仕事や学校に忙しくて、イライラやストレスが溜まっているときって、なぜかニキビが出来やすくないですか。
実は、心身ともにストレスを感じると、ニキビの症状がでることがあるのです。
最近、にきびがすぐできるな・・・と感じているなら、頑張りすぎてストレス過剰な状態になっているかもしれませんね。
今回は、なぜストレスを感じるとニキビが出来てしまうのか、その原因と対策について見て行きましょう。
この記事の目次
ストレスがニキビの原因になるって本当!?
そもそもニキビができるメカニズムは、肌の皮脂分泌が過剰になることによって、毛穴に皮脂や汚れが詰まり、アクネ菌が増殖することで引き起こされます。
このように皮脂分泌を過剰にしてしまう原因のひとつに、ストレスが挙げられます。
ストレスを感じることでホルモンバランスが乱れたり、食生活が乱れたり、睡眠不足になったりと、身体のあらゆる部分に不調をきたします。
もちろん身体の不調はお肌にとっても良くなく、ニキビがなかなか消えない原因や新しくニキビを作る原因となってしまうのです。
ストレスニキビの特徴とは何か?
ストレスとニキビはとても密接な関係にあることが分かりましたが、ストレス性のニキビの特徴としては、一度出来たら治りにくく、繰り返しニキビが出来ることが多いです。
ポツポツとした白ニキビや、プクッと炎症を起こした赤ニキビといったニキビが治らないのは、本当に憂鬱ですよね。
しかし、ニキビがなくならない原因がストレスの場合、根本的な原因となるストレスが軽減されなければ、いつまでもニキビ肌に悩むということなのです。
ストレスニキビができやすい場所
また、ストレスによるニキビや吹き出物が現れやすい場所は、顔にできる場合は口周りや顎、体にできる場合は首元や背中といった部分が多いです。
特に口周りやあごは大人ニキビの出来やすい場所でもあるため、いかに大人ニキビとストレスが関係していることがわかります。
ストレスがニキビを引き起こす原因
一度出来たら、治りにくいストレスニキビ。顔周りにできた痛々しいニキビや吹き出物は、本当に嫌なものですよね。
ストレスが体に悪影響を与え、ニキビを引き起こす原因について、詳しくみていきましょう。
ホルモンバランスの乱れ
ストレスがかかると自律神経の交感神経が活発になり、体は興奮状態になって男性ホルモンが分泌されます。
ホルモンバランスが崩れると、肌を整える役割をもつ女性ホルモンが減少し、皮脂の分泌や角質を硬くする男性ホルモンの働きが活発になります。
男性ホルモンは男性のひげが生える部分に作用するため、フェイスラインや口の周りにニキビができやすくなります。
ストレスを感じた時と同様に、生理前に肌が荒れてニキビが出来やすくなるのもこのホルモンバランスの乱れが原因です。
関連記事ホルモンバランスが乱れるとニキビが出来る?改善するには?
腸内環境の悪化
ストレスを感じると下痢や便秘になることはありませんか?
これは「過敏性腸症候群」と言われる症状で、緊張やストレスにより腸の働きが悪くなったり過敏になったりすることで、下痢や便秘になってしまいます。
腸の働きが悪くなるということは、おのずと血流も悪くなり、肌のターンオーバーも滞り、ニキビがなくならない原因となります。
関連記事女性にできやすいニキビの原因!?冷え性と便秘の影響について
食生活の乱れ
ストレスにより甘いものやお酒を大量に飲んでしまったことはありませんか?
ストレス発散をするために暴飲暴食してしまうと、糖分や脂質を摂りすぎたり、栄養バランスが偏ってしまいます。
このような、食生活の乱れによる栄養の偏りもニキビや吹き出物の原因になります。
関連記事あなたの食生活、乱れていませんか?食事からニキビを撃退する方法!
睡眠不足
飲み会で帰りが遅くなったり、夜中までスマホを見たりと睡眠時間が少なくなっていませんか?
お肌は寝ている間に分泌される成長ホルモンによって再生をされますので、こういった睡眠不足は美肌の大敵です。
ストレスや不安を感じると寝つきが悪くなりやすいので、睡眠不足によるニキビができやすくなってしまいます。
関連記事睡眠不足の影響でニキビが出来る!?その原因と改善法について
ニキビを引き起こすストレッサーとは?
ここまでニキビとストレスの関係性についてご紹介しましたが、もう少し詳しく、ストレスでニキビが出来るメカニズムについてみていきましょう。
まず、ストレスを引き起こす原因のことを、「ストレッサー」といい、このストレッサーによる刺激がストレスとして表れます。
それでは、ニキビを引き起こすストレッサーとはどのようなものなのか見ていきましょう。
ストレッサーって?
