「葉酸の不足・とりすぎ」起こる症状、ならないための正しい摂取量

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こんにちは、nanairo編集部のannaです。

 

妊活や妊娠したことをきっかけに葉酸の摂取を心がけはじめたのはいいけど…

そもそも葉酸ってどんなもの?どれくらい必要なの?

不足したらどうなるの?とりすぎたらどうなるの?

いろんな疑問がありますよね。

 

葉酸の摂取量にポイントをあてて、不足したり、とりすぎたりした時にどういう症状が起こるのかなどを紹介していきます。

葉酸のはたらきや性質

葉酸とは

葉酸とはビタミンB9とも呼ばれる、水溶性のビタミンB群の一種です。

1941年にほうれん草の葉から見つかり、「葉酸」と言われています。

 

枝豆、ほうれん草、かぼちゃなどの緑黄色野菜をはじめ、いちご、ライチ、アボカドなどの果物や、レバー、納豆、海苔などの食品にも多く含まれています。

 

葉酸が多く含まれる食品について詳しくまとめた記事もあります。

葉酸のはたらき

葉酸のはたらきは主に3つあります。

細胞の再生を助ける

私たちの身体の中では常に細胞が再生され続けています。

DNAを元に再生されますが、そのDNAの成分である核酸が作られるときに、葉酸が細胞の再生を助ける働きをします。

受精した時から細胞分裂が盛んに行われる胎児には、必要不可欠な栄養素と言えます。

貧血を予防する

貧血は一般的に鉄不足で起こる場合がほとんどですが、実は鉄と葉酸とビタミンB12が一緒に働かないと正常に赤血球は作られないのです。

また葉酸は赤血球が巨大化する悪性貧血も予防します。

 

そのため、葉酸は造血ビタミンとも呼ばれています。

妊娠すると血液量が非妊娠時より約1.3~1.5倍へと増加します。妊婦さんは貧血になりやすいので、鉄、葉酸、ビタミンB12が欠かせない栄養素です。

心臓病や動脈硬化を予防する

ホモシステインという言葉は、聞かれた方も多いのではないでしょうか?

アミノ酸の一種ですが、このホモシステインが増加すると心臓病や動脈硬化になりやすいです。

葉酸はビタミンB6、ビタミンB12と一緒に、ホモシステインを別のアミノ酸に変えるはたらきがあり、心臓病や動脈硬化の予防に繋がります。

葉酸の性質

葉酸は水や熱、光などに弱く、保存方法や調理方法によって消失されやすい性質があります。

食品から葉酸を摂取する際は、溶け出た葉酸も摂取できるようなスープなどがおすすめです。

調理方法などに気を付けて、なるべく多く葉酸を摂取できるようにしましょう。

天然葉酸と合成葉酸の違い

葉酸には、食品などに含まれる「ポリグルタミン酸型」の天然葉酸と、パンや牛乳に添加されたり、葉酸サプリに添加されている「モノグルタミン酸型」の合成葉酸の二種類があります。

 

「ポリグルタミン酸型」の天然葉酸は、摂取してもそのまま吸収されることはありません。

胃酸や消化酵素によって「モノグルタミン酸型」へ分解され、小腸で吸収されます。

 

二種類で大きく違うのが体内での利用率です。

「ポリグルタミン酸型」の利用率は約50%です。

「モノグルタミン酸型」の利用率は約85%と高くなっています。

 

葉酸サプリでは、「ポリグルタミン酸型」の天然葉酸が配合されている場合もたまにありますが、ほとんどが「モノグルタミン酸型」の合成葉酸です。

 

見分け方としては、原材料に「葉酸」と記載されている場合は合成葉酸です。

原材料は「ほうれん草、レモン」のように食品名しか記載されていないのに、栄養成分に「葉酸」と記載されている場合は、天然葉酸です。

厚生労働省が推奨する葉酸の摂取量

一般的な摂取量

厚生労働省が推奨する成人男女の1日における葉酸の摂取量は240㎍です。

これは食事から摂る葉酸、つまり「ポリグルタミン酸型」の天然葉酸で設定されています。

 

では実際に女性がどれくらいの葉酸を摂取できているのかというと下図のとおりです。

年齢(歳) 葉酸の摂取量(㎍)
15~19 234
20~29 234
30~39 243
40~49 253
50~59 295

 

15~29歳は234㎍と少し足りませんが、ほぼ推奨量を摂取できています。

年齢が上がるとともに食生活に気を付けるからか、葉酸の摂取量も高くなっています。

妊娠前後の摂取量

葉酸の摂取量に関する画像

  独立行政法人 国民生活センター

妊娠を計画している女性(妊活中)や妊娠の可能性がある女性(妊娠初期)に関しては

食事性葉酸(天然葉酸)240㎍+合成葉酸400㎍

の摂取が推奨されています。

妊婦、授乳婦は、それぞれ+240㎍、+100㎍を食事性葉酸(天然葉酸)での摂取が推奨されています。

 

つまり、厚生労働省は妊活中の女性と妊娠初期の女性に、最低でも妊娠1か月前~妊娠3か月までは、葉酸サプリなどの栄養補助食品を利用して「モノグルタミン酸型」の合成葉酸を摂取するように勧めています。

