最近では市場参加者も増えて、FXという名前も広く知れ渡ってきました。しかしFXという言葉は聞いたことはあるが、実際どのような仕組みになっているのか、どのようなリスクがあるのかなど、知らないことも多いのではないでしょうか。
ここでは株式投資や債券投資に代わる新しい資産運用として注目されているFXを初心者でもわかるように徹底的に解説します!
この記事の目次
1.FXとは「外国為替証拠金取引」
①FXとは
FX(=Foreign Exchange)は外国為替取引と証拠金取引を同時に行う投資商品です。異なる2種類の通貨を交換して差益を目的とし、そのために少額の証拠金をレバレッジ倍率に従ってかけて大きく外貨を運用する取引です。
売買するときは、証拠金にレバレッジ倍率をかけて取引を行い、為替相場が有利に変動すれば(例えばドル安円高のように)ドル安の時にドルを買い、ドル高になればそれを売ればレバレッジ効果で大きく収益が上がるということです。
しかし為替相場が不利な状況になるとレバレッジ倍率によっても大きな損失を被ることもあります。
FXを正しく理解するには、外国為替取引と証拠金取引の2つを理解する必要があります。
②外国為替取引とは
外国為替取引は簡単に言うと異なる2つの通貨を交換する取引のことをいいます。
例えば日本円と米ドルに交換したり、逆に米ドルを豪ドルやユーロなど外国の通貨を日本円に交換したりする取引のことです。ユーロと米ドルなど交換できる通貨は日本円だけとは限りません。円を介さず取引をすることも可能です。
日本円をドルに交換する場合を「ドル買い」「円売り」と呼び、逆の場合は「円買い」「ドル売り」といいます。交換比率(交換レート)はその国における経済や政治、金利や貿易収支によっても常に変動します。
例えば「円高・ドル安」というとドルより円が強いことを意味し価値が高いということになりますが、円が様々な国の通貨に対して強いということではありません。このように外国為替取引は通貨交換をする時点で2国間のレートで行われるのです。
また外為(がいため)という名前をよく聞きますが、最近は外為というとFX(=Foreign Exchange)の略で「外国為替証拠金取引」のことを指します。証拠金(保証金)を預託してその差益を目的とした金融商品のことです。
③証拠金取引とは
証拠金取引とは、取引金額に比べて少額の証拠金で取引を行うことです。証拠金を担保に何倍もの金額を運用することが可能です。
例えば、米ドルが1ドル100円として、日本円10万円を証拠金としてFX口座に入金します。日本円にして10万円ですと本来は1000ドルの取引しかできませんが、証拠金を入金することにより10000ドルの取引ができます。
このように、元金の10倍の取引が可能で、これをレバレッジ10倍と呼びます。レバレッジとは小さな金額を預けて大きな金額を動かすことで、テコの原理レバレッジから来ています。テコの原理は小さい力で大きなものを持ち上げるという意味です。
このような証拠金取引をレバレッジ効果と呼び、先ほどのレバレッジ倍率は取り扱い会社によっても異なります。例えば3倍・5倍・10倍など、レバレッジが大きいほど取り扱い金額が大きくなり、ハイリスク・ハイリターンになります。
2.FX(外国為替証拠金取引)の歴史
日本でのFXの歴史は、すでに20年近く経過しています。
元々為替業務は、銀行以外の金融機関で取り扱われることが法律で禁止されていました。
しかし、1998年の改正外為法により銀行以外の金融機関も為替業務を取扱うことが可能になったことが、FX投資が流行するきっかけとなりました。
同じく1998年10月8日、ひまわり証券によって日本で初めてFX取引がサービスされました。その後、FX人気が高まり数多くの金融機関がFX商品を提供し始めたのです。
しかし、FXが始まった当初は法整備がままならず、顧客の証拠金を分別保管しなかったり、ひどい会社は預かった証拠金を横領さえしてしまったのです。
その状況を改善するために国が動き、2005年には「金融商品の販売等に関する法律」が改正されて、FX会社は、
- 金融商品取引業への登録義務
- 自己資本規制比率の遵守
- 強引な勧誘の禁止
このような規制を守った上での為替業務を行なうことになったのです。
法規制が功を奏したのか、2004年頃には120社ほどあったFX会社は現在半分の60社ほどまで減少しています。
FXの歴史を語る上でもう一つ忘れていけないのが、レバレッジ規制です。
FXといえばレバレッジを効かせて少額の証拠金ながらも多額の外貨を効率よく運用できるのが魅力です。
以前は100倍、200倍という高レバレッジが標準搭載になっていたFX会社がほとんどでした。