ストレスの原因となるストレッサーは大きく分けて二種類あります。
一つは外的・社会的な環境に起因する「外的ストレッサー」と、もう一つは個人的・生理的な状態に起因する「内的ストレッサー」です。
ストレッサーによってストレスが引き起こされると、体はストレス反応を示します。
このストレス反応は、崩れたバランスを普段の状態へと戻すために起こります。
具体的なストレッサーの例は以下の通りです。
心理的ストレッサー
よく「ストレス」と一般的に言われるのはこの「心理的ストレッサー」のことです。
この心理的ストレッサーは内的ストレッサーに分類され、イライラや不安感、焦燥感といった心理的要因から起こります。
家族や恋人との別れや離婚、将来に対する不安、家族や友人の病気、挫折の体験など様々な要因があります。
また、仕事や学校、家庭での人間関係から来るトラブルが原因になることもあります。
過剰なストレスによって生体バランスが崩れてしまうと心身に悪影響が出てしまい、この悪影響をアロスタティック負荷と呼びます。
そうしたアロスタティック負荷が肌に出たのが大人ニキビというわけです。
物理的ストレッサー
健康バランスを崩してしまう物理的な要因になるのが物理的ストレッサーといい、外的ストレッサーに分類されます。
物理的な要因が引き起こす精神的な影響も含まれますが、気温の変化のようにあまり精神的な影響がないものの、身体がストレス反応を示すのが特徴です。
物理的ストレッサーは、気圧や気温の変化、周りの騒音、照明の強さなどの外的な環境から来るものが多いです。
また、満員電車や人混みなどの密集空間もストレスのもとになります。
ストレッサーがニキビを引き起こすメカニズム
人間が活動する上で重要な自律神経は交感神経と副交感神経から成り立っていますが、ストレッサーによって自律神経のバランスが崩れるといわれています。
ストレッサーを過剰に受けると、自律神経の交感神経が優位になり男性ホルモンが活発に分泌されます。
男性ホルモンは皮脂を分泌する働きがあり、脂性肌の原因になります。
ニキビは詰まった毛穴の中に皮脂や角質が溜まって発生しますので、ニキビの土壌となる脂性肌を避けるためには、このようなストレスの原因となるストレッサーを取り除くことが大切です。
ストレスニキビの対処法
ストレスがあっても、自分なりの解消法があれば対策が出来ます。ストレス改善のためにはどういった方法をすればよいのでしょうか。
具体的な例を見ていきましょう。
十分な睡眠をとる
先述した通り、寝不足はストレスの大敵です。しっかりと睡眠を摂ることで、ホルモンバランスが整い、ストレス解消にもなります。
また、お肌をより良い状態にするには、就寝時に分泌される成長ホルモンが欠かせません。
理想的な睡眠時間は約7時間。美肌を作るホルモンは睡眠から4時間半後に出るため、睡眠時間はこれを下回らないようにしましょう。
しっかり睡眠をとることで、ストレス解消とニキビ対策ができますよ。
適度な運動をする
体を動かすことで気分転換になり、ストレス解消には効果的です。散歩やウォーキングなど、適度な運動を日頃から取り入れましょう。
運動による血行促進効果で、肌に必要な栄養分を届けることができニキビにも効果的です。
運動で体力を使うと寝付きやすくなり質の良い睡眠にも役立ちます。
バランスの良い食生活
ストレスの対処法として、食事もとても重要となります。
ストレスを感じると、ビタミンB・C群やカルシウムなどが不足しがちになります。
不足した栄養素を補うために、ビタミンB1が豊富な豚肉やレバー、ビタミンCが豊富なブロッコリーや小松菜、カルシウムが豊富な乳製品や小魚といった食べ物を積極的に摂りましょう。
また、食事の改善はニキビが出来にくい体にするためにも、とても重要となります。
アロマテラピー
香りによるリラックス効果は直接脳に作用し、とても効果的です。
ストレスを和らげ、自律神経を整える香りは「ラベンダー・ローズ・オレンジ・ジャスミン・ライム・ユズ・クラリセージ」などです。
日光を浴びる
日光を浴びることで、幸福感を感じるセロトニンの合成を促します。幸福感に包まれるということは、ストレスが限りなく少ない状態。
朝日を浴びたり、日中外に出るなど意識して日光浴しましょう。
紫外線はニキビの原因になることもありますので、日光浴の際は日焼け止めを忘れずに。
ニキビケアの基本である「洗顔・保湿」も忘れずに!
いくらストレスを解消したとしても、スキンケアが疎かになっていてはニキビは改善されません。
顔にできたニキビを綺麗に治すためには、内からと外から両方のケアが大切になってきます。
そのためには、ニキビ予防の基本である、洗顔と保湿をしっかりと行いましょう。
洗顔のポイントはたっぷりの泡で優しく洗い、フェイスラインや顎までしっかりと洗顔料を洗い流すことです。
保湿は化粧水をたくさん使ってお肌に浸透をさせ、乳液かクリームで蓋をしましょう。
このスキンケアの基本を守るだけでも、お肌の調子は変わりますよ。
関連記事化粧水だけでニキビケアと保湿はできる?正しいスキンケア方法を紹介
ストレスニキビには漢方もおすすめ
ストレス解消法についてみてきましたが、このようにストレスニキビは身体の内側からのケアがとても重要となります。
ストレス対策を行ってみてもあまり良くならない、スキンケアをしても良くならない、といった人は漢方薬を飲んでみるのも一つの方法です。
ストレスニキビにおすすめの漢方薬もあり、薬局で市販のものを買うことも出来ますが、皮膚科でも処方してもらえ、保険がきくものもあります。
体質改善からニキビケアをしたい人は、漢方を取り入れてみましょう。
関連記事漢方でニキビを体の中から撃退しよう!おすすめの漢方薬と注意点とは?
ニキビ跡になる前に、ストレスニキビを撃退しよう!
以上、ストレスとニキビの関係をご紹介しました。
繰り返しできるニキビや炎症を起こしたニキビをそのままにしておくと、いずれは色素沈着や赤みのあるニキビ跡になってしまいます。
さらにひどい場合も、凸凹としたクレーターやケロイド痕にもなりかねません。
こうなってしまうとセルフケアは難しく、クリニックや美容皮膚科で治療を受けるしかありません。
ニキビ跡に長く悩まされないためにも、ニキビの原因となるストレスは早いうちに撃退しましょう。
また、ストレスはにきびや肌荒れだけでなく、下痢や便秘、肩こり、疲労感など全身に悪い影響を及ぼします。
ストレスが溜まっていると感じる頃には体の不快感が出てしまっているかもしれません。
日頃から上手にストレス解消法を取り入れて、ニキビに強い体を手に入れたいですね。