「ニキビが治った!」と思っていても安心できないのがニキビ跡という問題です。
ニキビ跡はニキビが炎症を起こしたり、潰したりすると起こりやすくなると言われています。
しかも、一度跡が残ってしまうと、ニキビのときよりも長い間悩まされることも…。
今回はニキビ跡のタイプと原因、ニキビ跡の対策について、詳しくみていきましょう。
ニキビ跡とは何か?
ニキビ跡とはニキビの炎症が治まったあとに残るかすかなシミや赤み、クレーターなどの症状を言います。
ニキビにはきれいに治るものとずっと残るものとがあり、その違いは炎症や炎症の悪化の度合いによります。
炎症が起こる前の白ニキビや黒ニキビの段階で治せれば、ニキビ跡が残ることはあまりありません。
しかし、炎症を起こして赤ニキビや黄ニキビ、紫ニキビまで進行すると、ニキビ跡が残る可能性があります。
上の画像のように、2段目の黄ニキビや赤ニキビといった炎症を起こしたニキビは、3段目の赤みや色素沈着、凹みといったニキビ跡になりやすいです。
この他にもニキビ跡がひどい場合は、しこりやケロイドになったりすることもあります。
だから、ニキビ跡になる前のニキビの段階から、炎症を起こさないように対策をすることが重要となってきます。
ニキビ跡の種類と原因
ニキビ跡の対処方法について一刻も早く知りたい!と思われる方もいるでしょうが、まずはニキビ跡の種類と、どうしてできるのかという原因について知っておきましょう。
自分のニキビ跡はどのタイプなのかを知っておくことが適切なケアにつながります。
また、一種類しかニキビ跡ができないということはなく何種類も同時に発生したり、悪化する可能性もあります。
違う種類のニキビ跡ができたときの対応策を知っておくことも重要です。
赤みタイプ
赤みタイプのニキビ跡の原因は2つあります。
1つ目は、ニキビが炎症を起こして毛穴の周りでうっ血が起こることで、これが元でニキビが赤くなって治っても、うっ血が消えず、残ってしまうという場合です。
もう1つは皮膚組織がダメージを受け、その部分を修復するため、毛細血管が作られ、そこを流れる血液によって皮膚が赤らんで見える場合です。
炎症により皮膚が薄くなっており、通常より赤みが目立ちます。
ふくらみや痛みはなく、日数が経っても消えない場合は赤みのニキビ跡と考えられます。
通常は自然と消えますが、半年、一年以上経過しても消えない場合もあります。
これはダメージによって肌の表皮および真皮が薄くなることで、血管や筋肉が透けて見える状態になっているからです。
関連記事ニキビ跡の赤みが全然消えない!色素沈着してしまう原因とケア方法とは?
色素沈着タイプ
色素沈着のニキビ跡には紫色と茶色があります。紫がかった色素沈着の場合はヘモグロビン、つまり血液が関係しています。
ニキビによって皮膚の毛細血管がダメージを受けて破裂し、その血液が皮膚に色素沈着を起こし紫色のニキビ跡を残すからです。
ヘモグロビンによる色素沈着がおさまると、メラニンによる茶色のシミへと変化します。
これは、ニキビによって皮膚に炎症が起きると、それを守ろうとメラニン色素が大量に作られるからです。
メラニン色素は通常ターンオーバーによって排出されますが、許容範囲をこえると残ってしまうことがあります。
これが色素沈着し、ニキビ跡になります。
関連記事ニキビ跡がしみやくすみになる!色素沈着の原因と治し方とは?
クレータータイプ
ニキビが繰り返し発生し、赤ニキビが悪化して炎症を起こすと、白血球がコラーゲンなど真皮の組織を破壊します。
そうすると炎症を抑えるための免疫反応がでます。
炎症が長引き、ニキビの原因であるアクネ菌と白血球との戦いが長引くとニキビの患部も毛穴を壊すほど大きくなります。
そして、コラーゲンが破壊されると新しい皮膚細胞の再生が出来にくくなるため、炎症が鎮まる過程で修復されるところとされないところに分かれます。
この状態がクレーターです。ニキビを指でつぶしたり、誤ったスキンケアを行ったりすることでもクレーターは出来やすくなります。
関連記事自然治癒はできない!?クレーターニキビ跡の原因と治す方法とは?
