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陣痛促進剤の種類と使用されるケースは?副作用やリスクはあるの?

 

出産はすべて同じではありません。10人いれば10通りの出産になります。出産スタイルも色々あり、選んだ方法で何もかも順調に進んでいるのなら良いのですが、予期せぬ事態が起こる事もあります。

しかし、最近の医学は進歩しているので昔では難しかったお産でも問題なく生まれることが多くなりました。一番重要なのは、何かあった時にママ自身が慌てないことです。

今回は「陣痛促進剤」について詳しくみていきたいと思います。陣痛促進剤はお産の状況で急きょ使うこともあります。事前に知っておけば、いざという時にも安心して使うことが出来ます。

もちろん最終的にはお医者さんからの説明を聞いて判断することになります。お医者さんからの説明をしっかり理解するためにも事前に知識を入れておきましょう。

 

目次

陣痛促進剤とは?

陣痛促進剤とは、陣痛を人工的に誘発または促進するために使われる薬のことです。

予定日を2週間近く過ぎてしまうと胎盤の機能が低下したり、赤ちゃんが大きくなりすぎてしまったりします。

ママと赤ちゃん両方が危険にさらされたり、スムーズなお産が難しくなったりしてしまうため、人工的に陣痛を起こします。これが誘発目的で使われる場合です。

陣痛が始まっても子宮の収縮が弱くスムーズなお産にならない場合は陣痛を強くするために薬を使います。これが促進目的で使われる場合です。

どちらの場合も、医師の判断によって陣痛促進剤を使います。誘発する場合には、陣痛誘発剤と呼ばれることもあります。

病院によっても方針は異なり、なるべく自然に陣痛を起こすためにギリギリまで誘発を待つこともあれば、予定日を過ぎたら数日後に誘発することもあります。

陣痛促進剤の種類

陣痛促進剤と呼ばれるものは「オキシトシン」と「プロスタグランジン」と2種類あります。

薬と聞くと不安になる方も多いかもしれません。しかし、どちらも自然に出産するためにママの体の中で作られて、子宮に作用するホルモンです。

なので、基本的には危ないものではないですが、元々体から作られるものなので、必要以上に濫用したり、過剰に使ったりすると危険が及びます。また、稀に特異体質で過剰に反応したりすることがあるため、医師の判断のもと、きちんと説明を聞いてから受けるようにしましょう。

使う前は医師から必ず説明があります。勝手に使われることはないので安心して下さい。また、陣痛中に余裕がなく説明が聞けない場合は家族の承諾を取るので、家族にも情報として事前に伝えておくと良いでしょう。

2種類の薬は以下のようなものです。2つが併用されることはありません。どちらかを使用して効果が得られない場合のみ、時間置いてもう一方の薬を投与されることがあります。

オキシトシン

オキシトシンは元々出産間近の妊婦さんの下垂体と呼ばれる部位から分泌されるホルモンです。子宮の筋肉や乳房の筋肉に作用して陣痛を起こしたり、母乳を出したりする作用があります。

オキシトシンは点滴にて投与されます。すぐに規則的な子宮収縮が起るのが特徴ですが、効果的な陣痛になるのかは個人差が大きいものです。

プロスタグランジン

プロスタグランジンも元々は体の中で自然と作られるホルモンで、筋肉に直接働きかけて筋肉の収縮を助ける働きをします。子宮頚管を柔らかくしながら陣痛を誘発する効果があります。

プロスタグランジンは点滴と経口錠剤の2種類があります。経口錠剤は量の調節が難しいのが特徴です。オキシトシンに比べて個人差が少なく比較的誰にでも効くものです。

ただし、どちらの陣痛促進剤も効き具合には個人差があります。これは使ってみてからしか分からないので、使用後の陣痛の進み具合をみて危険がある場合には帝王切開になることもあります。

陣痛促進剤を使用するケースは?

陣痛促進剤を使うケースはいくつかあります。代表的なものをいくつか説明していきます。

過期妊娠の場合

妊娠37週から妊娠41週までが正産期呼ばれ、最も安全に出産出来る期間になります。

それ以降は胎盤の機能が低下したり、赤ちゃんの体重が増えすぎたりと分娩に対するリスクが高まります。そのため、41週を過ぎると陣痛促進剤を使うことを検討します。

前期破水の場合

通常、陣痛が進み破水が起るのですが、陣痛より先に破水が起こる事があります。これを前期破水と言います。

破水後に自然と陣痛が起こる事が多いのですが、破水後は細菌感染の確率が高まる為、一定の期間が過ぎると陣痛促進剤を使い陣痛を起こします。

胎児の状態が良くない場合

医師の判断のもと胎児の状態によっても陣痛促進剤を使うことがあります。

微弱陣痛の場合

陣痛は徐々に強くなり、間隔が短くなります。しかし、人によっては陣痛が微弱で分娩が進まないことがあります。ママは体力を消耗してしまったり、子宮筋肉の疲労で分娩後出血がひどくなったりすることもあります。

合併症がある場合

妊娠高血圧症などの症状がひどく、ママと赤ちゃんに危険があると判断された場合は陣痛促進剤を使うことがあります。

陣痛促進剤を使用できない人は?

  • ぜんそくなどの持病がある人
  • 過去に子宮手術を受けている人(帝王切開も含む)
  • 児頭骨盤不均衡
  • 前置胎盤

 プロスタグランジは気管支を収縮する作用があるため、ぜんそくなどの持病がある場合には使用が難しくなります。

また、過去に帝王切開や子宮の施術を受けている人は使用出来ません。ママの骨盤より赤ちゃんの頭が大きい児頭骨盤不均衡、胎盤が子宮を覆ってしまっている前置胎盤も使用が出来ません。

陣痛促進剤に副作用やリスクはある?

陣痛促進剤を使うにあたって一番気になるのが副作用やリスクではないでしょうか。陣痛促進剤は元々体から出るホルモンなので安全性は高いものですが、それでもリスクがないわけではありません。

過強陣痛になる恐れがある

最も可能性があるのは、過強陣痛の可能性です。通常体の準備が整ってから陣痛が起こりますが、陣痛促進剤で人工的に陣痛を起こす場合、身体の準備が整わずに子宮が収縮する可能性があります。

その結果、子宮内にいる赤ちゃんが低酸素状態となる胎児機能不全になってしまうことがあります。

また、子宮に裂傷が出来る子宮破裂や子宮頚管裂傷、出産しても子宮内から血が止まらない弛緩出血になる可能性もあります。

緊急帝王切開になる場合もある

陣痛促進剤は個人差が大きく使ってみなければどの程度効くのか分かりません。

陣痛促進剤を使ってもスムーズにお産が進まなかったり、母子ともに危険な状態だと判断された場合は緊急帝王切開になったりする可能性もあります。

陣痛促進剤の費用は?保険は適用されるの?

陣痛促進剤の費用は病院ごとによって異なり、一般的には1万円~5万円程度になります。ただし、状況によって保険が適用されます。

ママの希望で陣痛促進剤を使う場合には保険は適用外になり、微弱陣痛や破水など医療的に必要に迫られて使う場合は保険が適用されます。その場合は3割負担になります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。陣痛促進剤は元々体から作られるホルモンを使っているので比較的安全ではありますが、人工的に投与するため副作用やリスクもあります。

正しく投与されれば安全で有効な手段なので、使用前には医師の説明をしっかり聞いて判断するようにしましょう。

いざ使用するときに不安を残したままでは、落ち着いて出産することが出来ません。出来れば事前に不安を解消し、付き添う家族とも情報を共有しておくと良いでしょう。