葉酸が不足すると

葉酸が不足してくるとあらわれる症状は下記があります。

  • 疲労
  • 口内炎や舌炎などによる口の中の痛み
  • 白髪が増える
  • うつ状態
  • 下痢
  • 体重の減少

他にも下記のような可能性があります。

悪性貧血

葉酸のはたらきでも紹介しましたが、葉酸は赤血球の巨大化による悪性貧血を予防します。

葉酸とビタミンB12が不足すると、動悸、息切れ、めまい、立ちくらみなどの症状から始まり、赤血球が巨大化すると酸素を運ぶ能力が低くなります。

胎児の先天異常リスクが高まる

妊活中、妊娠初期の女性に葉酸摂取が勧められる一番の理由はこれです。

胎児の細胞分裂が盛んな妊娠初期に葉酸が不足していると、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクが高まってしまいます。

神経管閉鎖障害とは

神経管閉鎖障害とは、脳や脊髄のもとである神経管が作られる妊娠4,5週頃に起こる胎児の先天異常のことです。

二分脊椎症

神経管の下部に閉鎖障害が起こると「二分脊椎症」となります。

下肢の麻痺や変形、膀胱、直腸の機能障害が症状として見られます。

生涯に渡り、治療、リハビリなどのトータルケアが必要となります。

二分脊椎症の発症率は約10,000人に6人です。

無脳症

神経管の上部に閉鎖障害が起こると「無脳症」となります。

名前の通り、胎児に脳がない症状です。

頭蓋骨が形成されなかったり、眼球の欠損や突出、口唇口蓋裂を併発したりします。

無脳症の発症率は約1,000人に1人です。

ただ約75%が死産となり、残り約25%も出生後1週間以内に亡くなる可能性が高いです。

日本で唯一、医師から中絶が勧められる症例です。

 

妊活中、妊娠初期に十分な葉酸が摂取できていると、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを約70%低減できるとわかっています。

葉酸不足だけが神経管閉鎖障害の原因ではありませんが、原因の一つであることは分かっているので、葉酸摂取が勧められているのです。

神経管が形成されるころは妊娠に気が付かない人が圧倒的に多いです。

妊娠してからではなく、赤ちゃんが欲しいなと思った時から、いつ赤ちゃんができても大丈夫なように葉酸サプリを飲みましょう。

葉酸を摂りすぎると

上で、葉酸には天然葉酸と合成葉酸があると紹介しましたが、天然葉酸は摂りすぎになることはありません。

水溶性のビタミンなので、たくさん摂っても不要な分は尿などと一緒に排泄されます。

 

しかし、「モノグルタミン酸型」の合成葉酸は別です。

厚生労働省も「モノグルタミン酸型」の合成葉酸に関しては、1日1,000㎍の耐容上限量を設定しています。

 

「モノグルタミン酸型」の葉酸を大量に摂取すると下記のような症状が起こる可能性があります。

  • 発熱
  • 食欲不振・吐き気
  • じんましん・かゆみ
  • 紅斑
  • 不眠症
  • 呼吸障害

 

また、ビタミンB12欠乏症の診断を困難にしたり、亜鉛と複合体を形成して小腸からの亜鉛の吸収を抑制する可能性もあります。

 

オーストラリアの研究では、妊娠後期(30~34週)に1000㎍の「モノグルタミン酸型」の葉酸サプリを飲んでいた場合は、飲んでいなかった場合と比べて、子供が喘息になるリスクが約25%高かったという報告もあるそうです。

目安を守って葉酸サプリを飲もう

日本人は野菜をよく食べる方なので、一般的に葉酸の摂取量は足りています。

ただ、妊娠前後は細胞分裂が盛んな胎児に葉酸がたくさん必要ですし、神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させるために、葉酸を意識的に摂る必要があります。

 

食事から葉酸を摂取しようとした場合、天然葉酸の体内での利用率は約50%ということを思い出してください。

例えば、30代女性が平均的に摂取できている葉酸は243㎍です。

それに+400㎍の葉酸を摂取しようとすると、倍の800㎍の葉酸を含む食事量が必要になります。

 

意識的に葉酸の多い食品を選んでも、今の食事量の倍ぐらいを摂らないといけなくなりますよね。

体重の増加も気になりますし、食事だけで+400㎍の葉酸を摂取するのは非常に難しいと思います。

 

また、厚生労働省が「モノグルタミン酸型」の合成葉酸を推奨しているもう一つの理由があります。

それは、神経管閉鎖障害の発症リスクを低減することに科学的根拠を示せているのが、「モノグルタミン酸型」の合成葉酸だけだからです。

 

もちろん、天然葉酸が悪いわけではありません。

食事から摂る葉酸も意識的に摂りながら、不足してしまわないように葉酸サプリなどを活用して「モノグルタミン酸型」の合成葉酸を摂ることがとても大切です。

 

ただ、合成葉酸は過剰摂取した場合は副作用も考えられるので、葉酸サプリに記載されている用量をしっかり守って摂取するようにしましょう。

まとめ

葉酸は不足しても摂りすぎても良くありません。

いつ妊娠してもいいように赤ちゃんが欲しいなと思ったら、葉酸サプリから葉酸を摂取するようにしましょう。

 

葉酸サプリは大体1日3,4粒というものが多いので、妊活中~妊娠初期は用量通り飲み、妊娠中期以降は粒数を減らして飲んでもいいかと思います。

葉酸サプリは栄養補助食品なので、頼りすぎて過剰摂取になってもいけないので、食事から葉酸を摂ることも意識して、あくまで補助として活用しましょう。

 

参考URL

平成27年「国民健康・栄養調査」の結果

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