しかし、2008年のリーマンショック前後、あまりにも激しい為替変動により自己資金を越えて借金を抱えるFX投資家が増加したこともあり、FX取引のレバレッジ設定に規制が課される流れとなったのです。
2010年8月1日からはレバレッジ最大50倍まで、そして1年後の2011年8月1日からは最大25倍という規制が施行されました。
FXの醍醐味であるレバレッジにメスが入ったため、FX投資家が減少するのではないかと心配されました。
しかし、その後もFX口座開設数は順調に増加しており、FX人気は衰えを知らない状況です。
3.円と米ドル取引で「円高」「円安」の2択でイメージしてみる
FXについて少し学んだところで例を挙げて考えてみましょう。理屈は難しいように感じますが、実はシンプルに考えると非常にわかりやすい取引です。
FXは先ほど説明したように米ドルやユーロといった外国通貨を売買して差益を発生させる取引です。
A:1ドル=120円の時に120,000円で1,000ドル購入します。
B:1ドル=130円の時に1,000ドルを130,000円に交換します。(円安)
B-A=10,000円得
C:1ドル=120円の時に120,000円で1,000ドル購入します。
D:1ドル=110円の時に1,000ドルを110,000円に交換します。(円高)
D-C=-10,000円損
わかりやすい例で計算してみましたが、2国間の通貨の取引で為替レートの差額を儲けにする金融商品がFXです。
毎日各国の通貨の値動きを予測して利益を積み上げていきます。
そのため相場の値動きが激しい時は儲けるチャンスになります。
初心者はスワップポイントで慣れる
FX を始めたいが、この値動きを予測したりするのに慣れない場合、最初はこの円高・円安を狙って差額の利益を得るのは難しいかもしれません。
値動きの価格差で利益を出す方法を「キャピタルゲイン」と言います。
その他に、日本の低金利と海外の金利差を利用して利益を生み出す方法があります。
つまり、「インカムゲイン(=金利差益)」を狙う方法です。
これなら少ないリスクで運用できて、経験を積むことが可能です。この2国間で生まれる金利差を「スワップポイント」と呼んでいます。
保有した金額と期間のスワップポイントが利益として支払われます。またスワップポイントは毎日支払われて、人によっては低リスクのスワップポイントの利益だけを運用する方もいます。
毎日通貨の値動きで取引をするのではなく、1年単位で30,000万円程度の金利を受け取る方法なら、大きな損失もなく日本の銀行に預けるよりよっぽど良い利回りになります。
FX会社に外国通貨で保管するだけなので初心者でも運用しやすい方法です。
4.現物の交換ではなく取引はシステム上で完結する
FXは、為替相場の値動きで利益や損益が出ることはお分かりいただけたと思います。
通貨の値動きは日々変わり、経済状況や政治・貿易など色々な要因で変化します。
たまに、株取引のニュースや普通のニュースでも円相場の状況が報告されるのを耳にするでしょう。例えば2016年6月15日の円相場(ドル)を見てみましょう。
為替相場から情報を見てみましたが、その市況も刻一刻と変わっていくことが分かります。
上記は「現在の円相場は1ドル106円14銭から106円15銭の間で取引されています」というフレーズになるでしょう。
この価格(レートとも言います)はいつも変動しており、それにより取引に利益や損失が出るのです。
『2.円と米ドル取引で「円高」「円安」の2択でイメージしてみる』でもお伝えしたように、分かりやすく大きい数字にして考えると1ドルが120円で1,000ドル購入した場合、1ドル130円の時に交換すれば10,000円の利益になります。
これがレートの変動による利益です。
逆に1ドル120円の時に1,000ドル購入し、1ドル110円の時に交換すると10,000円の損失になります。
為替レートは通貨の価値によって変わり、需要と供給のバランスによって変化します。
これはどんな市場でも同様で、人気のある通貨(商品)は価値が上がり、人気のない通貨の価値は下がるようになっています。
このコラムの例では1,000ドルという形で説明しましたが、実際のトレードは現物では行われません。差金決済取引という取引形態で、インターネット上のシステムで数字として処理されます。
現物取引は物々交換のことで、現物同士の取引です。日本円をドルに交換することでレートの変動で損益をやり取りします。
FXトレードは、実際にドル紙幣や日本円を物々交換するわけではありません。
実際にFXトレードの画面を見てみるとわかりますが、システム化されていてすべての取引がそこに集約されています。
5.金利の違いでも利益が発生する金利差益(インカムゲイン)
よく外貨預金とどのように違うのかということを疑問に思われる方もいます。外貨預金は個人投資家でも外貨投資できる方法の一つで外国の通貨に換えて預け入れすることができる預金です。
