外壁に少しひび割れが確認できる状態や、変色が目立つようになって、外壁塗装の必要性は感じるものの、知識がほとんどない場合には、業者の言うことに従うしかありません。
良心的な業者なら良いですが、詐欺まがいの悪徳業者でなくとも儲け第一の業者であれば、必要以上の費用を請求されることもあります。
自分に必要な外壁塗装のおおよその相場を知って、このような業者に引っかからないようにしましょう。
外壁に少しひび割れが確認できる状態や、変色が目立つようになって、外壁塗装の必要性は感じるものの、知識がほとんどない場合には、業者の言うことに従うしかありません。
良心的な業者なら良いですが、詐欺まがいの悪徳業者でなくとも儲け第一の業者であれば、必要以上の費用を請求されることもあります。
自分に必要な外壁塗装のおおよその相場を知って、このような業者に引っかからないようにしましょう。
外壁塗装と一口にいっても、建物の形、壁の種類、痛み具合、一軒家か住宅が密集しているのかなどによって費用も違ってきます。
基本的には、外壁の広さ(坪数と階数)、塗料の種類によって価格が決まります。
正式にはこれに様々なオプションがついて最終的な塗装工賃になります。
見積りに出てくる坪数ですが、いくつかよく似た用語があるので少し整理しておきましょう。
建築面積とは、建築物の外壁又は柱の中心線及び1m以上突出した庇等で、その先端から1m後退した線で囲まれた部分の水平投影面積です。要するに上から見たときの水平投影面積です。
建築面積が平面的なものであるのに対して、延べ床面積は各階の床面積の合計になります。
2階なら1階と2階、3階なら1~3階の合計になります。
外壁の面積を計算するときに使うのは、延べ床の面積です。
建坪は、建築面積を坪単位(0.3025をかける)に変換したものです。
例えば、建築面積が90㎡だとした場合、建坪は27.22坪になります。
株式会社アールピーネットが運営する「外壁塗装110番」に公開されているデータによれば、以下のような相場になっています。
延べ床面積 | 平均単価 | 坪単価 |
---|---|---|
20~29坪 | 994,793円 | 34,303~49,740円 |
30~39坪 | 1,061,247円 | 27,211~35,375円 |
40~49坪 | 1,195,375円 | 24,395~29,884円 |
50~59坪 | 1,427,172円 | 24,189~28,543円 |
60~69坪 | 1,716,563円 | 24,878~28,609円 |
※2011年~2015年に外壁塗装110番で紹介した業者で塗装をした482件分、総額558,623,419円のデータに基づくものです
坪数が大きくなるほど効率がよくなるため、坪単価は安くなります。
最も価格差が出やすいのが材料による違いです。
素材によって価格も異なり、利益を上げたい塗装業者では、できるだけ高いものを勧めようとします。
しかし、外壁の素材や住宅の立地によっては、価格が高いからといって効果がより期待できるというものではなく、場合によっては単価の安いもののほうが効果が上がるということもあります。
外壁の種類や素材に精通しているかどうかは、経験が豊富な業者のほうが有利ですので、調べることができるなら実績等を確認するとよいでしょう。
価格相場は概ね耐用年数が長いほど高くなる傾向にあります。
埼玉県坂戸市のMK塗装工房(有限会社 エムケープランニング)が公表する例では、以下のようになっています。
坪単価・価格 | |
---|---|
ウレタン塗装 | 5,000円 |
シリコン塗装 | 16,000円 |
フッ素塗装 | 22,000円 |
階数が高いと外壁の面積が増えるだけでなく、足場もたくさん必要になり、場合によっては高所作業車も必要です。
従って、階数が高くなると価格も高くなります。
ただし、外壁の総面積は、敷地の広さ(坪数)によって当然形状が違ってくるので、3階建てよりも2階建てのほうで総面積が狭くなることはあります。
3階建て住宅の平均的な面積は、150㎡から200㎡前後といわれますが、実際は住宅の形状によって違ってくるので、概算でもよいので総面積を求めることが必要です。
塗料の種類によっても価格は異なってきます。
一般に耐用年数が長いほど高くつく傾向にありますが、ここでちょっと考慮に入れる必要がある項目があります。
それは築年数です。新築ならともかく、築年数が20年、30年となってくると、いくらメンテナンスをしっかりしていても、建物そのものの耐用年数も短くなってきます。おおよそ一般住宅であれば約40年の耐用年数があるといわれています。そうなると、築30年なら10年ちょっとで耐用年数が来てしまいます。今までのメンテナンスがしっかりしていないともっと短くなります。そこに20年以上耐用年数があるフッ素塗料を塗っても、中が傷んでしまうので、最終的にはそこまで必要ないということになります。
また、金属製のサイディングや木製の壁など、外壁の材質によっては使えない塗料もあるので、それらを考慮した上で塗料を選ぶ必要があります。
以下、塗装見積り一括サイト「外壁塗装駆け込み寺」から、代表的な塗料のおおよその相場についてまとめてみました。
坪数 | 価格(万円) |
---|---|
25 | 50 |
30 | 60 |
35 | 70 |
40 | 80 |
45 | 90 |
坪数 | 価格(万円) |
---|---|
25 | 60 |
30 | 72 |
35 | 84 |
40 | 96 |
45 | 108 |
坪数 | 価格(万円) |
---|---|
25 | 73 |
30 | 87 |
35 | 102 |
40 | −− |
45 | 131 |
坪数 | 価格(万円) |
---|---|
25 | 93 |
30 | 111 |
35 | 130 |
40 | — |
45 | 167 |
おおよその目安はインターネットでも価格相場を調べることで把握できます。
実際に業者に見積りをとってもらった場合、相場よりも著しく高い場合や、反対に余りに安い場合は、その理由をしっかり確認しておかないとトラブルのもとになります。
その業者が悪徳業者でなくても、知識がない営業マンが、必要もない塗料を勧めてくることもあります。
適正な価格で必要な外壁塗装をするためにも、あらかじめ相場を知っておくことは重要です。
大通りに面した住宅などでは、通行人に事故が起きないように、警備員を配置しないといけない場合もあります。
逆に入り組んだ場所でトラックを止めるスペースがない場合は、近くの駐車場を利用するなどの対策が必要で、その経費もかさみます。
建物の構造や立地によっては足場を組みづらい、大通りに面していてトラックを止める場所がない等の場合も工事費がかさみます。
足場が組めない場合は、高所作業車などが必要になります。
意外と見逃しがちなのが、諸経費。
諸経費には先ほど説明した高所作業車のレンタル料金や、現場までの交通費(ガソリン代)、見積りなどの資料に使われる事務経費などが含まれます。
現場写真や広告宣伝費など、あまり工事には関係がないものまで含まれている場合があります。
諸経費については、おおよそ施工費の3~5%程度ですが、納得がいかない場合は説明を受けましょう。
外壁塗装を行う場合、おおよその費用を知るには、一括見積りサイトが便利です。
建坪などの基本的な条件を入力するだけで知ることができます。
また、工務店などでは運営するサイトで自社で行った施工事例を掲載している場合も多くあり、参考にできます。
しかし、あくまでも参考で、住宅の形状や外壁の種類など、組み合わせは無数になり、そのまま自分の住宅に当てはまるとは限りません。
実際には業者に見積りをとってもらうことになりますが、その見積りが適性かどうかを確かめるためにも、相場を知っておくことが役に立ちます。