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【FXの10大リスク】きちんとリスクを認識して失敗を減らそう!

FXを始める上で、取引に関わるリスクへの理解を深めることはとても大切です。

FXのリスクをしっかり認識して取引すれば、失敗を減らすことができるので、ここで学んでいきましょう。

目次

「元本保証」されないなどのリスクを、きちんと把握しよう!

FX取引にはどんなリスクが存在するのでしょうか?

主な10のリスクについて以下説明しますが、他の投資と同様、FX投資は元本保証されていません。

元本割れしないように、損失を防ぐために対処すべきどんなリスクがあるのか、一つずつ見ていきます。

①為替変動リスク

為替変動リスクとは、予想と反対方向に為替レートが動いてしまうリスクのことです。

外貨を買ったあとにレートが円高に動いてしまったり、反対に外貨を売ったあとにレートが円安になることを指します。FX取引には、このような為替変動リスクがあるのです。

例えば、ロスカットシステムが設定されているにも関わらず、為替変動の幅が想像以上に大きく、結局FX口座内に入金しておいた有効証拠金以上に損失を出すケースがあるのです。

②金利変動リスク

日本円のような低金利通貨に対し、南アフリカランド、トルコリラ、豪ドルといった高金利通貨を買うことでスワップポイントによる収益を上げることができます。

しかし、金利が突然下げられてしまうことがあり、金利下げとなれば当然受取れるスワップポイントが少なくなってしまいます。

また、ユーロ圏や日本で採用されているようにマイナス金利が導入されれば、通貨を保有していることでスワップ金利を支払うケースも生じます。

金利が変動するリスクが常に存在することを忘れてはいけません。

③レバレッジリスク

FX取引における醍醐味「レバレッジ」。最大で証拠金の25倍のレバレッジをかけることができます。

しかし、レバレッジを高くするとその分取引リスクも高くなり、収益を上げやすくなる分損失も出しやすい、いわゆるハイリターン・ハイリスクな取引となるのです。

④ロスカットリスク

ロスカットには2種類あります。

手動ロスカット:逆指値注文を指しておき注文価格に達するとポジション決済となるもの

自動ロスカット:FX会社が規定した証拠金維持率ラインを割り込むと自動で決済となるもの

いずれにしろ、損失を一定の範囲内でおさめるために有効な仕組みとなっているロスカットですが、ロスカットが作動しないリスクがあるのです。

システムの能力を超えて為替変動が起きたとき、ポジション決済されるはずがされない、または決済ラインとかけ離れた価格でロスカットされることが極まれにあります。

たとえば、2015年1月、スイスフラン・ショックのときはスイスフラン/円レートが115円から一気に162円の円安となりました。

そのときスイスフランを売り持ちしていた投資家の多くは116~117円前後でロスカット注文を出していたにも関わらず、作動しませんでした。データによると、約131円でロスカットが作動したとのことです。

スイスフラン/円を115円にて1万通貨売り、ロスカットが正常に作動して117円で買ったならば2万円の損失でした。しかし、131円でのロスカットでしたから、約16万円の損失を被ったことになります。

FXには、このようなロスカットリスクが存在するのです。

⑤流動性リスク

国際決済銀行のデータを見ると分かりますが、為替市場で取引の多い通貨ベスト3は米ドル、ユーロ、そして日本円です。

活発に取引が行なわれている通貨は流動性が高く、売買したいときにいつでも売買できるメリットがあります。

一方、あまり取引がなされていないマイナー通貨、たとえば南アフリカランドやトルコリラなどは、売買したいタイミングで取引が成立しないことがあるのです。買いチャンスを逃したり、損失が想像以上に膨らむ危険があり、これを流動性リスクと言います。

⑥強制決済リスク

FX会社は、一定の証拠金維持率を下回ると強制決済を執行するよう義務付けられており、仮に強制決済されてしまうとそれまでに保有していたすべてのポジションが自動決済となってしまいます。これを強制決済リスクと言います。

取引を続けたくても継続できない、または追加で証拠金を支払わなければならないケースがあり、強制決済に合わないよう上手に取引する必要があるのです。

⑦スリッページリスク

取引画面で注文をしたとき、注文通りの価格で成立せず、注文価格から乖離した価格で約定することをスリッページと言います。

俗語で「スベる」とも言いますが、FXにはスリッページリスクが存在します。

スリッページが起こると、場合によっては不利な価格で約定してしまい、結果的に取引コスト増となります。

⑧電子取引リスク

FX取引するには、様々な電子機器やシステムを利用しています。

取引モバイル:FX取引をするPCやモバイル端末

ネット回線:インターネットを通してFX取引をする

FX会社のシステムやサーバー:利用するFX会社のサーバーを通じて取引

このような様々な電子機器を介して行うFX取引ですが、仮に一つでも壊れるまたは不具合が生じるとFX取引ができません。

「これからが売買のチャンス!」という時にFX取引ができなくなったら・・・。それほど悔しいことはありません。

しかし、FXトレーダーはこのような電子取引リスクを意識しながらの取引が必須なのです。

⑨相対取引リスク

FX取引における為替レートは、あくまでもFX会社が独自に提供しているレートであり、インターバンク市場で取引されている実勢レートとは違います。

ですから、インターバンク市場実勢レートとは多少の差があるわけですが、FX会社によっては、FXトレーダーにあまりにも不利なレートを配信する可能性はゼロではありません。

そのようなことはないと信じたいですが、信頼度の低いFX会社を利用すれば、それだけ相対取引リスクが大きくなるのは確かです。

⑩信用リスク

基本的にFX会社は、トレーダーとは逆の売買を行なうことにより損益分を受け渡ししています。

そのためFX会社は、常にカバー先の金融機関と取引を行なっているわけですが、仮にカバー先の金融機関に問題が生じると、FX会社は顧客に適正レートを提示できなくなってしまう信用リスクがあるのです。

実際、2009年に某銀行がシステムトラブルを起こした結果、幾つかのFX会社の南アフリカランドレートが想定の範囲を越えたものとなり、大損失を抱えたFX投資家が出てしまいました。

FXで発生するリスクを回避または減らす方法

ここまで、FX取引の大きなリスクについて述べてきました。

しかし、これらのリスクには回避策や低減策を講じることが可能です。

FXのリスクは初心者でも、回避策や低減策を講じることができる!