これは、似ているようでFXとはかなり違います。先ほど2の中で「初心者はスワップポイントで慣れる」ということをお伝えしましたが、金利の受け取りは外貨預金なら満期日や解約日ですが、FXならスワップ金利で毎日受け取りが可能です。
またレバレッジ運用も可能で、外貨預金はできません。換金性はFXが自由にできる一方で外貨預金は翌日以降に解約しないと換金できません。
そして手数料も外貨預金は高いので投資としてはFXのほうが有利な点が多いようです。
ここではこのFXのスワップポイントをさらに詳しく解説します。
①通貨ペアの金利差から発生するスワップポイントによる「金利差益」
FXはスワップポイントと呼ばれる金利差益(インカムゲインといいます)という利益があります。
スワップポイントとは金利調整分という意味ですが、2つの異なる通貨の「金利差」から得られる利益のことです。
これをインカムゲイン(=金利差益)と言います。
最初にFXの仕組みでご説明した時に、通貨の売買で利益を得る方法として為替レートの変動による利益を解説しましたがこれは為替差益(キャピタルゲイン)と呼ばれ、為替レートによる売買により生まれた利益のことです。
金利差益(スワップポイント)を狙う取引では、今の日本の低金利政策では高金利政策を行っている国の通貨を買うことが利益になります。
為替差益だと一度の取引で大きな利益を生み出すことができますが、金利差益は毎日コツコツと小さな利益を積み重ねる方法です。
そのため初心者にはリスクが低く、取り組みやすい方法の一つと言えます。
また人によってはスワップポイントだけ取引を行う方もいるくらい、資産運用の中では比較的安定した方法といえるでしょう。
②日本円で外貨を買って金利差がもらえる具体的なイメージ
スワップポイントは比較的安定しているとお伝えしましたが、実際の取引では注意すべき部分があります。それは、スワップポイント(金利差益)が毎日加算される仕組みです。
実際に取り組んでみるとわかるのですが、例えば金利の高い通貨を購入して持ち続けることでスワップポイント(金利差益)が入る仕組みです。実はFXにはポジションという言い方があります。
これは外貨の持ち高(残高)を指し、決済した時に利益または損益が確定する前の状態を言います。そしてスワップポイントはそのポジション維持の日数分支払われます。
毎日決まった時間に加算されて、このポジションをもったまま時間を過ぎると、その日のスワップポイントが加算される仕組みです。初心者の方に注意していただきたいのがこの「ポジション」と「決済」です。
【ポジションと決済】
ある通貨を購入して保有する場合をFXではポジション持つと言います。
ドル/円を購入すれば「ドル/円の買いポジションを持つ」といい、そこから売りに転じて決済する
ことを「ポジションを解消する」と言います。
買い注文をロング、売り注文をショートと呼び、買いポジションをロングポジション、売りポジションをショートポジションと言います。
決済はポジションを解消することを言い、ポジションを決済しない場合は損益が出ても金額がまだ確定していない状態です。
またレートが動くと損益が上下するということにもなります。
利益が出ていて払い戻ししたいと考えた時や損失を大きくしたくないときに「決済」を行います。
もちろん一定レートになったら自動決済する方法もあります。
ポジションの意味が少しわかっていただけたと思いますが、FXの性格上「安値で買い高値で売る」「高値で売り安値で買う」という売り買いのどちらも取引可能です。
FXではポジションのエントリーの方向によって自由に選ぶことが可能なところが魅力的です。
このエントリーは「注文を入れる」という意味で、注文を入れると「ポジションを持った」状態になります。
しかし、ポジションをそのまま持ち続けていても利益や損失は生まれません。
このとき保有しているポジションがプラスになったら「含み益」、マイナスになったら「含み損」といい、これらを確定するためにはじめて「決済」するのです。そして口座に利益か損失が反映されます。
スワップポイントで注意したいのは高金利通貨を売り、低金利通貨を買うエントリーをした場合、スワップポイントは受け取るどころか支払うことになります。そのてまえポジションのエントリーは注意しなければなりません。
今はわかりやすくするために極端な例をご紹介しましたが、スワップポイントは低金利通貨を売り、高金利通貨を買い、長期保有してスワップポイントを加算する方法です。
インカムゲインで考えると、高金利通貨を保有するポジションが魅力になります。
しかし、場合によっては高金利通貨を持つ国は資源国や新興国であることが多いので、いわゆる安定通貨(主要通貨)と比べると大きなリスクがあります。
