「痩せたいけど食べることが大好き!」「食べる量を制限するダイエットは成功したためしがない!」そんな人にオススメのダイエット法をご紹介いたします。
痩せるだけではなく、体の調子を整える効果もあり、お肌がキレイになったという例もあるダイエット法です。キレイになりたいなら、ぜひ試してみてください!
MEC(メック)食とは
お肉の「Meat」・卵の「Egg」・チーズの「Cheese」、それぞれの頭文字をつなげて「MEC」と書き「メック」と読みます。名前の由来のとおり動物性たんぱく質を中心とした食事内容、そして、それをよくかんで食べることによる食の健康法です。
MEC食の特徴は、高脂肪・高たんぱく・低糖質。
お肉は命そのもの、卵はこれから生まれる命に必要なものがすべて詰まっているのです。さらに、チーズは牛乳から作られるので、幼い命を育てるために必要なものがそろいます。これにより、低糖質でも栄養が不足する心配がなくなるのです。
糖質制限ダイエットとの違いは?
上記MEC食の特徴のひとつに「低糖質」とありますが、低糖質ダイエット法が既に存在していたことが思い出されますね。低糖質ダイエットとMEC食ダイエットの違いは、糖質以外の部分です。
糖質をとりすぎることは肥満の原因ですから、制限をして低糖質状態を維持することが肥満を回避することにつながります。その考えに基づいて、普段の食事から糖質を減らしたものが糖質制限ダイエットです。
そもそもの考え方が「肥満の原因を生活から排除する」なので、脂肪やたんぱく質も悪者イメージがつきまとい、食事が楽しくなくなる・食べることに罪悪感が芽生えるといったデメリットが大きくなってしまいます。
MEC食ダイエットなら糖質は低めに抑えますが、その分、脂肪とたんぱく質をたっぷりと取っても良いのです。食事のボリュームは、むしろアップしたように感じるかもしれません。しかし、実際には低糖質の内容となっているので、きちんとダイエットにもつながっているのです。
方法
MEC食ダイエットの具体的な方法は、以下のとおりです。
- 炭水化物を控え、お肉・卵・チーズを中心にメニューを組み立てる
- よくかんで食べる
炭水化物とは、ごはんやパン・めん類など主食にあたる食品です。これらを控えることで、低糖質が実現します。そしてその分、たっぷりのお肉でボリュームアップ! さらにお肉だけでは不足がちな栄養素を卵とチーズで補いましょう。
お肉と卵・チーズの3種類を、毎食同時に取る必要はありません。総合して1日分の目安である以下の量を食べていれば良いのです。
具体的な量はお肉200g、卵は3個、チーズは120gです。
栄養価の面でオススメのお肉は、牛肉・羊肉です。しかし、毎日食べるものですから、同じお肉では献立にも限りがありますね。あくまでオススメであり、他のお肉が向いていないわけではありませんから、深く考えずにお好きなお肉を選びましょう。
また、後に詳しくご説明いたしますが、よくかんで食べることも大切なMEC食ダイエットの一環です。よくかむ行為自体、ダイエット効果が期待できるものとして知られています。MEC食と組み合わせると、その効果はさらに大きくなるのです。
効果
たんぱく質の役割は、筋肉を生成することです。筋肉が増強されれば基礎代謝が活発になり、日常生活でのカロリー消費量が増えます。つまり、やせやすく太りにくい体質作りに役立つということです。
基礎代謝とは、体内で行われる生命活動のため燃料としてカロリーを消費することです。もちろん、食べたものを消化する内臓を動かすにも、カロリーを消費します。
MEC食のひとつである卵は、消化するために必要なカロリー量が大変多いことをご存じでしょうか? 卵から摂取するカロリーよりも、消化のために消費されるカロリーのほうが多いので、たくさん食べても太らないのです。
チーズは肥満の原因になりそうなイメージがありますが、脂肪を燃焼するために必要な栄養素を豊富に含んでいます。つまり、チーズを積極的に食べれば、脂肪の燃焼が活発になるのです。
満腹感が得られるまでには時間の経過が必要ですが、よくかめばゆっくりと時間をかけて食事を取ることになるので、食べ過ぎてしまう前に満腹感を得られるのです。さらに、あごの関節を動かすと満腹中枢に刺激を与える効果があるため、よくかむことは満腹感をコントロールすることと言えます。
筋肉が鍛えられてフェイスラインを引き締める効果も期待できます。もちろん、メインとなるお肉の消化を助けることにもつながるので、おなかにも優しいダイエット法です。
給食の時間に学校の先生から「牛乳をよくかんで飲みなさい」と言われたことはありますか? 「液体なのにかむ? 意味はあるの?」と思ったかもしれませんが、きちんと意味はあるのです。
