体を温める食べ物として、真っ先に思い浮かぶのは生姜（ショウガ）ではないでしょうか？
生姜は体を温める効果があるというのは、多くの人がご存知ですよね。
でも、生姜は調理法によっては体を温める効果が倍増したり、逆に体を冷やしたりすることもあることを知っていましたか？
生姜を積極的に取り入れて体を温めていたつもりが、実は体を冷やしていた・・ということもあります。
生姜の効果的な摂り方や、妊活中にぜひ活用したい生姜の温めパワーについて見ていきましょう！
最近話題のウルトラ蒸し生姜のレシピも紹介します！
妊活中におすすめ！体を温めるジンジャーパワー！ウルトラ蒸し生姜とは？
目次
そもそも生姜とは？
生姜の歴史は古く、紀元前300～500年前から原産地のインドから中国へ渡り、薬用として用いられてきました。日本へは奈良時代に中国から伝わってきたといわれています。
食用や薬用として用いられるのは根っこの部分で、この大きさと種類によって分類されます。
大きなものは1kgぐらいの大きさになり「大生姜」、その半分ぐらいの大きさのものが「中生姜」、400gぐらいのものが「小生姜」です。
一般的にスーパーなどで売られているのは大生姜で、そのなかでも貯蔵をして皮が茶色いものを「ひね生姜」と呼びます。
夏から秋ごろに出回るのが、「新生姜」と呼ばれる白っぽい生姜です。
また、初夏になると出回る、焼き魚の付け合わせに使われる葉のついたものが「葉生姜」もあります。
その独特の風味から、日本では昔から薬味として用いられたり、料理に欠かせない存在でした。
生姜のすりおろしや甘酢漬け、はちみつ漬け、生姜湯など様々な調理法で食されています。
すりおろした生姜を使った生姜湿布など、外用薬としても用いられています。
生姜は体が温まるので、手足の冷えの改善や風邪の予防など、薬用として用いられることも多いですね。生姜は漢方の材料にも用いられています。
食べ方によって変わる生姜の作用
東洋医学では、全ての物を陰と陽に分けています。
食べ物も陰と陽に分けられ、「体を冷やすもの」と「体を温めるもの」に分類されます。
体を冷やしてはいけない妊活中は、積極的に陽のグループの食材を摂りたいもの。
生姜は陽のグループの食べ物です。
妊活中は生姜がおススメの食材ですが、摂り方によっては体への作用が違ってくるので、効果的な摂り方を押さえておきましょう。
生の生姜の場合
生姜は調理法によって体に及ぼす働きが異なっています。
生姜に含まれるジンゲロールは辛みの元ですが、これには手足の血管を広げる働きがあり、生姜を食べると手足の血行がよくなります。
「生姜は体を温める」と言われているのは、このためです。
しかし、身体を温めると言っても末端に熱がいくので、体の芯は冷えてしまうというのが生の生姜の特徴です。
そのため、中国医学では、生の生姜を解熱剤に使用するのだとか。
生の生姜を食べてもポカポカするのは最初だけで、熱が外に逃げているので体は次第に冷えてくるんです。
薬味などに使われているおろし生姜は、暑い夏場や風邪の引き始めなど熱を下げたい時などにはおススメですが、体を温めたい時に生の生姜を食べるのは逆効果です。
加熱・乾燥した生姜の場合
生姜を加熱や乾燥させると、辛み成分のジンゲロールがジンゲロンとショウガオールという成分に変化します。
ショウガオールには胃腸を刺激し、熱を生み出す作用があります。このショウガオールとジンゲロンの働きによって、体の奥から温めてくれるのです。
妊活中の冷えは出来るだけ避けたいもの。胃腸や子宮など体の奥を温められるので、血行もよくなり妊娠しやすい体作りにピッタリというわけです。
妊活中、生姜を食べる時は加熱したものや、乾燥したものを食べるようにしましょう。
また、生姜には免疫力アップや疲労回復にも有効です。
妊活だけでなく、健康にいい生姜の温めパワーをどんどん取り入れたいですね。
温めパワー倍増！ウルトラ蒸し生姜とは？
ためしてガッテンをはじめ、テレビで紹介され今人気のウルトラ蒸し生姜。
ウルトラ蒸し生姜はその名の通り、生姜を蒸して乾燥させたものです。
先ほども説明した通り、生の生姜に比べ、ショウガオールが多く含まれます。
ジンゲロンとショウガオールで温めパワーが非常に高くなり、「ウルトラ」と名付けられたのだとか。
そんな温め効果を倍増させたウルトラ蒸し生姜。
そもそもの由来は、漢方で使われる生薬の「乾姜（カンキョウ）」です。
実際に乾姜は、漢方の世界では体を温め冷えを散らす温中散寒として用いられています。
ウルトラ蒸し生姜の作り方
ウルトラ蒸し生姜は市販のものを利用してもいいですが、自宅で簡単に作ることができます。
長年、生姜を研究してきた医学博士の平柳要先生が、テレビでも紹介していたレシピを紹介します。
- 皮つき生姜をよく見て、縞々になっている繊維の向きに沿って1～2mmの厚さに薄切りにします。（※）繊維に沿って切らないと、見た目や食感が悪くなってしまいます。
- ふきんやクッキングシートを蒸し器にしき、その上に生姜を重ならないように並べます。
- 約30分蒸します。甘い香りに変わると出来上がりです。
- 天日で1日、また室内なら1週間干します。
- 乾燥した物は、密閉容器に入れて常温で保存します。3ヶ月を目安に使い切りましょう。
（※）生姜の成分は皮の下に集まっているため、皮ごとスライスしましょう。
ウルトラ蒸し生姜は、ハサミで細切りにしたり、フードプロセッサーで粉末にするとさらに用途が広がり便利です。
スムージーに混ぜたり、紅茶と混ぜて生姜紅茶にも。
スパイス代わりに料理に加えると、アクセントになります。和食・洋食・中華とどんな料理にもあい、お菓子やドリンクにも使えます。
ぜひお気に入りの使い方を見つけてみてください。
まとめ
いかがでしたか？普段の食卓にとてもなじみ深い生姜ですが、その驚くべき温めパワーは無視できませんよね。
今まで生のおろし生姜ばかり食べていた・・という人は、ぜひ加熱したものを取り入れてみるようにしてください。
妊活中に限らず女性の体にとって冷えは大敵です。
体の深部からポカポカ温めてくれる生姜は、月経トラブルなど女性特有の悩みも改善してくれるはず。
代謝もアップして脂肪の燃焼も活発になりダイエット効果も・・と、女性には嬉しいことずくめです。
女性の体に嬉しい効果をもたらしてくれる生姜。
ウルトラ蒸し生姜のレシピもぜひ参考にして、温活＆妊活活動をスタートさせましょう！
参考文献：農畜産業振興機構 野菜ブック しょうが
参考文献：ＮＨＫ ガッテン 夏冷え解消！しょうが 使い方が間違ってた！
参考文献：永谷園生姜部 生姜の豆知識