例えばニュージーランドドルで例を出しましたが、資源国であり値動きも大きい通貨だということを忘れないようにしましょう。
では実際に日本円で外貨を買って金利差がもらえる具体的なイメージについて少し解説します。以下は各国の政策金利の推移です。
過去5年にわたっての数値です。ニュージーランドドルはご覧のとおり日本やアメリカなどと比べても経済規模や人口・面積も少ないのに圧倒的に金利が高いのが特徴です。
金利の高い理由は経済規模が少なく貿易量が小さいので海外資金が集まりにくいということもあります。
そうなると新規事業を展開することは出来ず、資金不足に陥ることを防止するべく資金を持つことが大切になります。
そのため少しでも多く海外からお金を集めるために金利を高くしているのです。
各国の政策金利 推移 (2000年~2015年) | |||||||
米国 | ユーロ | 英国 | 日本 | スイス | 豪ドル | NZドル | |
2015年 | 0.50 | 0.05 | 0.50 | 0.10 | -1.25 | 2.00 | 2.50 |
2014年 | 0.25 | 0.25 | 0.50 | 0.10 | 0.00 | 2.05 | 3.50 |
2013年 | 0.25 | 0.25 | 0.50 | 0.10 | 0.00 | 2.50 | 2.50 |
2012年 | 0.25 | 0.75 | 0.50 | 0.10 | 0.00 | 3.00 | 2.50 |
※各国の政策金利は、年末時点の数値
上の表を見るとわかりますが、ニュージーランドドルの場合はスワップポイント狙いの場合、買いから始めれば確実にスワップポイントが毎日つくことがわかります。
100万円程度で計算するとスワップ金利は77円、年間でいうと28,105円の金利が出る計算になります。(実際と異なる場合があるので詳しくは各FX取引会社でご確認ください。)
6.少しのお金で大きなお金を動かせる方法「レバレッジ」
コラムの最初にレバレッジについてご紹介しましたが、もう一度おさらいしましょう。
FXでは証拠金として取引会社に預け入れすると、証拠金の数倍から数百倍の金額で取引することが可能です。これをレバレッジと呼んでいます。
レバレッジ率によっても変わりますが、レバレッジ効果と呼ばれるテコの原理で少ない資本でも大きい取引ができることを指します。
①預けた証拠金の数倍から数十倍の金額の取引が可能な「レバレッジ」
レバレッジはレバレッジの倍率によっても利益や損益が変わります。具体的に考えてみると10万円の証拠金を口座に入金して10倍のレバレッジを掛けると100万円の取引が可能になるということです。
FXの魅力はレバレッジの倍率を掛けないと、そのとき1万円のキャピタルゲイン(為替差益)でもレバレッジ10倍なら(実際の取引ではレバレッジ〇〇倍と言います)10万円の利益が得られるということです。
同じく、スワップポイントでの利益や損失もレバレッジの分だけ増えることになります。つまりスワップポイントも10倍になるということです。
②つまり、100万円分の外貨も4万円で買える!
具体的に考えてみると1ドル100円が、1ドルが110円になった場合、10万の投資で1万の利益がでます。実際のFXの取引ではそんなに大きな変動はでませんし、10円の変動が出るのは稀です。
そこでFXではレバレッジを使って少しのお金でも大きなお金を動かすようにして利益を得るのです。レバレッジは証拠金を担保に最高25倍までの金額の取引が行えます(FX会社によって異なります)。
50万円証拠金で入れるとレバレッジ20倍だと1,000万円の外貨取引が可能になります。つまり4万円の証拠金で最高100万円の取引ができるということなのです。
仮に先ほどの10円の利益があれば掛け金100万で10万が利益になる計算です。
ただしレバレッジが高いほど、ハイリスク・ハイリターンということを忘れないようにしましょう。
FX初心者は通常2~3倍程度のレバレッジで行うことをお勧めします。
7.FXの売買手数料は原則無料!よって外貨預金よりも格安
1998年に外為法が改正されて、外貨預金というものに注目が集まりました。その後FXが金融商品として登場し、日本でも個人投資家が参加できる人気の投資になりました。
外貨預金がFXと違うのは、外貨預金は高い預金金利を狙うのに対して、FXは金利差(スワップ金利)を狙い、毎日スワップポイントが支払われることです。これは似ているようで違います。
外貨預金は買いのみで銀行の営業時間しかできません。また金利の授受に関しては基本的には満期または解約時しか受け取ることはできません。
取り扱い通貨に関しても基本外貨預金はメジャー通貨で、FXはマイナー通貨まで扱うことが可能です。