ケロイドタイプ
ニキビが同じ箇所に何度もできて悪化すると、そのうち真皮を元通りにしようとコラーゲン繊維の働きが過剰になります。
そして、修復するために細胞を作りすぎるため、毛穴が壊れ、皮膚が盛り上がって肌の内部組織が広がった状態になります。
これがケロイドです。
見た目にはピンク色に近い、みみずばれのような状態です。痛みやかゆみを感じることもあります。
主にアゴ、アゴ下、胸、背中、肩に出来るのが特徴です。
関連記事皮膚が盛り上がってケロイドのようなニキビ跡になる!?原因と治療法とは?
しこりタイプ
しこりはケロイドにも似た状態で、コラーゲン繊維が真皮を修復しようと細胞を作りすぎることで皮膚が盛り上がった状態になることをいいます。
ただしケロイドと違い、痒みや痛みはありません。
関連記事しこりのようなニキビ跡が治らない!原因と治す方法とは?
ニキビ跡を治すことはできるの?
ニキビ跡にも種類があることが分かりましたが、ニキビ跡になった場合は治すことができるのでしょうか。
ニキビ跡になると治らないというイメージが強いですが、ニキビ跡の種類によっては気にならない程度まで治すことが可能です。
しかしニキビ跡を治すことは簡単なことではなく、セルフケアだけでは治らないこともあります。
その場合は、皮膚科や美容皮膚科で治療を受けて、ニキビ跡を治していくことになります。
セルフケアにせよ、皮膚科での治療にせよ、ニキビ跡を治すためには数カ月、数年といった期間がかかります。
このようにニキビ跡のケアが難しいことを理解した上で、ニキビ跡のケア方法をみていきましょう。
ニキビ跡のケア方法
完全にニキビ跡を治すことは難しいですが、化粧品でしっかりとケアをすることがとても重要です。
毎日のスキンケアをしっかりと行い、肌の再生力を高めていくことで、少しずつニキビ跡が気にならない状態にしていきます。
ニキビ跡ができた場合のスキンケア方法は、ニキビ跡の種類によって異なります。
赤みや色素沈着、小さなクレーターといったニキビ跡はセルフケアでも変化を実感しやすいです。
しかし大きなクレーターやしこりとなったニキビ跡はセルフケアだけで治すことは難しくなります。
ニキビ跡をセルフケアで行う場合は、以下のような化粧品がおすすめです。
赤いニキビ跡は抗炎症作用の化粧品
「ビタミンC誘導体」や「グリチルリチン酸ジカリウム」などの抗炎症作用のある成分が含まれた化粧品を使ってケアをします。
色素沈着ニキビ跡は美白化粧品
メラニンの生成を抑える「ビタミンC誘導体」や「トラネキサム酸」、「ハイドロキノン」といった美白成分が含まれた化粧品を使ってケアします。
クレーターニキビ跡は保湿化粧品
保湿成分で肌をふっくらさせることが重要です。「プラセンタ」や「セラミド」、「ヒアルロン酸」、「コラーゲン」といった保湿効果に優れている化粧品を使いましょう。
ニキビ跡の皮膚科での治し方
セルフケアで治らないニキビ跡を治したい場合は、皮膚科や美容皮膚科に行って治療をしてもらうようにしましょう。
皮膚科なら効率よくニキビ跡を治してくれますので、化粧品でのケアだけでは実感を感じられない人におすすめの方法です。
皮膚科での治療方法としては、外用薬や内服薬での治療を行います。
また、美容皮膚科やクリニックでは、ケミカルピーリングやレーザー治療などの美容医療を行います。
基本的には皮膚科での外用薬や内服薬は保険適用のものがほとんどですが、美容皮膚科での治療は保険適用外になるので、注意しましょう。
ニキビ跡には体の内側からのケアも大切
ニキビ跡はスキンケアや皮膚科での治療だけではなく、ニキビ跡を少しでも良くしていくためには、体の内側から改善することも重要となってきます。
今回は大きく2つに分けて、食生活と睡眠についてみていきましょう。
①食生活を改善する
ニキビ跡の対策はまず食生活を整えることにあります。
そのために、過剰摂取しやすい炭水化物や脂質、糖質はなるべく抑えて、色々な食品をバランスよく摂取することを心がけましょう。
ビタミン類の摂取が大切
