「コーヒーがないと朝が始まらない」
「食後には必ずコーヒー」という人も多く、日常に欠かせない飲み物として愛好家も多いコーヒー。
しかし、コーヒーにはカフェインが多く含まれており、ニキビに悪影響を与えるといわれています。
今回は、ニキビにコーヒーが及ぼす影響と上手な付き合い方をご紹介します。
カフェインとは?
コーヒーに含まれるカフェイン。
カフェインは有機化合物「アルカロイド」の一種です。
この成分が体に与える影響は様々で、飲み物だけでなく医薬品にも使用されています。
カフェインはコーヒーだけでなく、たくさんの飲み物に含まれています。
カフェインが含まれる飲み物
カフェインは以下のような飲み物に多く含まれます。
- コーヒー
- 紅茶
- コーラ
- 緑茶
- ココア
- ウーロン茶
100mlあたりに含まれるカフェイン量はコーヒーが最も高く、次いでココア、緑茶、紅茶、ウーロン茶、コーラとなっています。
緑茶に含まれるカフェインは渋み成分であるタンニンと結びつくため実は体に与える影響はそれほど強くはありません。
しかし、コーヒーやコーラに含まれるカフェインは体に作用しやすいため、毎日飲むという人は上手に付き合わなければいけません。
では、カフェインは体にどのような影響を与えるのでしょうか。
カフェインの効果
カフェインの効果として最も知られるものとして「覚醒作用」があります。
眠気覚ましに朝や昼食後にコーヒーを飲むというのはこの覚醒作用から来ている習慣なのです。
頭がスッキリと覚醒するために集中力をアップさせる効果があり、仕事や勉強のお供として飲まれることが多いのもこのためです。
また、新陳代謝をアップさせ、脂肪を燃焼させるダイエット効果も認められています。
筋肉を活性化させて運動機能をアップさせたり、疲労を解消したりする効果もあり、コーヒーをよく飲む人はガンの発生率が低下するというデータもあります。
また、血管収縮作用を持つために頭痛を抑える効果があり、頭痛薬や鎮痛剤にも用いられています。
カフェインによるニキビへの影響
体をシャキっと目覚めさせてくれるカフェインの効能を見てきましたが、それではなぜニキビには悪影響を与えるのでしょうか。
ビタミンやミネラル、亜鉛の不足による皮脂詰まり
コーヒーや紅茶を飲んで、トイレが近くなったと感じたことはありませんか?
カフェインにはビタミンやミネラルを排出する作用があり、また利尿作用を高める作用もあります。
このため、尿から美肌を作るビタミンBやC、亜鉛などの栄養素が排出されてしまうため、体がビタミン不足になり十分にお肌の細胞が作られません。
ビタミンやミネラルが不足し、皮脂の分泌が過剰になると毛穴が詰まってしまい、ニキビが出来る原因になってしまうのです。
睡眠不足による肌の新陳代謝の低下
カフェインの強い覚醒、興奮作用によって寝付きが悪くなり睡眠不足になることがあります。
特に緑茶の場合は、カフェインがタンニンと結びつくためにその覚醒効果は緩やかですが、カフェインの効果が強いコーヒーを4杯も飲んでしまうと目がギンギンに冴えて眠れなくなってしまいます。
カフェインは肌にとって刺激物なので、飲み過ぎるとニキビにも刺激となります。
就寝の3時間前からはコーヒーを飲むのを控えるようにしましょう。
胃腸不良による肌荒れ
コーヒーのカフェインは胃酸の分泌を促進するため、取りすぎると胃腸を荒れさせる原因となります。
お腹が空いた状態ではカフェインの影響を直接受けるため控えましょう。
胃腸の働きが悪くなるとお肌に大きく影響するため、ニキビが悪化する原因となります。
また、胃酸過多になると胃潰瘍や下痢、胃炎を招きます。
コーヒーを飲むときは食事と一緒、又は食後がオススメです。
利尿作用による体の冷え
カフェインには体を冷やす作用と、強い利尿作用があるためにトイレが近くなります。
すると体が冷えてしまい、血液の巡りが悪くなるためお肌を作る栄養素が末端まで行き渡らなくなります。
そのためお肌のターンオーバーも乱れ、ニキビに悪影響を与えます。
コーヒーの上手な飲み方
コーヒーがニキビに悪影響だと分かっていても、「コーヒーは毎日の楽しみ」という人も多いと思います。
そんな時は飲み方を工夫してみましょう!