一番大きな差は売買手数料の差です。例えば通常大手銀行だとドルを買う場合1円の為替手数料を取ります。1ドル100円の時は1%、円高で80円ならさらに1.25%に上昇してしまいます。
一番手数料が安い米ドルでも、購入した瞬間に2.5%のマイナスになるということです。つまり外貨預金は効率のよい運用方法とは言えないのです。
①外貨預金は為替手数料がかかるがFXなら売買手数料が原則無料
先ほどもお伝えしましたが、外貨預金は為替手数料がかかりますが、FXなら取引手数料は原則無料です。FXには独特のコスト「スプレッド」というものがあります。
FXはビットレートという(業者の売値がお客様売値とイコール)とアスクレート(業者の買値がお客様の買値とイコール)の差額をスプレッドといい、取引ごとにこのスプレッドをFXのサービスに支払います。
スプレッドはFXサービスによってもかなり異なるので、口座開設の際は必ず確認するようにしましょう。
②外貨預金の1/10以下の取引手数料
FXは売買手数料が原則無料であることについては、先ほどのコラムで説明しましたが、外貨預金と比べてもスプレッドにかかる料金は外貨預金のほぼ1/10以下です。
その理由の一つは売買が完全にシステム化されていることで余計な人件費や換金や加工といったコストが実際に発生せず、ダイレクトにシステム上で取引されるためです。
これは株式投資などのすでにシステム化されているものと比べてもかかる手数料は1/2以下です。
FXは近年人気の金融取引ですが、実際に人気が爆発して取引量が増えたおかげで市場が大きくなり、必要なコストが下がりました。
これもFXが人気になった秘密なのです。
8.「1日中24時間」売買できるFX
帰宅後や深夜でも取引可能
数年前に主婦が自宅でFX取引をして1億以上の利益を出して脱税したという事件がありました。
株式投資だと9時から15時というのが日本の売買時間ですが、FXは原則24時間取引が行われます。
先ほどの主婦の例だと、昼間や明け方などの家事に関係ない時間にFX取引を行っていたようです。
会社員でも自営業でも、主婦でも時間に高速されることなく利用できるのがFXなのです。
時間に合わせる株取引と比べると圧倒的な自由度があります。今も世界のどこかで通貨が売買されているのです。
そして今では自動売買と呼ばれるシステムトレードも盛んにおこなわれています。24時間取引できて、短期売買も可能なので副業でも人気が高い理由がわかります
9.FXは「買い」「売り」 のどちらからでも取引を始められる
外貨預金は通貨を銀行に預けるという方法で主に買いが中心です。売りはありません。FXは通貨ペアを売買して、為替差益を得る方法なので「売り」も「買い」も両方可能です。
実際のFXの世界では「売り・買い」でなく「保有する・決済する」と言います。
もちろん売り買いのどちらも可能であるだけでなく、エントリー(注文という意味です)にも成り行きや指値といった基本的な注文方法から、IFOというポジション保有から決済までを事前に指定する(※ポジションについては4-2日本円で外貨を買って金利差がもらえる具体的なイメージをご覧ください)取引も可能です。
このように外貨預金と違い、為替の状況により色々な取引が可能である点がFXの大きな魅力になっています。
10.様々な通貨を取引できる
外貨預金と比較すると申し訳ないのですが、外貨預金はメジャーな通貨しか取引できません。
つまり為替相場での取引と流通量が多い通貨しか扱っていないということです。
メジャー通貨とは米ドル・ユーロ・英ポンド・豪ドル・ニュージランドドル・カナダドル・スイスフランの7通貨です。
もちろん中には新興国や資源国の通貨も少しは扱っています。
一方FXは、様々な種類の通貨を扱っています。主要7通貨以外に数十か国の通貨の取り扱いがあります。これもFXトレードを爆発的に広めた理由の一つです。実に色々な取引ができるのがFXの魅力の一つなのです。
最後に
外貨預金や株取引がポピュラーな取引だと思われていた時代と比べると、FXは相当自由度が高い外貨運用の一つの方法です。
会社員でも主婦でもアルバイトでも、どんな方でも自分の自由な時間に取引に参加でき、24時間取引ができるのが魅力です。
またFXを始める資金も数万円~数十万円程度で行えるので、資産運用や外貨運用に不慣れな初心者でもハードルが高くないのが魅力です。
またFXは円安・円高どちらでも利益が得られるのでどんな局面でも売買が楽しめます。
スワップポイントの仕組みを理化すれば、日本が低金利だからこそ、高いスwップポポイントを受け取ることもできます。
資産運用や金融商品を考えているなら、FXを検討してみてもいいのではないでしょうか。
少ない自己資本から始めることも可能なので是非試してみることをおすすめします。
