくのがわかりやすいので、明るい色にカラーリングすることも対処法の一つです。
一方で白髪がどうしても多くなってしまった場合は、しっかりと白髪染めを使いましょう。
その他
睡眠が不足することで、細胞の修復が促されずに白髪の改善につながらないこともあります。
しっかりと細胞を修復するためにも、午前0時には寝て、7時間ほど睡眠をとるようにしましょう。
また、正常な頭皮環境を整えることは、毛母細胞やメラノサイトの活性化にもつながります。
したがって、定期的に頭皮の活動を促すために頭皮マッサージを行うこともおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?
若白髪は、男女問わず見つけてしまうとショックに感じますよね。
人によって原因も白髪の数も異なりますので、ぜひ生活習慣を整えながら自分なりの対策を練ってみてください。
- ヘアケア基本