特に、肌の新陳代謝をよくするビタミンAやビタミンB6、コラーゲン繊維の生成に不可欠なビタミンC、新しい皮膚を形成するために必要なたんぱく質は必須とも言える栄養素です。
ニキビの悪化を防ぐためには皮脂分泌を抑える作用のあるビタミンB群はたっぷり取るよう心掛けましょう。
ビタミンAはほうれん草やピーマン、人参など緑黄色野菜に多く含まれ、ビタミンCはその他の野菜や果物などによく含まれています。
肌の調子を整えたり、抗酸化作用があるものとしてもビタミンCは欠かせません。たんぱく質は豆腐などの大豆食品や、魚介類、卵に豊富に含まれています。
カフェインや脂肪・糖分の摂りすぎには注意
逆に摂りすぎを防ぎたいのは、ビタミン類を排出する作用を持つカフェインです。
また、動物性脂肪や糖分は皮脂腺を刺激し、皮脂の過剰分泌を招くのでなるべく摂らないようにするのが一番です。
②十分な睡眠をとる
ニキビ跡を防ぐためには睡眠によってホルモンバランスを整えることも大切です。
特に睡眠後3時間に、皮膚や内臓、筋肉、骨といった器官の発育を担う成長ホルモンが分泌されます。
この成長ホルモンによって、肌の修復や再生といったターンオーバーが促進されます。
そのため、この時間に良質な睡眠がとれないと、成長ホルモンが働かず肌細胞も修復されず、ニキビ跡の改善もしづらくなります。
ニキビ跡の一番効果的な対策はニキビ予防!
ニキビ跡を残さないためには、体の中からアプローチするのはもちろんのこと、そもそもニキビを作らないことが大切です。
仮にできたとしても、悪化させずに早い段階で治せば大事に至りません。
そのために重要なことは普段の洗顔と保湿です。特に思春期ニキビの場合は洗顔、大人ニキビの場合は保湿が重要になります。
①正しい洗顔をする
洗顔のときに注意したいのは洗いすぎなどで肌に刺激を与えないようにすることです。
洗顔は余分な皮脂や汚れた角質、メイクを落とすために行いますが、過剰な洗顔は必要な皮脂や角質まで取り除き、かえって肌トラブルを引き起こすことがあります。
また洗顔の際、すすぎは十分に行いましょう。肌に石鹸成分が残ったりすると、それも肌トラブルの原因になります。
正しい洗顔を行うことで、肌のターンオーバーを整えることにつながります。
②保湿をしっかりと行う
ターンオーバーが整うと、ニキビ跡を直すための新しい皮膚組織もつくり出すことができます。
そのターンオーバーを整える鍵となるのが保湿です。
実は私たちの肌にも、天然の保湿成分が備わっています。
その力を発揮できるような化粧品を選び、しっかりと保湿することでターンオーバーを正常化に導くことができます。
ニキビ予防におすすめのスキンケア
ニキビを予防するためにおすすめのスキンケアをいくつかご紹介します。
今回は、数あるニキビケアシリーズの化粧品の中でもニキビケアとニキビ跡ケアができるシリーズを選びました。
ニキビ跡に悩まないようにするためには、日頃のスキンケアを大切にして、ニキビを作らないように心掛けましょう。
オルビスクリアシリーズ
オルビスクリアは繰り返しできるニキビを予防し、肌バリアを高める成分が含まれているシリーズです。
ニキビの抗炎症作用のある成分「紫根エキス」や「甘草エキス」が含まれているため、炎症している赤ニキビや赤みのあるニキビ跡のケアにおすすめ。
オイルカットとなっているのでニキビのもとになりにくく、植物エキスやコラーゲンが肌にしっかり潤いを与えてくれます。
またさっぱりタイプとしっとりタイプといった自分の肌に合ったタイプを選べるのも嬉しいポイントです。
ニキビケア「オルビスクリア」の特徴や成分は?気になる口コミも紹介
ビーグレンニキビケア
ビーグレンのニキビケアは、出来てしまったニキビと新しくできるニキビのどちらともに働きかけるニキビシリーズです。
有効成分「グリチルリチン酸ジカリウム」がニキビの炎症に働きかけてくれるため、今あるニキビをケア。
美容液のソフトピーリング効果やクリームの保湿効果に優れているため、色素沈着や凸凹したニキビ跡に悩んでいる人にもおすすめです。
b.glen(ビーグレン)ニキビケアのおすすめポイントや口コミを紹介!