どのようにリスクに対する回避策を講じることができるのでしょうか。

たとえば、

  • 為替変動リスク→ロスカットの設定
  • 金利変動リスク→通貨ペアの選択

によって回避策や低減策を講じることができます。

以下で、詳しい回避策と低減策を見ていきましょう。

為替変動リスク→ロストカットの設定

為替レートは常に動いており、週末を除く原則24時間、為替レートは変動しています。

つまり、外貨を買ったのに円高方向に動いてしまう、または外貨を売ったのに円安方向に動いてしまうリスクは常に存在しているわけです。

その為替変動リスクを回避するためには、毎回の新規注文と同時にロスカット注文(逆指値注文)を発注することが必要になります。

ロスカット注文を出さなくても放って置けばいつかレートは戻るだろうと考え、ロスカット設定はしなくても良いと考える人がいます。

確かに、レートはいつか元に戻るかもしれませんが、いつ戻るかは分かりません。半年後かもしれませんし、10年後かもしれません。

それなら含み損が小さいうちに損切りを行ない、新たに新規注文を発注したほうが投資として効率が良いと思いませんか?

FX投資のコツは利大損小なのです。為替変動リスクが常に存在する中で勝ち続けるには、ロスカットの設定がとても大切です。

金利変動リスク→通貨ペアの選択

金利変動リスクに対しては通貨ペアの選択が有効です。

どの通貨でも金利変動リスクは存在します。たとえば、2008年のリーマンショックの際、短期間で世界各国は政策金利を1~5%下げ金融危機に対応しました。

スワップ運用をする上で金利下げは大きなリスクであり、実際に金利下げが行なわれれば収益率が大幅に下がることになってしまいます。

そこで、通貨をいくつかの種類に分類し、相場変動に応じて通貨ペアの選択を行なうなら、金利変動リスクに柔軟に対応できるでしょう。

たとえば、

  • メジャー通貨とマイナー通貨
  • 資源国
  • 地政学リスクが大きい通貨

などです。

通貨を分類し、どんな相場にも対応できる通貨を複数保有することで、リスク対応が可能になるのです。

たとえば、マイナー通貨の高金利通貨である南アフリカランドを保有しつつ、メジャー通貨であり基軸通貨でもある米ドルを保有する方法です。

この2つの通貨は対照的な通貨ですから、一方の通貨金利が上がれば、一方は下がる傾向にあります。

これは一例に過ぎませんが、対照的な通貨を選別し保有することで、金利変動リスクに対応できるでしょう。

レバレッジリスク→短期トレード、資金増、低倍率

FXの醍醐味はレバレッジ取引ですが、リスクにもなります。そこで3つの方法でリスクに対応できます。

一つは短期トレードです。レバレッジを高く設定し取引するなら、ちょっとしたレート変動で損失を被るかもしれず、最悪、強制ロスカットになるかもしれません。

回避するためにはなるべく短期間で決済するなら、レバレッジリスクを低減させることができるのです。

次にレバレッジを高くしたまま取引したいなら、有効証拠金を増やして取引するのが賢明です。FX口座内の資金を増やして取引するなら、規定された証拠金維持率を割り込んでの強制ロスカットになることを避けられます。

また、初めからレバレッジを低倍率で取引するのもリスク回避の有効手段です。FX口座内資金を増やす、または口座内資金に対し取引量を減らすことで低レバレッジ取引が可能になります。

  • 短期トレード
  • FX口座内資金増
  • 低倍率

この3つの方法でレバレッジリスク回避策を立てることにしましょう。

スリッページリスク、電子取引リスク→高品質なFX業者を選ぶ

スリッページリスクに関しては、約定率の高いFX業者を選択することで回避できます。実際に取引をしてみてあまりにもスリッページが酷いなら、見切りをつけて他のFX業者に乗り換えるのも一つの手です。

電子取引リスクに関しても同様のことが言えますが、高品質なFX業者を選ぶことが重要です。特にシステムやサーバーダウンが頻繁に起こるようなFX業者を利用するのはやめましょう。

米雇用統計など重要経済指標時に、システムが固まる、またはスプレッドが異様に広くなるFX業者もリスクが大き過ぎます。実際に利用する前に当業者の口コミを確認し、評判を確かめることで対応できます。

また、利用中に万が一システムやサーバーがダウンしてしまった場合、すぐに取引を再開できるよう他のFX口座を準備しておくこともリスク回避策の一つです。

相対取引リスク、信用リスク→信用力の高いFX会社で回避

相対取引リスクや信用リスクに対応するためには、信用力の高いFX会社を利用するのが最善です。

これまでに金融庁が法改正を何度も行った結果、優良企業だけが生き残り、FX取引を継続してサービスしています。

しかしその中でさらに優良企業を選別したいならば、常に法律を守り、行政指導や業務停止命令などを全く受けていないFX会社を選ぶことや、親会社やFX会社自体が上場している業者を選ぶならリスク対応となります。

たとえば、FX専業会社として上場しているマネーパートナーズやヒロセ通商などは、厳しい規定を遵守しているがために上場し、かつ上場維持できているわけです。このような信用力の高いFX会社を選択するのは賢明です。

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