妊娠中にも傷病手当金がもらえる!?支給金額と手続き方法は?

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妊娠・出産は病気ではないため、「傷病手当金はもらえない」と思っていませんか?

実は、つわりや切迫早産などで自宅療養・入院する場合も対象になるのです。

これを知らず、手当をもらわずに過ごしていた!という人も多いのではないでしょうか?

妊活中の方や現在妊娠中という方も、ぜひチェックしてくださいね。

傷病手当金とは?

傷病手当金とは、被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、病気やケガで会社を休んだときに受けられる手当のことを指します。

ただし、被保険者が病気やケガなどの理由で事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されるため、療養中にも給料が発生する場合には対象外となります。

また、このときの病気やケガとは、業務外の事由であることが前提です。

つまり、業務中に起こったものや通勤災害、病気とみなされないもの(美容外科など)は対象外となります。

ただし、就業時間中でも“業務外の事由によって発生した”病気やケガなどは対象となります。

妊娠中の支給対象は?

妊婦さんの場合、妊娠は病気ではありませんが、医師の診断書があれば切迫早産や妊娠悪阻(つわり)などで自宅療養している場合でも傷病手当金の支給対象となります。

もちろん、妊娠中の症状が原因で入院が必要となる場合にも支給対象となります。

医師から自宅療養を言い渡されて、仕事が継続できな場合でも、傷病手当金がもらえることを覚えておけば、暮らしの足しにできますね。

産休前に入院や自宅療養が必要となった場合、こういった制度を利用して少しでも快適に過ごしましょう。

傷病手当金がもらえる条件は?

傷病手当金は、申請すればだれでももらえるというものではありません。対象者は条件を満たす人のみとなりますので、まずは確認しておきましょう。

勤め先の健康保険に加入している場合

傷病手当金をもらえる対象者の条件の一つが、勤め先の健康保険に加入していること。つまり、専業主婦や自営業などで国民健康保険に加入している人は対象外となります。

ただし、妊娠をきっかけに仕事を辞めた場合、退職日の前日までに被保険者期間が継続して1年以上あれば、対象となる可能性も。

たとえば、退職日前日までの間につわりや妊娠高血圧などの理由で入院し、すでに傷病手当を受けているケースでは、引き続き支給を受けることができます。

また、退職時に傷病手当金を受けられる状態であると判断されれば、退職後も支給を受けられます。

 

しかし、すでに傷病手当金を受け取っていて、一旦体調が回復して仕事に就くことができるようになった場合、そのあと再び入院や自宅療養することとなり仕事ができない状態になっても、傷病手当金を受けることはできません。

仕事ができないと判断された場合

傷病手当金は、“療養のために働くことができない”ことを前提としています。

そのため、傷病手当金を受けるには仕事ができないと判断されなければいけません。

たとえば、療養により仕事を休んでいる間にアルバイトをした場合、“働ける状態である”と認識され手当の支給は停止されます。

入院の場合、働けない状態であることが目に見えて明らかですが、自宅療養の場合は医師の診断書が必要となりますので、注意しておきましょう。

連続4日以上休んだ場合

傷病手当金は、連続4日以上仕事を休んだ場合に限り、支給されます。

ここでは、“連続する”ことがポイントとなりますので、合間で仕事に出ている場合には“働ける状態”とみなされてしまい、傷病手当金は支給されません。

対象となるのは、4日目からとなりますので、療養を開始した最初の3日間は手当の対象に含まれないことにも気をつけておきましょう。

給与の支払いがない場合

傷病手当金は、療養ために仕事を休み、その間給料の支払いがないことが前提とされています。そのため、有給を利用する場合や、療養中も給料が出る場合には、傷病手当金の対象外となります。

傷病手当金がもらえる期間は?

傷病手当金は、4日以上連続して休んだ場合に、4日目以降休んだ日数分支給されます。期間は最長で1年半。

切迫早産などで早期に休業した場合には、産休をもらえるまでに期間が空くため、とてもありがたいですよね。

ただし注意が必要なのは、産休に入ってからのこと。産休中は「出産手当金」をもらえますが、傷病手当金と重ねて受け取ることはできません。

受け取った場合には、出産手当金が減額されるため、二重にならないよう気をつけてくださいね。

また、妊娠中の体調不良により退職した場合、途中で体調が回復し、“働ける状態”になって傷病手当金の受け取りを停止した場合、再取得できないことにも注意しておきましょう。

傷病手当金の支給金額

傷病手当金で受け取れる金額は、給料の約2/3。具体的な計算方法は、以下の通りです。

 

【1日当たりの金額】

〈支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を平均した額〉÷30日×2/3

 

たとえば、標準報酬月額の平均が20万円だった場合、

20万÷30日=約6670円(標準報酬日額)

6670円×2/3=約4,447円

となります。

これが1日当たりの金額となりますので、休んだ日数が40日間であった場合には、合計177,880円の傷病手当金が支給されるというわけです。

大手企業では付加給付が得られることもあり、期間にも差が出るケースがありますので、勤め先での確認が必要です。

傷病手当金の申請方法

傷病手当金には、個人での申請が必要です。

まず、勤務先の担当者に連絡を取り、傷病手当金の申請書を用意してもらいます。

次に、会社と担当の医師に申請書への記入を依頼し、できた書類を健康保険に提出します。

申請書は健康保険のホームページからもダウンロードできますので、入院中などで身動きが取れない場合には、こういったものを利用すると良いでしょう。

申請方法の例(協会けんぽの場合)

協会けんぽの場合、「被保険者証の記号・番号」「氏名・住所・電話番号」「生年月日」と、振込先の口座情報などを記載します。

事業主の記載欄には、「勤務状況」や「療養中に賃金が発生していないかの確認」、「基本給」などの情報を記載する欄が設けられています。

また、療養担当者(医師)の記載欄には「傷病名」「入院期間」「労務不能と認めた期間」などを記載する欄が設けられており、それぞれの内容に矛盾点がないか確認できるようになっています。

 

また、勤務先が変わった場合や保険証番号が変更になった場合、退職後に任意継続被保険者になった場合などには、別途添付書類が必要となります。

記載方法や手引書などもホームページ上で確認できるので、入院している場合には旦那さんにプリントアウトしてもらって、病院で確認するのもよいですね。

このほか、必要な添付書類としては、

  • 療養担当医の意見書
  • 事業主の証明
  • 負傷原因届(外傷の場合)
  • マイナンバーカードを持っている場合には表・裏のコピー

などが必要となります。

加入する健康保険によっても異なりますので、申請前にしっかり確認しておきましょう。

まとめ

働きたいと思っていても、予想外に入院や自宅療養が必要となるケースがあります。

そうなると、産休に入り手当がもらえるまでは「お給料も出ないしどうやって生活しよう…」と先行きが不安になってしまいますよね。

ですが、傷病手当金が受け取れることを知っておけば、もしものときも安心です。

自宅療養でも受け取ることができるので、働けなくなったとしてもお金のことを心配せず、リラックスして過ごしましょう。

 

参考文献全国健康保険協会 病気やケガで会社を休んだとき

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