FX取引

FXの注文方法の基本となる「成行注文」

実際にFX取引をするとき、注文をすることから取引が始まりますが、数ある注文方法の中で基本中の基本と言えるのが「成行注文(なりゆきちゅうもん)」です。

この記事の中では、成行注文に関して詳しく見ていきます。

FXの注文方法の基本となる「成行注文」

成行注文とは、FX取引中に「買いたい」または「売りたい」と思ったとき、すぐに注文を実行できる注文方法です。

別記事で紹介しますが、指値注文(さしねちゅうもん)は売買希望価格を指定して注文する方法です。一方で、成行注文は価格を指定しない分いつでも取引が成立する可能性が高くなります。

ただし「とにかく今すぐ売買したい」といって成行注文を発注しますので、自分が思っていた価格から乖離して注文が成立することがある点には注意です。

この成行注文は、FX会社によって呼び方が変わることがあります。たとえば、

  • マーケット注文
  • プライスオーダー
  • クイックトレード
  • リアルタイムトレード

と呼ばれることがありますが、基本的には成行注文のことですので混乱しないようにしましょう。

成行注文はプライスボードや為替チャートを見ながら、ワンクリックで注文できます。

たとえば、ドル円レートが110円25銭(Bid)~110円26銭(Ask)で取引されており、「買い」の成行注文をしたいなら、プライスボードの110円26銭をクリックすれば成行注文が発注されます。

ただし、先ほどもふれたように、110円26銭で注文したからといって必ず110円26銭で約定できるとは限りません。スリッページやその他要因がからみ、約定価格が発注価格から乖離する可能性があるのが成行注文なのです。

成行注文の取引手順

ここからは成り行き注文の取引手順を見てみます。難しいものではありませんので、その流れを頭に入れておいてください。

成行注文の流れ

成行注文は以下の3ステップで発注できます。

  1. FX口座の取引画面で取引通貨ペアを選択
  2. 取引したい数量(ロット数)を入力
  3. 「売り(Bid)」または「買い(Ask)」のどちらかを選択

これで成行注文の発注は完了です。とても簡単ですよね。

「ポジション一覧」画面を見ると、今売買した通貨や通貨数量、約定価格が表示されているはずです。確認してみてください。

持っているポジションを決済するまでが、取引の1サイクル

成行注文が確定しポジション保有しただけで取引完了ではありません。FX取引は、持っているポジションが決済するまでが1サイクルなのです。

つまり、成行注文によってポジションを保有し、そのご含み益が増えていっても決済しなければ利益は確定しません。その逆で、含み損が増えていっても決済しなければ損失確定にはならないのです。

成行注文⇒決済注文

これがワンセットであることを覚えておいてください。

成行注文が約定した後、どのタイミングで決済するかは取引手法や相場環境によって決まります。

長期運用でスワップポイントを狙った取引をするつもりなら、当分決済注文をすることはないでしょう。

また、自分で「買い・売り」を決める裁量取引をしているならば、一定の含み益や含み損が増えたところで決済注文を出すことになります。

FX取引の基本ですが、裁量取引における決済のタイミングは成行注文発注前に決めておくべきであること、覚えておきましょう。

注文発注時に損切ラインを決めておかないと、マージンコールだけならまだしも強制ロスカットが執行される可能性があります。十分注意してください。

成行注文の注意点

いつでも売買できる成行注文ですが、デメリットや注意点がありますので、その点も併せて頭に入れておきましょう。

「いくらで売買されたのか、約定後でなければ分からない」というデメリット

指値注文ならば価格を指定して注文するため、注文時に注文価格が決まっています。しかし、成行注文は「いくらでも良い」という条件付きですので、注文が約定してからでないといくらで売買されたかがわからない点には注意しましょう。

極端な例になりますが、ドル円レートが110円25銭の時に成行の「売り」注文を発注したとします。しかし、約定後に売買確認をしたら110円00銭で注文が確定していたとしたら、ちょっと不満ですよね。

成行注文ではこのようなことが起きる可能性があるのです。

ただし、その逆のパターンもあります。110円25銭で売りの成行注文を発注したのですが、実際は110円30銭で約定していたということも。

この値幅はわかりやすいように設定したので、実際のFX取引でこれほど乖離して約定することはほとんどありません。

要は、成行注文ではいくらで売買されたかは約定後でなければわからないというデメリットがあるということです。

「スリッページ」というデメリット

上で「110円25銭のとき売りの成行注文を出し、110円00銭で約定」または「110円25銭のとき売りの成行注文を出し、110円30銭で約定」という例がありました。

このように注文価格から約定価格が乖離することを「スリッページ」と言います。

成行注文におけるスリッページがない、または限りなく少ないFX口座でFX取引をするとコスト削減に役立ちますし、ストレスフリーでFX取引ができます。

取引画面と少し違うレートで約定する、その他の理由

成行注文において取引画面が提示していたレートと少し違うレートで約定することがあります。スリッページ以外の理由がありますので、ちょっと見てみましょう。

FX会社の取引数量

FX投資家が出した注文数量がFX会社の最大取引数量を超えていた場合、約定レートにずれが起きることがあります。

たとえば、ドル円レートが110円のときにトレーダーの多くが買い注文を出したとします。FX会社の最大取引数量が200万通貨なのに対し、トレーダーの注文数量は300万通貨でした。100万通貨の注文は取引数量を超えていますので、注文レートとずれて約定となるわけです。

インターネットの速度

FX取引はインターネットを介して取引されますが、インターネットの速度によって約定価格がずれることがあります。

成行注文で買い注文を発注後、発注内容をFX業者が受諾、取引成立となります。この取引は1秒にも満たない短期間で行われるわけですが、インターネット速度は家庭によって異なりますし、取引量が多い時間帯はネット回線が込み合います。

そうしたインターネット環境要因により、注文⇒取引成立までにレート変動が起き、結局注文価格と約定価格にずれが生じるのです。

さいごに

成行注文は、ほとんどの場合クリック一つで発注できる注文方法ですので難しいものではありません。しかし、メリットとデメリットがあることを覚えておいてください。

メリットとデメリット

メリットは、為替レートを確認しながらいつでも発注できる点です。注文レートを打ち込む作業も省略できますので、非常にシンプルで簡単な発注方法になります。

一方で、発注したときの為替レートで約定できるわけでなく、発注価格と約定価格が乖離するかもしれないというデメリットがあります。

便利な注文方法ですが、一定のデメリットがあることを認識した上で利用して下さい。

ABOUT ME
Arima
2014年からデイトレーダーやってます。 FXと株で毎日コツコツ頑張ってます。 nanairoでは主にお金・節約術に関する記事を執筆しています。