1日に1~2杯程度にとどめる
まず、「1日に何杯もコーヒーを飲む」という場合は過剰摂取になりニキビに悪影響です。
通常、1日に1~2杯程度であれば、コーヒーを飲んでも悪影響はないと言われているので、気をつけましょう。
それ以上に飲む場合や、ニキビの状態がよくない場合は「デカフェ」「カフェインレスコーヒー」などと呼ばれるカフェインの入っていないコーヒーがオススメです。
ミルクポーションの代わりに豆乳を入れる
砂糖が美容の大敵ということは有名ですが、実はあの小さなプラスチック容器に入っているミルクポーションがくせものなのです。
実はあれは乳製品ではなく、植物油脂と乳化剤、香料で風味付けされたまがいものの「ミルク」なのです。
牛乳は1滴も入っておらず、ニキビにとって刺激となる「トランス脂肪酸」が含まれるため、出来れば控えたい成分です。
また、砂糖やミルクを入れないと飲めないという時は、ミルクポーションの代わりに豆乳を使った「ソイラテ」がオススメです。
豆乳の自然な甘みで砂糖も控えることができますし、豆乳には女性ホルモンと似た働きをする「イソフラボン」が含まれており、ホルモンバランスを整えてくれるためニキビには効果的です。
ニキビにおすすめなノンカフェインの飲み物
にきびができてしまった時にも安心な、コーヒー以外に楽しめるノンカフェインの飲み物は以下の通りです。
黒豆茶
黒豆の風味が香ばしく、お茶の色も黒みがかっています。
抗酸化作用をもつアントシアニンが豊富で、イソフラボンも含まれるため女性にオススメのお茶です。
どくだみ茶
健康に良いと言われるどくだみ茶。
ミネラルや殺菌作用のあるフラボノイドが豊富なので、むくみや高血圧、肌荒れにも効果があります。
ハトムギ茶
栄養価が高く、ハトムギに含まれる「ヨクイニン」という成分がお肌の角質を整える作用があり、昔から漢方として使われています。
疲労回復や新陳代謝をアップさせる作用があるため、ニキビには効果的なお茶です。
そば茶
「韃靼(だったん)そば茶」は風味が香ばしい、飲みやすいお茶です。
ポリフェノールが豊富に含まれ、美肌を作るビタミンCの吸収を高めてくれるほか、抗酸化作用、色素沈着を防止する効果があります。
ゴーヤ茶
ゴーヤから作られたお茶で、美肌に良いビタミンCをたくさん含んでいます。ダイエットにも効果的なお茶です。
タンポポ茶
タンポポの根っこを乾燥させたもので、これを煎るとタンポポコーヒーになります。
利尿作用が高くデトックス効果があり、体内の毒素を排出してくれます。
ハーブティー
ハーブティーは使われているハーブによって様々な種類があります。
リラックス効果のあるものやリフレッシュ効果のあるものなど、気分によって使い分けると良いでしょう。
特にニキビにオススメなのは以下の通りです。
ローズヒップティー
ハーブティーの中でもビタミンCの含有量がダントツに高く、美容効果の高いお茶です。
赤いお茶の色も美しく、やや酸味が感じられる味わいです。
ルイボスティー
赤みがかった色味の、紅茶に似た風味のあるお茶です。
ミネラルが豊富に含まれ、アンチエイジングに効果的な酵素も含まれています。
香ばしく、飲みやすいお茶として妊婦さんにも人気です。
カモミールティー
カモミールは気持ちを落ち着けてくれるリラックス効果の高いハーブとして人気で、就寝前にもオススメです。
ホットでやさしい香りを楽しみましょう。
カフェインと上手に付き合おう!
カフェインはニキビに悪影響・・・とは言っても、1日に1~2杯であればそれほど問題ではありません。
逆に、シャキっと気分を切り替える効果や、集中力が増すなど身体にいい効果もあるのです。
「コーヒーが飲みたいけど一切やめる!」という風にルールを作ってしまうと、逆にそれがストレスとなってニキビにつながることもあります。
飲み過ぎには注意!というように、体調と相談しつつ、上手にカフェインと付き合っていきましょう。