牛乳をかみ砕くのではなく、かむ行為によって口の中に留めておく時間を長くとっています。これにより、冷えた牛乳を一気に胃の中まで流し込んでしまうことを避け、牛乳を口の中で体温に近くなるまで温めることができるのです。
デメリット
コレステロール
MEC食ダイエットで扱う食品は、お肉・卵・チーズと、どれもコレステロール値を気にする人から見れば天敵ばかり。やはりコレステロール値の上昇は避けられません。しかし、体がMEC食に慣れるにつれだんだんと安定してくるので、コレステロール値が上昇するといっても一過性のものです。
また、逆に体重が増加するケースもあるようですが、こちらも一時的なもの。体質変化の途中には望まない結果が出ることもあるでしょう。そこでくじけずに続けていれば、いずれ安定して減少へ向かうので、ご安心ください。
月の食費
MEC食ダイエットでは食べるものが決まっているので、チラシや売り場をチェックして安いものを買い、あるものでやりくりする節約術が使えません。炭水化物、すなわち主食の摂取を控えるので、その分もおなかが満たされるまでお肉を食べるダイエット法です。
お肉を安く手に入れる手段がなければ、食費は跳ね上がる一方となるでしょう。卵も、値下げ競争が激化した時期がありましたが、現在では、価格を安定させる対策がとられ、安売りされることが珍しくなっていますね。
ランチタイム
食べる食品を制限していると、友人とのランチタイムを自由に楽しめない一面もあります。
たまの機会であれば「今だけはMEC食を気にせずに、好きなものを好きなように食べて、また明日からがんばればいい」と割り切れますが…… お勤め先の付き合いで毎日のように他人と食事をともにする立場の人もいるでしょう。そういう人は、昼食まで徹底してMEC食制限を貫くことがなかなか難しいのです。
痩せない原因は?
MEC食ダイエットでなかなか痩せないと思ったら、きちんと正しい方法をとれているかどうか振り返ってみましょう。お肉・卵・チーズそれぞれの1日分必要量に対して、多少の誤差はOKですが、あまりにかけ離れてはうまくいきません。また、意識せずに調味料や間食でMEC食のバランスが狂っている可能性もあります。
「食事量は少ないほど痩せる」と思う人もいるかもしれませんが、MEC食ダイエットではあてはまりません。1日分の必要量に足りていないと、体が飢餓状態を危惧して省エネモードに切り替わり、やせにくい停滞期が始まってしまいます。
MEC食ダイエットは標準体形に整えることを目的とした方法です。痩せ形の人がわざわざダイエットをすることはまれだと思いますが、標準よりも痩せている人が実行すれば、逆に太ってしまうのは当たり前のこと。スレンダー体形を維持するためには、向いている方法とは言えません。
効果アップさせるには?
MEC食のひとつであるお肉には、筋肉を増強し基礎代謝を上げる目的があります。その効果をさらに高めるには、筋トレを合わせて行うことがオススメです。ムキムキ状態になるまで鍛え上げる必要はなく、普段の生活のなかで少しだけ動く量を増やすといった心がけひとつでも十分。
例えば、手を伸ばせば届くところにあるゴミ箱にゴミを捨てる場合。座ったままで手を伸ばしてゴミを捨てるのではなく、きちんと立ち上がってゴミ箱のところまで歩いて行って、ゴミを捨てて、戻りましょう。たったこれだけのことでも毎日心がけていれば、MEC食と組み合わせると大きな効果が期待できます。
お肉・卵・チーズを中心にメニューを組み立て、1日に必要な量をしっかりととること、それがMEC食ダイエットです。しかし「この3種類の食品以外は一切口にしてはいけない」ということではありません。
長く継続するためには、飽きのこないローテーションが不可欠ですから、多少の野菜やお魚をメニューに取り入れても良いのです。ただし、以下の食品はなるべく避けましょう。
- マヨネーズ・ケチャップ・ドレッシングなど調味料
- 果物類
- いも類
- ごはんやパン、めん類などの穀物類
- かぼちゃやニンジン、トマトなどの緑黄色野菜
- 砂糖・はちみつなど甘味類
- スナック菓子、和菓子などの間食
- 日本酒やワイン、ビールなど上記食品を原料とするアルコール類
まとめ
少し珍しいダイエット法、MEC食ダイエットについてご紹介いたしました。お肉や卵・チーズなど、太りそうなイメージの食品ばかりをたっぷり食べて痩せられるなんて、ビックリした人も多いのではないでしょうか?
一時的に太る時期があるので長く継続しなければいけなかったり、正しくできなければ逆に太る可能性があったりと、難しそうに思えるかもしれません。でも、きちんと内容を理解して実行すれば、きっと健康的にやせられるはず!