ファンケルアクネケア
ファンケルアクネケアは繰り返すニキビとニキビ跡にアプローチしてくれる、ニキビケアシリーズです。
漢植物エキスが肌のバリア機能を高めてくれ、ニキビやニキビ跡に悩まない健やかな肌へと導きます。
ニキビ予防の有効成分「グリチルリチン酸ジカリウム」が今あるニキビに、保湿成分「アケビアエキス」がニキビ跡に働きかけます。
赤みのあるニキビ跡や色素沈着といったニキビ跡のケアにおすすめのシリーズとなっています。
ファンケルアクネケアの特徴と口コミを紹介!ニキビケアに効果はある?
シーボディVCシリーズ
大人ニキビや思春期ニキビ、ニキビ跡といったすべてのニキビの悩みにアプローチしてくれるニキビケア。
従来のビタミンC誘導体の約200倍の浸透力を持つ、VC200が配合されていることが最大の特徴のスキンケアとなっています。
ビタミンCはニキビの炎症を抑えるとともに、メラニンの生成も抑制してくれるため、ニキビケアとニキビ跡ケアどちらにもおすすめの成分です。
特に赤みのあるニキビやニキビ跡、色素沈着といったニキビ跡におすすめのシリーズです。
ニキビケア「シーボディVCシリーズ」の特徴や口コミは?ニキビ跡ケアもできる?
体ニキビにお悩みの方にはこちらがおすすめ
ニキビは顔だけじゃなく、背中や胸といった体にもできやすく、治りにくいです。
またニキビ跡にもなりやすいので、何とかしたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
背中や胸といった体のニキビはストレスや睡眠不足によるホルモンバランスの乱れとの結びつきが強いと言われています。
そのため一度出来ると治りにくく、赤みのあるニキビ跡や色素沈着になりやすいのです。
そんな厄介なニキビ跡をケアするためには、肌のターンオーバーを促進させることが大切!
保湿成分が沢山含まれた、背中や胸のお手入れにぴったりの商品を紹介します。
シーボディVCボディミスト
ニキビ予防におすすめの商品でも紹介した、シーボディの薬用VCボディミスト。
薬用成分「イソプロピルメチルフェノール」と「グリチルリチン酸ジカリウム」がニキビの炎症を抑えてくれます。
また「ビタミンC誘導体」と植物エキスが肌を健やかな状態に整え、赤みや色素沈着といったニキビ跡にも使えます。
逆さまにしても使えるスプレーとなっているので、背中にも使いやすくなっています。
メディプラスゲル
この1本だけで肌のお手入れをすべて叶えることのできる、オールインワンジェル。
3種類の高濃度セラミド、3種類のヒアルロン酸、2種類のコラーゲン、プラセンタエキス、ビタミンCといった66種類の美容成分が肌にうるおいとハリを与えます。
顔だけでなく、首元や胸元といった体にも使えますので、体ニキビを簡単にケアしたい人におすすめです。
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まとめ
一口にニキビ跡といっても、その種類は多岐にわたり原因もそれぞれ違います。
一度ニキビ跡ができると、改善するには時間がかかります。
それを防ぐにはにきびができないようにするか、できても悪化させないことが大切です。
そのために普段の洗顔、保湿といったスキンケアを正しく、しっかりと行うようにしましょう。
それに合わせて食生活や睡眠時間の確保も重要です。
日常生活を整えて、ニキビに悩まされない健康な肌を目指しましょう。
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