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「足場費用のサービス」を持ちかけてくる悪徳業者には要注意!

 

外壁塗装の付帯費用として必要な足場にかかる費用。インターネットに公開されている業者のホームページには「足場無料」という宣伝が踊っているのを見かけることがあります。

しかし、この「無料」という言葉にだまされてはいけません。場合によっては悪徳業者であることが疑われるのです。

 

目次

「足場無料」は基本的に罠だと思おう

そもそも、業者は足場代を無料にできるのか

考えてもみてください。

足場には多くの金属製の管と人が作業するパネル、それに加えて、物が落ちて下にいる通行人などがけがをしないよう、落下防止ネットなどが必要です。

これらを在庫として抱えるとなると、広大な保管場所が必要です。

外壁塗装を専門に行う業者でもこれだけの部材を自前で抱えるのは負担が大きすぎます。

「足場代をサービスする」という演出に過ぎない

外壁塗装を行う業者が足場を自分で組むことはまずありません。

足場専門の業者に依頼するのです。

金額的にも、おおよそ600~800円/㎡かかる足場を無料にしたら、利益が出ません。

無料といって顧客に割安感を与え、諸費用等を水増しして料金をしっかり取っているのです。

もし、足場が無料で本当に価格が安いのなら、他のところで手抜きをしている可能性があります。

足場についての基礎知識を知ろう

なぜ足場は必要なのか

足場は何のために必要なのでしょうか。外壁塗装を行う場合、人が立って塗装できる部分は限られてしまいます。

また、ゴンドラや高所作業車を使う場合には、それなりのスペースや専門のオペレータが必要ですし、何人も乗って作業をすることができません。

その点、足場があれば自由に移動できますし、何人でも同時に作業ができます。

さらに、塗料の補給も簡単にできるメリットがあります。

足場は少しのスペースがあれば設置でき、仕事を効率的かつ短期間に済ませるためには必須です。

足場にはいくつか種類があります。それによって費用も違ってきますが、業者によって利用する足場が決まっていることもあります。昔は竹や木材を使っていましたが、今は金属製の足場がほぼ100%です。

足場の種類

単管足場

狭い場所でよく見かける足場です。丸いパイプを組み合わせてつくる足場です。

とび職といわれる人は身軽に移動しますが、丸いパイプに乗って作業するのですから、非常に不安定です。

他の足場に比べて作業効率は落ちます。

資材はレンタルしても自前で組み立てることは容易で、費用としては安くなります。

700〜1,000円/㎡がおおよその相場になります。

単管ブラケット足場

単管足場に作業がしやすいよう、平面パネルを敷きます。

パネルをパイプに固定するために、ボルトでしっかりと閉める工程が必要です。

そのかわり強度が高く安定性もあるブラケットは、高さなども簡単に調節できるので、複雑な形をした建物に対しても柔軟に対応できます。

費用はおおよそ700~1,200円/㎡です。

クサビ(ビケ)足場

ブラケット足場と違い、パネルをボルトで固定するのではなく、クサビをハンマーで打ち込んで固定する方法で、簡単に施工でき、組み立てる手間が少なくて済みます。

ただし、地盤沈下などでクサビが外れてしまう危険もあり、最悪の場合倒壊することも考えられます。

そこで、最近では抜け止め機能がついた足場もあります。

おおよその単価は1,000~1,200円/㎡で、他の工法に比べて部材が多くなる分、高くなります。

足場の相場というのは、足場の種類、周囲の環境(隣の家との教会が狭い、取り付け道路が狭いなど)によって違ってきます。

おおよその相場というのは以下に記した計算式で検討できます。

外壁面積で足場の総額は決まる

足場の設置・解体にかかる費用は、簡易的には、以下の式で算出できます。

 

足場架面積=(建物外周+8m)×家の高さ

☆家の高さ 1階建て:3.5m  2階建て:6m  3階建て:8.5m

この式に従って算出すると、総面積にかかる費用は、おおよそ以下のようになります。

総面積 相場価格
140㎡未満 100,000~140,000円
140~150㎡ ~150,000円
150~160㎡ ~160,000円

その他にも気をつけておきたい業者の甘いフレーズの罠

足場はそれなりの費用がかかるので、無料になどできるはずもありませんが、悪徳業者としては最もお得感を演出できるアイテムとなります。

携帯電話を契約するときに「実質無料」と宣伝しているのと同じような仕組みです。

あれも月々の通話料に上乗せすることで見えなくしているだけで、結局、通信料金に上乗せされているので、長く同じ機種を使っている人の負担が大きくなっています。

携帯の市場規模は大きいので最近では行政が注意喚起していますが、外壁塗装はそこまでいっていないのが実情です。

こういったからくりがあることを知って、悪徳業者に引っかからないように自衛するしか、今のところ対策はありません。

足場の他にも、あまりよくない業者の典型的な手口はいくつかあります。

高額な見積りから「キャンペーン」と銘打って割引感を演出する

これもよくある手口。特に電話勧誘や訪問勧誘によくみられます。

「キャンペーン」だけでなく、「もう少し何とか安くできないか」と相談すると、いきなり40%値引きなど、かなりの額を値引きする営業マンも信用ができません。

もともと高額な価格を設定しているだけで、お得感を演出しているのです。

こういった業者には、どこを割り引くのか、実績はどうなのかを見極める必要があります。

実績のある業者は、まず、このような割引はしません。

「今日決めてくれたらサービスする」という契約を焦らせる演出をする

キャンペーンと同じく、契約をやたら急がせる業者も悪徳業者の疑いがあります。

この場合、それほどでもないのに劣化の状態を誇張し、急がないと家がダメになるなどと危機感をあおります。

もっともらしい説明をしますが、すぐに雨漏りが始まるということはないので、よく検討する時間をとるようにしましょう。

「外壁以外の塗装をサービスする」という演出をする

外壁以外の塗装が無料になるというのもどこかに欠陥があると疑ってみましょう。

付帯部分については塗料の種類もやり方も異なるはずで、それなりに手間が必要です。

やる必要のない箇所を塗装しなおすといって、契約を取ろうとしているのかもしれません。

このような場合、見積りが適正にされていない場合がありますので、見積りを丁寧に確認して納得できるまで説明を受けましょう。

「モニターになってくれたらサービスする」という演出をする

モニターとは何かのデータをとる分、安い価格で提供するというものです。

モニターと言うからにはデータを集めるなどの目的が必要です。

「この地域では普及していないのでモデル住宅になってもらいたい」というのもほとんどない話。実際に他の地域での実績を確認してもほとんど返事がかえってこないでしょう。

特段の理由もなくサービスするというのはあり得ない話だと考えましょう。

まとめ

足場は作業効率と作業員の安全性を考えれば必ず必要なものです。

複雑な構造をした住宅では、足場もコツがいるので、ほとんどの業者は専門の業者に組み立てを依頼しています。

基本的には外壁の総面積で足場費用は決まってきますが、足場の種類によっても違ってきます。

足場が無料なんてあり得ない話ですが、適正な価格で提供されているか、適材適所に足場を使用しているか、業者に説明を求めてもよい項目です。

足場以外にも、悪徳業者が使う手口はいくつかありますので、営業マンの説明にはよく注意して、すぐに契約を結ばず、見積書などをじっくり見て検討する時間を持ちましょう。